親になってしまったら

わたしは子供を産みたくない。育てたくもない。前者については、痛そうとか悪阻つらそうとかでなく、単純に自分の遺伝子入った人間がまともなわけはなく、そんな生き物を愛せるわけがないから。後者については、わたしが人間をまともに育てられるわけがないから。思い通りにならなかったら殴るかもしれないし、無視して餓死させちゃうかもしれない。経済的にも物理的にも自分より弱い動物に対しでかい態度をとって息もできないように押しつぶす、それがわたしの知る教育である。それ以外の教育なんて知らないので、できない。これはもう確定していることなので、自分も相手(赤子)も不幸にならないため、わたしは子育てをしないほうがいい。

以上、何度も何度も語ってきたわたしが子供を欲しくない理由だが、もしいつかパートナーに子供が欲しいと言われた場合、断れる自信があるだろうか。子を持つことをこれだけ拒絶しているのに、パートナーと離れるのが嫌!ってだけで自分の信条ともいえるようなこのつよい気持ちが翻ってしまうのだろうか。そんなわけはないと思いたいが、自分の感情なんてまったくもって信頼できるものではない、それくらいは今までの人生で学んだ。
自分も産みたいと思えるようになったら産めばいい、べつに出生すべてを否定するわけではないので。まあ反出生の主張はわかるし、気持ち的にはそちらに近いのだが、われわれが生物であるかぎり繁殖は避けられず、そういった自然の摂理を悪とぶった切るにはまだちょっと強さが足りない。つまり産みたいと心から思えるようになったら産めばいいのだが、そうじゃないのに産んでしまったらどうしよう、ということ、なのか。
よくわからなくなってきたが、産んでしまった場合にどんな対処がとれるか、今から考えておく必要があるなあというのがずっと頭の片隅にあることは確かで、ということはわたしは子を産みたいのだろうか。まあ違うのだが、リスクヘッジはしっかりしておきたいので、いくらSpiraleを入れてコンドームを使用していても、もし妊娠し産むことになってしまったとしたら、の身の振り方をしっかり考えてマニュアル化くらいしておきたいなと思う。
マニュアルなんてどうせ役に立たないだろうが、あほか。

おわり

お読みくださりありがとうございます。とても嬉しいです。 いただいたサポートがじゅうぶん貯まったら日本に帰りたいです。