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漢字練習

 漢字練習のさせ方について、よく質問されるので、まとめます。

1.インプットとアウトプット 

 何かを覚えるときには、インプット(覚えること)と、アウトプット(覚えているか確かめること)がセットで必要だと思います。頑張っているつもりが、漢字テストで全然点数がとれない人は、インプットだけをやっていることがあります。漢字テストにおけるインプットは「繰り返し、見て書く」です。「見ないで書く」をセットにしないと、ほとんど意味がないです。漢字練習のコツを学級通信でこのように伝えています。
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<漢字は指で覚えることと、思い出す練習が大切>
3年生は、新出漢字が200字です。中学年は新しく習う漢字が多いのです。たくさんの漢字を覚えていくので、ゆっくりと漢字を学習していく時間がなかなかとれません。なので、非効率な学習では、書いていけるようにはならないのです。ちなみに、小学校で習う漢字の数は、1年(80字)2年(160字)3年(200字)4年(202字)5年(193字)6年(191字)で、合計1026字です。
 子どもたちに、漢字練習で大切なことをいくつか話しています。一つ目は、「指で書いて覚える」(インプット)です。いきなり鉛筆を持って、漢字練習をすると「覚える」という作業と「上手に書く」という作業が同時に行われます。そうではなく、まず「覚える」という作業に集中する。そのために、教室では、指書きから始めています。この時に、指で書くという「触覚」、画数を声に出して聞くという「聴覚」、書き順を見るという「視覚」を同時に使って行います。このように、五感をフルに使った方が、記憶に残りやすいそうです。

 指で書けるようになったら、鉛筆を持って書きます。初めは、なぞる。次に写す。もちろん大事なのは、丁寧に書くことです。しかし、ずっと写していてはだめです。ある程度、記憶に残ったなぁと思ったころから、「思い出す」という作業(アウトプット)をしないといけません。記憶は、思い出す、忘れる、また思い出す、の連続で定着していきます。なので、しばらくしたら、「読み仮名を見て、自分でテストする。」という学習が大切だと言っています。この時に、大事なことを2つ言っています。一つ目は、10秒考えて、分からなかったら、答えを見て思い出すということです。10秒で思い出せないなら、覚えていないということです。これを1分、2分も考えていたら時間の無駄です。二つ目は、思い出せなかったものに印をつけて、それを練習する、ということです。もう覚えたものをいくら練習しても時間の無駄です。(しばらくしたら忘れることもあるので、その時は練習が必要です。)なので、覚えていないものを発見して、それを練習することが大事です。

 こうして学習すると、大抵、10問テストで90点か~100点は取れるはずです。取れますが、2週間もしてまたテストをすると忘れています。それでいいのです。テストは勉強するための通過点であり、チェックポイントです。

 10問テストは、第一チェックポイントです。50問テストは、学期の中間と学期末にあります。そのように覚えて忘れて思い出す、を繰り返して定着していきます。ですから、書けない漢字があったら、「この前やったのに、もう忘れたの?」と言わずに、「忘れていると気づいてよかったね。今が覚えるチャンス!」と言ってあげてください。
おすすめの勉強法
① インプット(なぞる・何度も書くなど)
→この練習ばかりをしていると、「覚えたつもり」になってしまいます。
② アウトプット(思い出す・問題をつくって、自分でテストをする)
① と②はセットです!片方だけだと、しっかり覚えることができません。
③ 書けなかった漢字にチェックをつける。
   自分で印をつけよう!
④ 書けなかった漢字をインプット
   書ける漢字を何度も書くのはあまり意味がありません。
⑤ 書けなかった漢字を中心にアウトプット
   ①~⑤をテストの直前まで繰り返す。
(忘れて思い出すのくり返し、書けない漢字を減らしていく。)
⑥ テスト本番に臨む!
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2.範囲を教えて対策する方法を教える


 特に、漢字の50問テストで、範囲を教えて、テストに向けて勉強していいく方法を教えてます。まずは、テストの日付と範囲を書いた紙を教室に掲示し、学級通信にも載せます。そのあと、練習方法をいくつか示します。

・漢字ドリルの音読
 読めないと書けません。
・漢字練習
 古き良き方法。見て何回も書く。
・漢字活用練習
 見て何回も書く。その漢字を使った熟語を調べて書く。例文を書く。
・漢字チェック練習
 読み仮名だけ見て書く。テストを自分で作って書く。
・漢字チェック練習ペア
 友達と一緒に問題を出し合い、書く。

 そして、どう対策していくかを子どもに問います。テストまであと〇日あるから、この日までに全部練習して、自分でテストをする。など考えさせ実行します。テストの後、結果から、自分の練習方法は正しかったかをふり返ります。
 「練習を始めるのがおそかった」「自分に合った練習方法だった」など。

3.10問テストは、100点以上で採点する

 漢字の10問テストは、優秀な子にとって、100点とるのが当たり前で退屈です。なので、上の段には普通に新出漢字を書いて、下の段には新出漢字の熟語を書きます。熟語を書けたら書けたら、加点します。漢字が得意な子は、たくさん書くことを目指して頑張ります。苦手な子も一つは書いてみようと声をかけます。熟語練習をしていないと、漢字をただ覚えているだけではなく、使えるようになります。

 以上、エンチャントでした!

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