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宗教法人になれるのは、〝宗(むね)とする教え〟を伝える団体だけ!

ここ3年ほど、コロナの影響で商売左前になってか、新たに法人をつくって出直そうという人が相当数いらっしゃる。

そのなかで、「どうせつくるなら非課税法人!」と、

宗教法人を設立したいんだけど、どうすればいいの?

っていう相談電話が、わが行政書士事務所には月に数回の頻度でかかってくる。

でもね。宗教法人になるには、「教義」があって「信者」が一定数いて、偶像崇拝否定の宗教でない限りは御本尊なんかもあって、ちゃんと生きるための宗とする教えを説いていないと、なれないんよ。

宗教法人になるには、最低でも3年以上かかる❗

え? 定款つくって登記すればいいんじゃないの???

大まちがい。

宗教法人になるには、

  • ちゃんと信者がいて儀礼が行われていて

  • 年間行事予定があって

  • 寄付(お布施など)がなされていて

  • 運営が安定しているか

ってことを、半年ごとに都道府県庁に報告しつづけ、3年間も観察期間をへなければ、「認証申請すること」ができないってことになってる。

収益事業みたいなことを過大にやっていてはダメで、もちろん一時的に名前を借りただけの信者や、賃貸物件では難しい(都道府県によっては、例外的に長期にわたって活動していれば認められなくもないけども)。

数々の難題

3年間も、法人格のないまんま社会的に信用をえて安定運営していくためには、数々の困難も待ち受けている。

まず昨今、法人になっていてさえ、銀行口座をつくるのが難しい。

法人格のない団体(法律上は、〝権利能力なき社団〟ていう)では、かつてのように規約さえあれば口座が作れるなんてはずもなく。

あちこち相談に行っては門前払い。

ウェブサイトきちんと整えて、電気水道ガスの支払いも団体名義で何ヶ月もしているという証拠を出し、足繁く通ってやっと、認められるかどうかというところ。

銀行口座がないと、寄付も振り込んでもらいづらい。
現金で受けとったものは記録が残らないから信用されない。

銀行口座をつくるために信用が必要なのに、銀行口座がないと、信用を積みあげることが困難という、ニワトリと卵な話になる。

非課税法人をいとも簡単に作る方法など、ありません

どうでしょう。

こんな前途多難な道のりを3年間も歩んで、非課税法人になるくらいなら、営利法人でさっさと稼いで納税したらいいじゃないですか。

わが家の数少ない家訓。

税金を、「取られた」と言う大人にだけはなるな。

ヘタな知恵まわすより、地道に喜ばれることしてふつうに稼ごうよ。

🌟ご喜捨で経済を巡らせよう(^^♪🌟 noteの収益は各種催しの開催費用や、寺社を支援する協力団体(hasunoha、自死自殺に向き合う僧侶の会等)へ寄付させていただきます。 寺社を地域の核=「みとりステーション」として、誰もが不安なく年齢を重ねてゆけるよう活動しています。