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妻が入院した日、悪阻(おそ)という言葉を知った。

近所の産院で、私たち夫婦に待望の赤ちゃんができたという話を聞いてから2ヶ月、妻の体調はすこぶる悪かった。

妊娠が判明したあと、妻は大事をとって仕事を退職した。家事も極力しないようにしていたのですが、寝室から出る機会が減っていき、食べられるものもなくなっていき、日に日に元気がなくなってきました。
食べ物はかなり制限され、一部のお菓子(特にミルキーとポップコーン)、りんごジュース、お粥のみで、それ以外は食べる気分になれなかったらしい。ポップコーンは食物繊維が豊富で便秘解消のため。せっかくお粥を食べられても日に1度は嘔吐をしてしまい、洗面器を手放せない状況が続きました。

食事が取れないので、妻の体はみるみるやせ細っていき、お尻が痩せ細り、硬めのイスにはクッションを敷かなければ座れないほど。妻ほどではもちろんありませんが、見ていて私もとても辛かったです。

いままで生きてきてドラマやマンガで、"つわり"という妊娠初期に吐き気を催す状態になることは予備知識として備わっていたので、「吐き気があるってことはこれがつわりか、こういうものなのか」と思っていましたが、この時すでに妻の身体はそんな呑気なことを言っている状況ではなくなっていました。

辛い毎日が続く中、産院に行く予定が迫っていた。
予約していたわけではなかったのですが、「次は●週後に来てください」と言われていた。妻と「そろそろ病院に行こうか」なんて会話を交わした気がします。

産院へ行く日になり、近所の産院であったため自宅から歩いて向かいます。妻は体調が悪すぎて、誰がみてもかなりシンドい歩様でした。時は2020年、産院はもちろんコロナ渦のため診察に立ち会うことができず。一度自宅に帰り、連絡を待つことにしました。

───数分後、スマホが鳴る。

「"おそ"で入院することになったから。とりあえず来て。」

この時の私は、恥ずかしながら悪阻(おそ)という言葉を知らなかったので、"おそ"と聞き取れなかったし、それよりなにより"入院"という馬鹿でかインパクトの言葉が大きく響いたので、「なんかよくわからないけど入院するのか!?やばい!!」とあせっていたことを今でも覚えています。

産院につくと、ロビーで車椅子に乗った妻と医師が話しているのが見えた。同時に私は身体が震えた。結婚して10年、こんな弱った妻は見たことがなかったから。

医師からは下記説明を受けました。

・脱水状態であること
・妊娠悪阻のため入院が必要な状態であること
・入院後に点滴をうつこと
・入院グッズの準備をしてきてほしいこと

自宅に帰り、入院の準備をする。同棲後から妻が分かりやすく綺麗にまとめられた収納をこだわってくれているおかげで、苦労せず準備ができたとこを妻に感謝した。
入院グッズを産院に持ち込み、ロビーで渡し、なにもできない私はとぼとぼと家路につきました。

振り返ってみると、恋人関係になってから、ずっと妻と一緒にいた。結婚後も変わらず、週末だってほぼほぼ一緒に過ごしていた。それが1人になり、そわそわした気持ちの中、静かなリビングで医師から説明を受けた"悪阻"について調べてみることにしました。

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『つわり=悪阻』なのか・・・本当に?つわりで入院するって聞いことなかったし、ドラマでそんな描写なかったよな・・・と思いつつ、より深く調べてみました。

調べてみるとつわりには段階があって、酷くなると妻のように脱水症状を患い、さらに悪化するとエコノミークラス症候群などの危険性が出てくるらしいことがわかる。え、つわりめっちゃ怖いじゃん。

産院でもらった資料には、下記のように段階分けされており、チェック項目によってどの段階にいるのか一目で分かるようになっていましたので、共有します。

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いまになって振り返ると、妻は体重が25%落ちていたので、かなりやばい状況にいたんだなってことが分かります。

ご本人はもちろん、パートナーのみなさんも、少しでも体の変化や不調が感じ取れたら、かかりつけの産院(なければ近所の産院)に相談してみてください。我が家のように入院しなくても済むように、早めに動いておきましょう。


あと、これは余談なんですけど。

結果的に約1ヶ月ほど入院していまして、妻が相部屋苦手なのもあり個室を選択しましたので、ざっくり1万円/日ほど入院費用が掛かりました。
急な出費でシンドいなって思っていたのですが、結婚したタイミングで生命保険に入っていたため、入院費がおりてとても助かりました。

私は保険会社のライフプランナーの方と定期的に、ライフプランの話をしているので、保険の知識はもちろん、お金の考え方についても学べ、生命保険って結構お得な買い物だなって思っています。

いままで医療費はほとんどかからなかった夫婦でしたが、今回のように急な入院などは誰にでも起こり得ると思うので、生命保険に加入されていない方は、妊娠を機に考えてみるのもいいと思います。コープ共済みたいに安価な保険もありますので、ぜひ。

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