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規格外品は美味しいもので溢れています

恵那川上屋でご紹介している「栗の渋皮煮」に使用している品種には強くこだわりがあります。

その品種が利平です。

多くの利平栗の中から3L以上の大粒栗を選び、渋皮煮を製造します。

なぜ利平という品種にこだわるかと言うと、超特選栗部会の女性陣にお願いして、全品種(10種ほど)の栗を同じ製法、同じ配合で渋皮煮を作っていただき試食会を行いました。

 
その中で圧倒的に一番美味しかったのが利平でした

 あまり大きくならない品種ではあるのですが、その中から貴重な大きなものだけを選び出し、手むき作業を経て、じっくりと煮込み、しばらく瓶に詰めたまま寝かせて、11月頃から発売を行っております。

私が口にできるのは渋皮が破れた規格外品のみなのですが、渋皮が破れていると砂糖の浸透も早く、非常に旨く感じます。

 こちらをお客様にご提供できないのは残念ですが、美味しい規格外品は日本中に溢れています。

例えば栗きんとんを焚き上げる際、ヘラで混ぜながら押し付けるように炊き上げるため、鍋一杯にコゲができてしまいます。


これを「栗おこげ」と呼んでおりますが、何層にも押し付けて焦げていくため、硬く、同じものを作ろうと思っても作れません。


 昔はご近所に配ったり、お客様に差し上げていましたが口コミが広がり、「販売して欲しい」とのお声を多くいただき、店舗でも販売を行うこととなりました。

 
その後、想定以上に人気が高まり、多いときには2か月待ちになるほどの人気となってしまい、店での販売は停止せざるを得ない状況となり、現在はご用意できる状態になった際に、通販でご紹介をするようにしています。


 この「栗おこげ」も、栗きんとんの規格外商品です。

美しく、美味しい既製品が大切なのは勿論ではありますが、規格外品は美味しいもので溢れています。

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