砂糖作りへの想いが育んだ、種子島からの贈り物
10月後半から種子島へ渡り、安納地区で収穫される 安納芋をけんぴに加工しています。製造期間はたったの約1ヶ月。同時に、 焼芋用の安納芋を熟成させる作業も行われます。
安納地区では海と山の間の畑に多くの農家さんが安納芋を栽培し、肥えた土と海からくるミネラル、山の水が安納芋の甘さを引き出していると聞きました。
私が島に始めて行ったのが25年前。
栗の栽培を始めて、栗きんとんに将来使いたい砂糖を作りたいと思ったのがきっかけです。
当時はまったくの素人で現地の職人である竹之内氏に習い、10年ほど訓練をして製糖技術を身につけてきました。
その後、西之表市の協力を得て工場を改装し、黒糖を作るラインを手作りでスタッフが作り上げ、製糖が始まりました。
島には数人しか砂糖技術を持った人はいませんが、恵那川上屋には10人ほど技術を持ったスタッフがいます。
私はこの人たちを「砂糖杜氏」と呼んでおり、彼らの技術は恵那川上屋の大切な資源となっています。
贅沢な材料ですが、琥珀色した恵那川上屋の黒糖は、地域のご協力とスタッフの知恵が結集された逸品であり、皆様のもとへお届けできることに感謝しております。