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食べ過ぎか、食べ合わせが悪かったのか


    今週は、穏やかに過ごせました。
トラブルなく静かに坦々と日が過ぎて、時間に追われることなく、せっかちを常に咎められている私にすると、いらっとしたりじっと我慢の忍耐苦痛を感じることなく過ごせて、非常に気分上々でした。

今日は朝から、札幌から車で1時間と20分ほどの夕張まで所用で出向いたのですが。

猛暑だった今夏も、そろそろ秋めいてきて、朝晩はぐっと気温も下がり、過ごしやすくなっていますが。

いつものエフ君の運転で出掛けました。

夕張はメロンが全国に知られていますが、農産物が豊富な土地で、出先では、枝豆やトウモロコシを茹でたもの、夕張メロン、
トマト、それも私が大好きなアイコがふんだんに用意されていて、私は仕事話より
食べ物ばかりに目がいっていました。

でも、そこはやはり、食が細いのと、遊びに行ったわけではないので、
アイコも1つ、メロンも1切れほど口にしただけでした。

ところが、見た目はスレンダーでお利口さんタイプで、余りガツガツ食べたりなどしないように見えるエフ君は、仕事話は私に任せきりで、

「美味しいですね!やはり新鮮なものは、美味しさが違いますね!」

「こんなに美味しい枝豆は初めてです!」

などと、感動言葉を口にしながら、黙々と食べ続け、
いざ、帰り際にテーブルを見ると、トウモロコシや枝豆やメロンの残骸が、すごいことになっていて。恥ずかしくなってしまいました。

私はただひたすら、ご馳走様でしたと頭を下げて、車に向かったのですが。

先方では、エフ君が、美味しい、美味しいと食べる姿が気分が良かったとかで、車のトランクに、茄子やキュウリ、トウモロコシ、メロン、トマト、枝豆と、山のようにお土産を頂き、何をしに行ったのか分からなくなってしまいました。

道の駅に農産品の買い出しに行ったような格好になってしまったのですが。

札幌への帰路、あれだけ沢山食べたエフ君は、お蕎麦屋さんの暖簾をみつけると、ランチにお蕎麦を食べましょう!

して、しばらく走るとコンビニに止まり、
串に刺した鳥の唐揚げを手にして、車のなかで、

「肉っけがなかったので、少し食べなきゃ、、、あ、、すいません、
、食べたら、すぐ車出しますから、、」

2本黙々と食べて、烏龍茶をゴクンゴクン。

運転席の後ろに私はいつも座るのですが、
内心、ダイエットとかなんとか言ってたけれど、よく食べる人、なぜ、こんなにひっきりなしに食べるのだろうかと、不思議な気持ちで後ろから眺めていました。

まさか、その30分後に、エフ君が苦しみ出すとは予想だにしなかったのですが。

トウモロコシ大好き、メロン大好き、マスクメロンで育っていて、夕張メロンの美味しさは天国でしたとか、食べ物話ばかりを運転しながらしていたエフ君は、
そろそろ札幌市内に入るころ、様子がおかしくなり、唸り始め、

「エフ君、大丈夫?」

「あの、お腹が痛くて、吐きそうです、」

「車止めなさい!早く!」

路肩に寄って車をなんとか止めたエフ君は、脂汗を滲ませて、苦痛に歪んだ顔をしていて、

「そっちに移って!
私が運転する、吐ける?
吐けるのなら、外に出て!」

額に手をあててみると、熱はないようで、
母に電話をして、処置を訊ねると、

母は、

「エフ君のことだから、、おかしな病気じゃないと思うわ、、
出そうになったら、下からも上から も出させなさい!」

「烏龍茶じゃなくて、コンビニで水を買って、飲ませて、

多分、1度出すと、何回も出すはずだから、左に寄って走って!

エナ、、いいーい、スピードは出さないで走るのよ、、コンビニあちこちにあるでしょ、公園でもいいわ、、
出そうになったら我慢させないで、
出させるのよ!
食あたり、食べ過ぎよ!
家で待ってるから、、無事に連れてらっしゃい!」

コンビニか公園、ティシュはあるし、、。

ニヒルなエフ君は、変わらずに苦しそうにお腹を押さえていて。

「食べ過ぎよ!」

「はい、」

「食べ合わせが悪かったのかも、、」

「はい、」

いつもは、私の言葉に常に皮肉ばかりを言うエフ君が、やけに素直で。その様子は可哀想にもなりました。

母の言葉通りに、

公園、コンビニ、コンビニと、トイレに寄り、我が家までに都合4ヵ所止まり。
我が家に着く頃には、スッキリしてきた様子でした。

母に診てもらい、
母は、食べ過ぎよ!短時間に食べ過ぎ!
よく咀嚼しないで、枝豆もトウモロコシも飲み込んだのね。
そこに、冷たいメロン、そして、温かい天蕎麦、仕上げに烏龍茶と鳥唐揚げ、、。
エフ君は胃腸が丈夫だからいいようなものの、短時間に食べ好きよ!

だいたい出したみたいだから、多分大丈夫!

何かあったら連絡頂戴!

それで済みましたが、トウモロコシは5本、メロンは多分大皿すべてたいらげてありましたから、
どのように考えても食べ過ぎ。

癪にさわるのは、アイコも全部食べちゃって!

帰りに1つ、2つ食べるつもりが、空っぽになってましたから。

青い顔色だったエフ君は、姉が作った、お粥を食べて帰って行きましたが。

母は、健康体で大食漢のエフ君は、自力で出す力があるから、大丈夫と考えたとか。

これに懲りて、あまりガツガツ食べないようになってほしいと願いますが。

エフ君は自宅に戻ってから、
今日は迷惑かけてしまい申し訳なかったですとメールを送ってくれましたが、

メロン最高でした。
あんなに美味しいトウモロコシは生涯忘れません、、

と。美味しかったメール。

彼はきっと、

道内の道の駅巡りを始めるのではと思います。産地で採れたてを食べる美味しさを知ったようですから。

穏やかだった1週間の最終日は、

冷や汗ものでしたが。

単なる食べ過ぎか、食べ合わせが悪かったのか、、

はっきりしたところは、分かりません。

1週間全て穏やかに過ごせるものではないのでしょうが、

とにもかくにも、厄介な病気ではなくてほっとしました。