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【SDGs】「人間の面白さ」にもサステナビリティが欲しい

昔から、「面白い人」でありたいと思って生きてきました。

他の人が気づかないことに気づきたい。
背景を知らないで物事を語りたくない。

拗らせるほど考えて学んで、それを最近はnoteに吐き出しています。

僕が考える「面白い人」というのは、お笑い的な面白さではなく、
「自分の意見/こだわりを持っている人」です。

ワンピースを読んでいて、「僕がこのまま年を取ったら、ベガパンクのようになるかもしれない。」と震えた日々もあったとか。

知識量に比例して頭が肥大化するおじさん

でも実際はベガパンクとはで、若者からすると、特に上の世代って「面白くない人」が多い傾向にありませんか?

-飲み会に行っても興味ない話をする。
-なんだか当たり障りのない事ばかり言ってる。

若者が飲み会に行きたがらないのも、
面白くない大人の話に、自分の貴重な時間を使いたくない
という理由だと思います。

なぜ面白い人の数は、上の世代ほど少ないのでしょうか。

その理由を「人間は面白くなるほど、つまらなくなる」という結論に向かってお話しします。

「面白さ」は人間の進化

そもそも、我々がほぼ「猿」だった600万年前に遡ると、
たぶん面白い猿ではなかったと思うんですよ。

木の実を食って、肉食獣の食べ残しをあさり、縄張り争いして、何がおもろいねんって。

でも、イエスとかニュートンとかコペルニクスとかマルクスとか、
ここ数千年で生まれた最強に面白い人達がインフルエンサーになった結果、
世界がこんなにも複雑で面白い事に溢れてしまった。

「面白さ」は、人間の進化なのです。

面白い人たちが作った資本主義社会

ここ数千年で面白い人たちが誕生して、人類が更に発展して、
「進化させた人間社会」の一つの答えが、
今、我々が生きている「資本主義社会」です。

資本主義
貿易と産業が、国家ではなく営利目的の個人的所有者たちによって制御(コントロール)されている経済的・政治的システム。その主体は企業であり、これが物財やサービスを生産し流通させている。

Wikipediaより

国ではなく、企業が自由に競争することによって、
社会を発展させましょう、という考え方です。

あれだけ社会主義を主張していたソ連が崩壊し、
ロシアになって資本主義が普及したのを見ると、
資本主義は我々人類がたどり着いた、「一種の完成形」のように思えます。

資本主義から生まれたSDGs

完成されたように思えた資本主義社会で、
リーマンショック等の経済危機が起こりました。

拡大する貧富の格差を目の当たりにした人々は、
「資本主義は本当にサステナブルなのか?」という疑問を持つようになりました。

そこで、「持続可能な開発目標」と名打って、
資本主義社会を持続可能なものにするために生まれたのが「SDGs」です。

この画像自体は結構好き

SDGsにもご覧の通り17個あって、世界中が平等に暮らしやすい世の中に向かっていこうというゴールが定められています。

この考え自体には賛成です。
差別は認められないし、人間の発展のために環境を破壊しつくしてていいはずがない。
多くの企業がSDGsへの取り組みを意識して経営をしています。

SDGsの根本として、「誰一人取り残さない」というスローガンがあります。
この風潮は、一人一人の気持ちを考えて発言しよう、と
日本企業内での教育にも大きく影響しています。

ただ、この影響で「あまりにも言いたい事が言えない世の中になっている」と思いませんか。

この資本主義から生まれたSDGsの風潮こそが、
面白い人が減る原因なのではないでしょうか。

僕は、面白い人たちが作った「資本主義」が、
面白い人を減らす要因
だと言いたいのです。

面白い大人が少ない理由

面白かった人たちは、資本主義社会に出て、
その面白さに評価され、順調に年を取っていきました。

でも年を取ると、「保身」をしなくてはいけなくてはなりません。
自分の地位、給料、家族を守るため。
資本主義社会で生き残るため。

このSDGsの風潮の中、「保身」をしながら自分の意見を強く持てるのでしょうか
多分、当たり障りないことを言うので精一杯だと思います。
その辺の塩梅を保ちつつ自分を出すのって相当難しいはず。

考えてみると、めちゃくちゃしんどいですよね。
自分が若いころは好き勝手言う上司に囲まれて、
自分が上司になるころには言いたいことが言えないって。

人間、口にしないと思っている事が消えていってしまいます

面白かったはずの人達が、当たり障りない事しか言えなくなっていく。
そして、下の世代から「大人は面白くない」と言われる。

これが僕が考えた、「面白い大人が少ない理由」です。

社会に揉まれて丸くなる、なんて可愛い言い方でなく、
資本主義社会は「守らざるを得ないポジションに置かれ、面白さが淘汰されていく仕組み」であり、
それをこのSDGsの風潮がさらに拍車をかけているのです。

人間は面白くなるほど、つまらなくなる

ここまで述べたのは、「面白い人間が作った資本主義社会が、面白くない人々を作っている」ということです。
それは余りに皮肉で、悲しい事実です。
面白さにも、サステナビリティはあっても良くないですか

資本主義は「自由に競争することによって、社会を発展させましょう」という考え方だと冒頭で述べました。

果たして面白さが淘汰される競争で、社会は発展するんでしょうか

資本主義の崩壊を唱えたマルクスも、
同じようなことを考えていたのかもしれません(?)。

・最近は丸くなっちゃってさー
・昔はとがってたんだよ
・若いねえ
上の世代の方々から、死ぬほど聞く言葉たちです。
そこには、どこか羨望のような、哀愁ともとれる印象を受けます。

面白さを優先するために「セクハラとかパワハラを容認しよう」と言いたいわけではありません。

ただ、来るところまで来てしまった資本主義社会で「面白くあり続けること」は相当難しいんだなと。
確固たる意志がないと「面白くない」と言われる大人になってしまう。

でも絶対に面白い人たちが競走して作る世の中のほうが明るいはず。
面白い人が作った資本主義で、面白さが淘汰されていいわけがない

SDGsの18コ目のゴール「人々の面白さを守ろう」を追加しませんか?

あとがき

アメリカの「イノベーションのための個性尊重教育」を日本も見習おう!みたいな風習。

たしかに若い芽を摘まないために、
個性を育てるなどの教育をした結果、次々とイノベーション企業が現れ、
あれよあれよとアメリカの経済は大きくなっている。

でも一方で、貧富の格差があまりにも拡大している。
この間出張でサンフランシスコに行きましたが、路上の浮浪者がもう悲惨なもんでした。

これもまたSDGsが作り出したSDGsで解決すべき問題です。

ちなみにSDGsの1コ目のゴールは「貧富の差ゼロ」です。


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