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アドレリアンが読む「古事記」

「古事記」の講座、
時々、アドレリアン(アドラー心理学を学び、実践する人)仲間が受けてくださるのですが、

先日、

いやー、さすがアドレリアンだな

という解釈がありまして、

楽しかったので、こちらでもシェアいたします。
(発言した方の許可は得ています)


3月に扱っているのは、「誓約(うけい)」と「天岩戸」のエピソードで、

スサノオが、ヒゲが胸の先につくまで(=大人になるまで)ずーっと泣きわめいて、お父さん(=イザナキ)が「統治せよ」と委任した海原を治めず、

「おまえ、なんで泣きわめいているんだ?」

「ボク、ママ(=イザナミ)がいる、根の堅国に行きたいんです」

と言ったらパパが怒って、スサノオ追い出したシーン、


まぁ、普通に読んだら、

え。いい年した大人がマザコン。キモ。

とか、

ニートじゃん。働けよ。

とか、

そういう場面でございますが、


ここ読んで、


「いやー、大人になるまでずっと泣きわめくって、

スサノオ、意志が強いよね!」


と某アドレリアン仲間が解釈してくれて、


思わず、


確かに!


って思ってしまいましたw


なかなかですよ。大人になるまで(20年くらい?)泣きわめき続けるの。

20年のなかには、
「泣きわめくの疲れたな…」
とか、
「そろそろ、パパの言うこときかないとまずいかな…」
とか、
思う瞬間もあったはずで(しらんけど)、

でも、やっぱりボクはママの国に行きたいんだ!
と、意志を強くもったわけで。
うん。
こいつ、なかなか見どころがあるかも。

しかも、勝手にパパの国から出て行って、
ママの国に行かなかったあたり、
一応ルールは守ろうとしてるし。
いい奴かも。


と、スサノオに対する見方がちょっと変わりまして、

アドレリアンすげぇな。

と思ったことでありました。


「子どもの不適切な行動の中にある、
適切な側面を探し出しましょう」

というのは、パセージ(アドラー心理学に基づく子育て学習コース)を受けると、耳にタコができるほどきかされることですが、

「クズニート」という目で子どもを見るのと、
「根性ある奴」という目で子どもを見るのとで、
たぶん、その次の、子どもへの言動が変わるはず。
親の、子どもへの言動が変わると、
それは当然、子どもの次の行動も変わるはずで、

そんな風にして、少しずつよい親子関係が築かれていく、

一番の根っこは、
「あたたかい眼差し」
なんだなー、と

私自身がそんなことを、改めて気づかされた発言でした。
(その発言で、「揺れる瞬間もあっただろうに、スサノオ、やるじゃん」とか思いましたからね。自分の思考が動くの感じました)


自分のまなざしだけではなく、
他の人のまなざしを知るのって、大事だなぁ。


「古事記」講座に興味がある方は、こちらからどうぞー。

3月は「誓約」「天岩戸」でしたが、
4月は「八岐大蛇」です。
高天原ではクズニートだったスサノオ、出雲では覚醒して英雄になります。
彼女ができると、男って変わるよねー。

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