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マロ返(絵を描く上で気をつけていること、うまくなっていくコツ)

前回の記事で珍しい苗字やかっこいい苗字を募集したら、マロでこっそり教えていただけた。珍しい〜〜! かっこいい〜〜! いいな〜〜!! と大歓声である。心の中で。情報を寄せてくださった方、ありがとうございました。大変心が満たされました。

さて、今日の記事はマロへのお返事・マロ返である。頂いたマロの質問部分を抜粋したものがこちら。マロありである(マシュマロを送ってくださってありがとうございますの略)。

プロとして絵を描く上で気をつけていることとか、絵がうまくなっていくコツなどありましたらいつかnoteで語ってもらえたら嬉しいです。

気をつけていること

・なんだろう……「依頼の内容にチューニングを合わせる」だろうか。

小学生向けなら、私の中の小学生が見て嬉しいもの。ビジネスパーソン向けなら、私の中の大人が見て好ましいと思うものになるようにしている気がする。◯◯のファン向けなら、私の中の◯◯ファン心が喜ぶものにする。

「お客としての自分を引っ張り出してくる」ともいえる。自分の中にある感覚でしかものを見られないから、もっといろんな視座でものを見られたらいいんだろうなあ。

・そういえば、過去にクライアントさんからかけていただいた言葉に「深く理解して描いてくれてありがとう」がある。

与えられた資料をもとに漫画やイラストを描く上で、「なんとなく図を後ろに載せたいな〜。資料にはないけど、公的機関が発表してる数値をグラフにして入れとこう」「なんかコピーを入れたいな……クライアントさんが発信していたメッセージを入れちゃお」などと何かを勝手に入れることがある。

思えばこれもお客さん目線の私が「もっとわかりやすくせえ」と囁くのでやることだ。勝手にしていることなので、喜ばれることもあればスルーされることもあるし、トルを指示されることもある。そういう時は「まあ、喜んでもらえたらラッキーだなくらいだし……へへ……余計なことしてすみません(トル)」である。

絵がうまくなっていくコツ

・私が知りたい。

・が、結局のところ何かを上達するには「気付き→観察→実践→再現可能にする」しかないのかなーと思っている。これは絵ではなく習字で感じたことだ。最近ではプロジェクトセカイ(リズムゲーム)で感じている。

自分の書いたものとお手本を比べる。
違い(自分ができていないところ)に気づく。

具体的にどこをどうしたらお手本に近づくか考える。

自分でやってみる。できるまでやる。

まぐれでできる状態から、自分で何度も再現できる状態にする。

success!!!

である。気付き・観察・実践は同時だったり順番が前後したりするかもしれない。たぶんだいたいの練習ごとはこんな感じなのではないだろうか。

・習字でもプロジェクトセカイでも、とにかく実践がつらい。うまくできなくてキーーッとなる。手、動かね〜! 脳が処理できてね〜! キーー! しかし、とにかく自分がやらないことには上達のしようもない。キーー……ッ キキ……。もぐらコロッケになる。

・話を絵に戻そう。「外国人との働き方」という本で漫画を描くにあたっては、いろいろな国の人が登場していることがわかるように描きたいと思った。漫画絵で、髪や肌や目の色だけを変えて国の違いが表現されていると、なんだか違和感があると常々思っていたのだ。そこで、「外見のどこで人を識別してるかな〜」と考えつつ、写真を見ながら練習で描いたものが残っていたので載せる。

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・描いてみて、それぞれにカワイイ点や美しい点があるな〜と思った。それと、「日本のマンガ絵の頬がふっくらしててエラが張ってないのって、下段左のような輪郭をデフォルメしているからなのかな〜」と考えたりしていた。こういうことに喜びを見出すオタクである。

・というようなことに勝手にこだわりつつ描いたら、著者の1人であるロッシェル・カップさんがツイートでこんなコメントをしてくださっていた。

嬉しかったなあ〜〜〜〜本当に……へへ……ニコニコ……デレデレ……

余談

・最近は「絵を描くことに飽きない」ことも重要だと思っている。仕事の絵ばかり描いていると、絵を描くことが楽しくなくなってきたりもする。落書きしたりスケッチしたりして「絵描くのって楽し〜な〜」と思い出すと、またやる気が出る気がする。落書きが脳に良いという言説を近年よく見るし、きっとそうなのだろう。

・うまい人の絵を見て「これだけ描けたら楽しいだろうなあ〜」と思うのも有効だと感じる。うまい人の絵を見て元気がなくなる時もあるし元気になる時もある。見るのが原画だとまた力がある。絵画でもイラストでもアニメーションでも「ふええ……人が描いてるう……」と改めて思うと感動するし畏怖の念を覚える。最近は中村佑介さんの展示に行って畏怖ってきた。

会場でこの本も買った。「プロのイラストレーターにとって知名度よりも大切なこと」の章を読んで救われた気持ちになった。ガハハ。

こんなに有名で、たくさんのお仕事をされている方が、昔も今も常に考えて考えて、不断の努力を重ねて、手間暇かけて、膨大な量の作品を生み出していることに畏怖ったし元気になったし勇気づけられた。頑張ろ〜〜ってなった。

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また今日もちょっと長くなってしまった。マロありでした。


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