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関連も共起語も検索ボリュームもパーツでしかない

よく編集作業を伝える時に料理を例えに出すのですが、SEOも似たところがあります。いろんなツール、いろんな手法があっても、それらはすべて素材でしかありません。いや、SEOに限っていえば、パーツです。

PCを組み上げるとき、どんなにいいパーツを使っても、相性が悪ければ全く動かないことだってあります。動いたとしても不安定で、本来のスペックを発揮できないことも珍しくありません。PCに限らず、機械はパーツだけでは機能せず、また誤ったパーツを選んでしまうとそれもやっぱり機能しません。

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ちょっと具体例を挙げて説明します。

「ランニング おすすめ」のSERP(検索結果)はこれ。(キーワードのチョイスは適当です)

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関連キーワードはこれ。(「ちえのわ!」)

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共起語はこんな感じ。(「共起語検索」)

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考えられるコンテンツは、「幅広くランニングの方法を解説し、それを踏まえた各種商品の紹介、ただし紹介はおまけ程度」って感じでしょうか。ちなみにここで、「曲」という関連キーワードを拾うのはナンセンスです。

実際に検索してみると分かりますが、明らかにSERPが異なります。

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つまりインテント(検索意図)が違うのです。ということは、初めに検索したクエリ(「ランニング おすすめ」)とはユーザーも切り替わっています。

「ランニング おすすめ」を検索している人が「ランニング初心者」なのに対し、「ランニング おすすめ 曲」を検索している人は、「すでにランニングを始めている人、あるいは始めることを決めている人」です。これは別のコンテンツを用意すべきでしょう。

その他、「アプリ」「コース」なども同じ理由で無理にカバーすべきではありません。(したとしても、やっぱりおまけ程度)

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といった具合に。SEOを考える時に大切なのは「機械的にあらゆるパーツを詰め込む」ことではなく、ユーザーの視点に立って必要なパーツを選ぶことです。

先日知り合いのアナリストと話したところ、テクニカルなアプローチも突き詰めれば同じところに行き着くという結論になりました。しかしそちらはややハードルが高く感じます。本格的なグロースハックには必要ですが、ちょっとしたブログやメディアで取り入れる必要はない、むしろ邪魔ですらある、というのが個人的な見解です。

それよりも、「なんとなくこっちのほうが読みやすいし、役に立ちそうじゃない?」という感覚だけで取り組むほうが、ずっと分かりやすい気がします。もちろんこれは個人差があるので、自分が納得しやすいものを選べばいいでしょう。

自分が迷いなく納得できる方法に頼るのが、一番確実で長続きします。ぜひあなたの優先順位を大事にしてください。


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