オックスフォード大学の価値観からタイプ5イギリスを思う

『創造力とは、どこから生まれてくるのか』

「世界大学ランキング」で3年連続トップの座に輝いたオックスフォード大学(以下、OXON)

OXONの教育では、どのような事実であれ、まず疑ってみること、批判精神を持つことの大切さを教えます。チュートリアルのときに指導教授が「日本人の学生はまじめで優れているが、現実に疑いを持って批判的な観点から分析することが苦手である」、と言ったことがあります。

つまり、OXONでは疑いや批判力を持たない秀才よりも、多少成績が悪くても批判力を持ち、独創的な考え方を持つ人物が評価されるのです。OXONに関する文献などを読んでいて気付くのは、歴史に名を残しているような人々はそのような性質を兼ね備えているのです。

イギリスの大学なので、国民性が影響しているかも知れないと勝手な憶測をしています。

イギリスは『思考者』タイプ5の国です。
タイプ5は「客観」の性格なので、全ての考えを疑い否定し、いったん自分をどの考えにも属さない客観的な立場に置こうとします。
タイプ5の別名に『傍観者』というものがありますが、思考において誰にも与(くみ)しない(=見方しない)『傍観者』になろうとしているわけです。

それを
「どのような事実であれ、まず疑ってみること」「批判精神」
と表現しているのではないでしょうか?
あとは、その先に考えに考えて「独創的な考え方」に至るということです。

これはこの前取り上げた
『創造性の心理学①|閾値理論と連想理論』
とつながった話となってきます。

Mednick (1962)は、連想的考え方を現代的心理学に導入した「創造的プロセスの連想理論」を提唱し、実証的に検証を行いました。結果として、Mednickは「独創的なアイデアは、遠いところにある」ことを発見しました。言い換えると、私たちがすぐに思いつくようなアイデアは独創的ではなく、そのようなアイデアが出尽くした後に現れるアイデアこそが独創的である可能性が高いということです。

そしてタイプ5の価値観として、そのような「独創的な考え方」を評価するということです。
なので
「疑いや批判力を持たない秀才よりも、多少成績が悪くても批判力を持ち、独創的な考え方を持つ人物が評価されるのです」
となるわけです。

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