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【第9回】弘法筆を選ばずってよく聞くけれど絶対に自分に合う、または自分の作風に合う良い筆使ってる(但し駄筆でもそこそこのものは書けるからやっぱり弘法)

東京雪だねぇ、毎年毎年降るよーって予報の時は降らないし何にもないときに降るこれは一体何なんでしょうか

最近の僕はというととりあえず去年からのこの数か月はinstagramをフォロー知ってくださっている方々はご存じかと思いますがクソみたいなしつこい粘着ネットストーカーに悩まされ対応し続けています

現在は警察へも相談していて、今後証拠が集まればしっかりと弁護士さんを立てて惜しみなく金を使ってでも全力でコロ…潰してやろうと思っていますので、どこかでコメントを見たり皆さんのSNSへ僕の名前が出る気分の悪いDM等が届いた場合は写真などをお撮りいただき物証集めに引き続きご協力ください


今回のお題はカートリッジニードルについて

さて今日は久々のまともな記事で何を書こうか結構悩んだんだけど、最近タトゥー裁判も終わり、国内でもタトゥーサプライヤーさんが増えてきて最新のタトゥーマシンやさまざまな種類のカートリッジニードルが手に入る機会も増えてきたよね

今回の有料記事ではそんな国内で手に入れられる7種類のカートリッジニードルのレビューを僕の持っているマシンで使用してみた感想、スタイルや用途ごとの使用感や向き不向きなんかを書いていきたいと思います

※安定の長文になりますご注意ください

これまでの記事で彫師さん周りから情報を安売りしすぎ、あんなのさらっと教えてていいの?とご指摘頂くことが多かったので今回から少しだけ高めに設定しておきます。一点特化型の単発参考書を購入しているくらいの気持ちで読んで頂ければ幸いです

売れなきゃ売れないでいいんです。必要な方だけ買ってください

ついでにCritical Tattoo Supplyから出た新しいワイヤレスキットにようやくCHEYENNにも使用できるものが出てそちらも購入したのでそのレビューも併せてしていきます(ワイヤレス化を熱望するTerraユーザーの気になる疑問にお答えしていると思います!)

以前マシンの話をしたと思うんだけどどんなに良いマシンを使用してもマシンと相性の悪いニードルを使用していてはその本領は発揮できませんよね?

そしてパッキング、柔らかなシェーディング、しっかりと針目を残したウィップシェーディング、ボールドラインのライニング、細く繊細なライニング用途ごとに使用したいニードルの癖も変わります

馬鹿の一つ覚えのようにプリメイドの時代から良いとされていたニードルや、自分とはスタイルの違う彫師さんの薦めるメーカーを使用していても、セッティングのできないロータリーマシンでは向き不向きややりづらさを感じることもあるでしょう

今回はあくまでも僕の独断と偏見で選んだカートリッジニードルレビューです。超玄人向けなので少し高めの有料記事設定にしておくので見たい人だけ見ていってねー


フラッシュワークの話

とはいえ有料記事だけ書くのも趣味じゃないので今回は僕の彫師としての目標地点というか将来の話でもしてみようかと思っています

皆さんはトラディショナルタトゥーにおけるフラッシュワークというものをご存じでしょうか?

トラディショナルをメインに仕事をしている彫師さんが自ら描いたタトゥーのデザインをシートにしているものをタトゥーフラッシュと呼び、そのたくさんあるデザインの中から好きなものをお客様に選んでもらい施術するというとてもシンプルな仕事の仕方とでも説明するのがわかりやすいかもしれません

自身のタトゥーフラッシュのみならず他のアーティストのタトゥーフラッシュを使用する場合も多々あります。現代では一般的に今現役のアーティストのデザインを使用する事はあまりないとは思いますが、何十年も昔のアーティストや場合によっては100年以上昔のアーティストのフラッシュを使用する場合もあります

例えばこの下のBertGrimmのフラッシュなんかはトラッド好きな皆さんには有名ですよね?

画像1

これを現在の僕の技術や感覚で彫るとこんな感じのフラッシュワークになります↓

画像2

フラッシュワークってこんな感じ



将来の話

これってよく考えたらすごいことだと思いませんか?

これだけ画力も技術も向上した時代でタトゥーアーティスト側もコアなトラディショナルタトゥーコレクターのお客様側も何十年、百年以上も前のアーティストのデザインをリスペクトしつつ今でもかっこいい、使いたいと思える感覚っていうのかな?これはTATTOOの業界ならではの文化だと思うんですよね

逆に言えば自分が死んで何十年後、下手したら百年以上も後に自分の描いたデザインをその時代のアーティストが未来の技術や機材、感性で彫り残していってもらえる、彫り伝えていってもらえるっていうのかな?

和彫りの師弟においての絵柄の継承とはまた違った角度で不特定多数の方に広がっていく感覚これは本当に素晴らしいと思います

僕の中ではデザインとしてのスタイルやジャンルのトラディショナルとは別で、このフラッシュワークスタイルに落ち着くことがトラディショナルを仕事にする、もしくは仕事にしてきたということなんじゃないかと思っているんですよね

僕は現在一番好きなトラッドは勿論、ネオトラをはじめジャパニーズスタイル、リアリスティック、カートゥーンスタイル、チカーノやアニメみたいなものからジオメトリックやスクリプトまでなんでも勉強してどんなジャンルでもそれ一本でやっている人より抜群にかっこよくて、できるだけ自分の個性が出るように考えてお仕事をさせて頂いていますが、それもこれも最終的には自分なりのトラディショナルを作りたいが為に画力や技術レベルを引き上げられるだけ引き上げるべく、現在はこんなスタンスでやっています

とにかく技術、画力を爆上げしてクオリティの高い仕事をするアーティストとして広い世代のできるだけたくさんの人に認知してもらう、たくさんの人に僕の存在を知ってもらってから最終的にゆくゆくは自分なりのトラッドスタイルに絞って落ち着いていけたらなぁと思っています

先日DOTTさんの取材に協力させて頂きましたが、勿論ネオトラに関しては15~18年前くらい、国内のまだ誰もネオトラなんてやっていないころからひたすらに勉強し続けてきたので、現在の自分の一番の武器はこれだとは思っています、でもそれもこれも最終的に自分なりのトラディショナルを作るための勉強なのかなぁ?って感じで今は考えていますねー


取材動画内でも答えていたトラッドの源流がヴィクトリアンアートだと考えヴィクトリアンアートに帰っていく感じ、リアルもネオトラも通って勉強し続けてきたからこそ着地できるような自分なりのトラディショナルに辿り着ければなぁと今は思っています。国内ではトラッドはどうしても可愛らしいポップなデザインを指すものという認識になってきてしまっていると思うので、他とは少し違ったこの辺りの渋いトラッド、シュールなトラッドスタイルを作って広めていきたいですね


いつから始めるかわかりませんが数か月後?数年後?からスタイルを絞り、そこから死ぬまで描けるだけフラッシュを描きまくりたいと思っています。彫師を引退してもできればフラッシュは描き続けたいですしフラッシュブックも何冊も作ってできるだけたくさんの方に購入してもらってそれが100年200年と残ったらいいなー

自分が死んだあと、100年後くらいの時代の彫師さんに「お!このENてやつやばいの描いてたねー今日はこのフラッシュ彫ろうぜー」みたいなことを言ってもらえる様なフラッシュが一枚でも多く残せて死ねたらとても幸せだなー

トラディショナルっぽいタトゥーを彫る彫師になりたいわけじゃなくて

自分が最終的にトラディショナルになりたい

そんな思いで日々仕事をしています


それでは以下有料記事となります、カートリッジニードルの癖や相性考察、CRITICALから新しく出たワイヤレスバッテリーキットのレビューなんかについて書いていきますので見たい人は見ていってくださいね


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今後有料記事内で技術的な記事を書くにあたって動画コンテンツも作っていこうと考えております。ですが手元のマクロ撮影をしつつスローで安定した画質を確保できる機材を揃えるにはかなりコストがかかってしまいます。お気持ちずつで構わないので余裕のある方はサポートの方よろしくお願いします!