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web3とエンタメとの関係

2015年以降のスタートアップは、やはりweb3が主題となっている。ので、色々と勉強をしてみた。

web3はエンタメと相性がいい、というのは有識者の共通の見解だ。実際メタバースはRobloxやFoteniteなどのゲームの世界では既に市場にフィットしていて、というか近年のオンラインゲーム自体がそもそも仮想空間的なものに近いから、そのままピッタリ枠にはまっている印象を受けすらする。個人的には、アーティストがプラットフォーム上でオンラインコンサートをする、というのはあんまりドキドキしなかったけれど。。。でも今のグラセフとか、めっちゃすごい。ゲーヲタの友人に教えてもらったんだけど、ゲーム内で事業をしたり、実生活並みの経済活動ができる。結構ビビる。やっぱメタバースはゲームに合ってるのかな?って感じる。

DAOについてはweb3の中でも高度というか、よりマスでソーシャルな概念だと理解している。大企業への集権の開放だとか、そもそも株式の代替になるとか・・・資本主義の負に対するソリューションというか、もっと大きな流れの話。僕個人としても、言ってることは分かるけどイマイチ分からない、って感じ。(僕の頭の問題だ)

で、NFT。これは特に音楽、ないしはエンタメIP全般と相性がいい。本質は「これまで"掛け捨て型"だったファンの消費行動を"投資型"に変革すること」だと整理していて、これまでは個人的なコンテンツ愛を具現化するための消費行動を、資産価値購買として社会的活動に変容させられる。要するに、それまでドルヲタだったから買いまくってたグッズが、推し活を辞めた途端にゴミの山になるのを、第三者に売れたりするよ、ってこと。(雑な例だけど)

NFTはお金の動きが想像しやすいtoCのモデルだから、実際にビジネスの広がりがすごい。有名なNBA Top Shotとかを除いた音楽の文脈だけで言えば、SoundCloudみたいな音楽共有プラットフォームでNFTを活用したり、ファンクラブ代行みたいなプラットフォームでデビュー前のアーティストがNFTを販売して早期にマネタイズをしたり、影響力のあるIPのアバターを発行してグッズ化したり、曲や歌詞、著作権自体をNFT化して販売できるようにしたり。国内外で無数のサービスが生まれていて、コンテンツホルダーとNFTスタートアップとの提携も星の数ほどニュースになっている。

音楽畑出身ということもあり、個人的には、やはりNFTに可能性を感じている。

が、少なくとも2024年の今現在、イチ市民としては、NFTにあまり具体的な恩恵を受けられている訳ではないとも思う。

なぜだろうか。

おそらく、まだ技術の本質に対して芯を食ったサービスが生まれていないからだろう。

今のところ、NFTがIPホルダーに対して本質的なソリューションを提供できていないのだ。

NFTは今のところ、既存の価値に対する代替でしかない。例えば、売れる前のアーティストがクリエイティブの原資を集めるためにNFTを発行してファンの心を満たしたり、逆に既に人気のあるアーティストがNFTを販売して投機目的の資産家が集まったり。これはまだ、資本の代替としてのNFTという新しい外貨としてしか機能していないのではないか、というのが個人的な感想だ。そんなん、一点モノのグッズでいいじゃん!その後メルカリで売れるし!

個人的には、推し活×NFTという文脈には可能性を感じるが・・・これはこれで、別にモノがデジタルになっただけで本質は変わってないんじゃね?という(穿った)見解をしてしまう。

ウダウダ言ってるけど、じゃあお前が考えるNFTの本質はなんだよ?

って話になりますよね。(スミマセン、、、)

僕はこう考えています。

そもそも、web3の本質は「中央集権からの脱却」という説がある。巨大な資本の集合体が大きな影響力を持つのではなく、巨大の資本を一般市民と分散させ、影響力をそれぞれに細かく分け合うこと。エンタメの文脈で言えば、つまりコンテンツやサービスを提供する企業に対して、ユーザーが並列で共犯的な存在になるということだ。

言い換えると、現存の資本主義、例えば株主と企業というような関係が、いちユーザーにも広がり、よりミクロな領域にも浸透することでもある。(まさにDAOというやつ)

例えばエンタメIPでは、これまでのように大きな資本を持つ企業が投資してIPを作り、それに対してユーザー(市民)が課金するのではなく、(大小を問わない)企業とユーザーが並列の関係で投資してIPを作り上げ、その利益を企業とユーザーが並列の関係で分け合う形だ。で、その中での株式という共通言語/共通通貨のような役割をトークンが果たす。イメージとしては、小口のクラウドファンディングで、課金者はIP(課金対象)の権利の一部を買うことができる、というような。

そうすることで、企業側はリスクを負わずにコンテンツに資本投入ができ、またユーザー側は企業と一体となってコンテンツを共創でき、その後"掛け捨て型"ではない実際的なリターンも得られる。(これは企業に対する株主との関係に近似している)

これらを一言で表すと、資本主義の民主化、だ。

で、その兆候が最も現れるのが、老若男女問わず誰しもに、必要性に関わらず、少なくない関心がある、エンタメ領域なのでは、と。

だから、もしこの領域でスタートアップをするのであれば、どういう形がベストなのかは・・・

もう少し、考えます。(結論ないのかよ)

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