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ChatGPT、GPT-4登場にともなうエンジニアのポジショニングの難しさ

世の中を騒がせているChatGPT、GPT-4ですが、これほど人間の指示に精度よく回答してくれるチャットボットは過去ありませんでした。

もう世界中の人たちの仕事やプライベートで大いに役立っていると思います。

文章だけでなく、プログラムのコードも自然言語で指示を与えると出力してくれます。

「このままAIが進化するとエンジニアがいらなくなるのでは?」

と不安になっているエンジニアの人もいるのではないでしょうか?
特に若い人たちは、今後AIとどう向きあっていくか難しい選択を迫られるかもしれません。

AIを活用してエンジニアとして便利になればなるほど、エンジニアの存在価値を脅かすことになるかもしれないので、複雑な心境ですよね。
AIを活用してちょっと時短になるくらいの便利なツール程度であればいいのですが、本当にプロンプト次第でいろいろやってくれます。

これはエンジニアだけの問題ではなく、あらゆる分野の人の問題だと思います。

先日、国会答弁でChatGPTを利用した質疑応答が話題になっていました。
これを見ていると、そのうち国会議員もいらなくなってくるかもしれませんね。

きっとAIのほうが既得権益とか忖度に惑わされることなく、日本にとって合理的で最適な判断をしてくれるかもしれません。

賛否両論ありましたが、こうやってAIを使って見て問題提起すること自体は良いことだと思います。

さて、そんな未来を見据えたうえでエンジニアとしてのポジショニング戦略はどうすべきでしょうか?

ChatGPT、GPT-4の登場によって、「人間の仕事がAIに奪われる」という話も現実的な話として、話題になるようになってきました。

ちょっと前までは、「そんなのだいぶ先の話だよね」とのんきに構えてましたが、ChatGPT、GPT-4の登場によって現実味を帯びてきました。

ただ、現状はChatGPT、GPT-4のアウトプットを精査するのに人間のエンジニアは必要です。

メンテナンスするのも人間が必要でしょう。

今は慌てることなく、地に足をついたスキルをコツコツと身に着けることが大事と考えています。

AIをうまく活用して自分のパフォーマンスを最大限に発揮することに力を入れていけばよいと思います。

AIが自動的にコードまで書いてくれたとしても、ReactやVueといったフロントエンドのスキルやWebのスキルが無駄になることはないでしょう。

AIがLinuxのコマンドを自動的に実行してたとしても、Linuxの知識やスキルが無駄になることはないでしょう。

Text-To-Imageの画像生成AIといった、自然言語から思い通りの画像を生成するAIもどんどん進化しています。

ChatGPT、GPT-4のようなGenerative系AIは、いずれ自然言語-To-アプリケーションのように、話しかけるだけで一瞬で希望したとおりのアプリケーションができて、自動的にデプロイされてサービスとして利用できるくらいまで進化していくでしょう。(今でも簡単なアプリケーションを作るくらいであれば実現できています)

自分で作りたいと思ったシステムが、いとも簡単に出来上がるようになります。

そんな世界になると、AIに的確に指示して高速に期待するアウトプットを引き出せるエンジニアがますます重宝されるでしょう。

逆に、自分で「こうしたい」、「これを作りたい」という意志や想いが無いエンジニアは淘汰されていくかもしれません。

言われたことしかできずに「何をやればいいですか?」、「これはどっちがいいですか?」とか受け身で自分の意志がないエンジニアはスピードがでません。

「だったら自分が作りたいものをAIに頼んだ早い」となる未来が見えてきています。

今までは言われたことだけできれば十分だったかもしれませんが、意志を持っている人は自分でどんどん新しいものをAIで作ってしまうので格差が広がると考えています。

ところで、ふと思ったことですが、「プロンプトエンジニアリング」というのはどちらかというと「ヒューマンスキル」に近いのではないかと考えています。

もうここまでAIの民主化が進んでしまった今では「プロンプトエンジニアリング」はAI研究者、AI開発者、AIエンジニアだけのものではありません。
ITリテラシーに無い人でも身に着けられるスキルなので、「ヒューマンスキル」と同様に、コミュニケーションのスキルに分類されるのがしっくりきそうです。

ロバート・カッツ氏によって提唱された「カッツ理論」では3つのスキルが挙げられています。

相手はAIなので、「ヒューマンスキル」というのもおかしいですが、人間と対話するのもAIと対話するのも、「相手に伝わる言語で正しく伝える」というのは基本だと思います。

なので、今後はAIと対話する機会がどんどん増えていきますので、AIと対話する能力として「プロンプトエンジニアリング」を習得していきましょう。

<カッツ理論(改)>

  • テクニカルスキル

    • エンジニアとしての技術スキル

  • ヒューマン・AIスキル

    • コミュニケーションなどのスキル(対人スキル)

    • プロンプトエンジニアリング

  • コンセプチュアルスキル

    • 複雑なものごとを概念化し、本質をとらえて解決するスキル

「プロンプトエンジニアリングだけ覚えれば何でもできる人間になれる」というのは、ちょっと違う気がしていますので、繰り返しになりますがエンジニアとしてのスキルは地に足をつけて磨いていくべきかなと思っています。

ブルース・リーの名言でも、
「私は1万通りのキックを1回ずつ練習した者は怖くない。」
「私が恐れるのは、ただひとつのキックを1万回練習した者だ。」
という話があります。

これはエンジニアにも当てはまります。

何でもかんても流行りに飛びついて中途半端なエンジニアになるより、1つの道を究めたエンジニアのほうが、きっと信頼されるエンジニアになることでしょう。

あとは「石の上にも三年」という言葉だったり、うわつくことなくエンジニアとしてどっしり構えて、活用できる便利なサービスはどんどん活用してパフォーマンスを最大化していきましょう。


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