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なぜ日本に真の意味でのCIO、CDOが育たないのか?

「企業の全ビジネスフローを最適化する!」DX専門コンサルタントの前田です。

本日は、「なぜ日本に真の意味でのCIO、CDOが育たないのか?」についてお話しします。
なぜこの話をするかと言うと、DXがうまく行かない最大の要因がここにあるからです。

CIO、CDOとは?

まずCIOの意味から。
これなぜか日本国内ではまったく違った意味となってます。
CIOは情報シスのトップではないです。
システム予算や、システム開発統制とかそういう事務的な仕事ではないです。
もっと、重要な役割を担っています。

・企業におけるすべての情報(コンピュータシステム、人間系情報)を管理、設計することで、企業活動を円滑、効率化を図るだけではなく、IT戦略を作り、その業績アップにまで貢献すること。

です。

そのためには、
・優れたアーキテクトであること
・優れたデータサイエンティストであること

は必須です。
プログラミング経験すらないCIOは言語道断と私は考えます。
これ理解していないと、使いこなす事すらできないからです。
建築で例えるのであればCIOは、「設計士」ですね。
建築技術、建築素材などを知らなければ設計は不可能。。。これと同じです。

COOはオペレーションを円滑にし、実行する役割ですが、CIOはそれを情報の面から支えていると言うことです。
これも建築で例えるのであれば、COOはビル全体の運営そのもの。CIOはそのビル機能の戦略、設計担当とでも言いましょうか。
つまり、DXの根幹なわけです。

ですが、いろんな企業を見ると、ほとんどの場合が情報システム管理者的な位置づけが多いのですね。
これもビルで例えるのであれば、「管理業務」のようなものです。

ダメなCIOの見分け方

まずは、御社のCIO能力をカンタンに見極められる方法を伝授しましょう!

ベンダーに対して二言目には「提案して!」
というCIO?がいたとしたら、完全に失格です。お引き取り願った方が良いですね。

理由は、
今や、ITは企業の隅々まで必要。情報の流れ、活用はその会社独自です。当然、差別化要因でもあります。それを踏まえずに「提案して」という言葉はあり得ないわけです。当然、言われた相手も内情までわからないわけですから、提案しようもない。当たり前です。

結果どうなるのか?
よく分からない横文字の仕組みがたくさん社内に入ることになります。
で、その活用は・・・。

世の中の変化

昔のITはいわば電動工具みたいなものです。
基幹系システムと言っても、どの会社でも似たようなものが動いていました。なのでベンダーが考え、仕組みを作っていたわけです。
そして、この時代のシステム管理者は「電動工具の管理者」で良かったわけです。

ですが、今や、ITは電動工具の世界から、サイボーグへと進化しています。つまり、身体の一部となるわけですから、神経系(情報伝達)や他の臓器(他システム、利用者そのもの)にまで気を配らなければできないわけです。

こうなると、ベンダーには対応不可能です。そこまでの情報わからないからです。つまり、社内で自分事として考える人=CIOがより必要となってきたわけです。

CDOは日本においてCIOの意味合いが異なるので、別途名付けたのではないかと考えます。本来であれば、CIOがCDOのはずです。

(ちなみにCTOは技術面での責任者。なのでビジネスより技術寄りの人です。)

なぜ日本にCIOがいない(少ない)のか?

海外ではきちんとしたCIOがいるのになぜ日本にはいないのでしょうか?
確かに、TESCOのCIOなんかは、COOよりも表舞台に出たりします。

これは日本特有の文化が災いしています。

「お任せ主義」です。

実はご存知の方も少ないのですが、SI(システムインテグレータ)と言うのは日本特有なのです。海外にはこのSI企業と言うものはいません。
その意味では、「商社」「ハウスビルダー」も日本特有です。
お任せすればやってくれる企業です。

海外では、システムベンダーは存在します。ですが、それを社内に組み込むのは、社内のSE達の仕事なわけです。
社内で当たり前にプログラミング、設定様々なことをやっています。

話は異なりますが、米国などでは、証券トレーダが自身でC言語でプログラムを書くわけです。
「自分で必要なのだから、自分で書くのは当たり前だろう?」と言われたりします。

これだけ文化が異なるわけです。

その中で育ってきた社内SE、システム担当者と、ベンダーに丸投げだけしてきたシステム担当者の能力はどうでしょうか?
歴然だと思います。

(余談ですが、「社内のシステム部部長」の肩書のついた人たちはベンダー使いであることが多いです。採用時には要注意!)

結局やっていることと言えば
・社内からの要望のとりまとめ
・システム全般の管理
・予算管理
などなど。管理業務が主体となります。
まぁ、それはそれで重要なのですが、本来の社内のIT戦略を考えるようなCIOとは程遠いわけです。

ダメなCIOの見分け方

ここまで、読んでいて、
「うちの担当者は大丈夫だろうか?」
と思われた方もいらっしゃると思います。
そこでダメなCIOの見分け方をカンタンな方法をお教えしましょう。

ベンダーに対してどう接しているかを見ればすぐに分かります。

ベンダーに対して二言目には
「提案して!」
というCIO?がいたとしたら、完全に失格です。お引き取り願った方が良いですね。

理由は、
今や、ITは企業の隅々まで必要。情報の流れ、活用はその会社独自です。当然、差別化要因でもあります。それを踏まえずに「提案して」という言葉はあり得ないわけです。当然、相手も内情までわからないわけですから、提案しようもない。当たり前です。

結果どうなるのか?
よく分からない横文字の仕組みがたくさん社内に入ることになります。
で、その活用は????

まぁ、そういう偽CIOはおそらく、ベンダーのせいにするでしょう。








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