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活動報告:育休後カフェ®・ファシリテーター講座~ 育休後カフェ®の活動の目指すものとは?

育休後コンサルタント®の山口理栄さんと取り組んでいる育休後カフェ®・ファシリテーターの講座。1/16に振り返り会が終了し、新たに6名のファシリテーターさんが誕生しました。

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2017年から始まった本取り組みも、今年で4年目となり、全国で50名以上の方がファシリテーターとなり、各地で育休後カフェ®を開催しています。

「実践を通して学ぶ」意味って?

ファシリテーター講座は、エンパブリック創設時からの講座の一つですが、ファシリテーションを講座だけで身に着けるって難しいですよね。ファシリテーションの肝やポイント、マインドは講座で知ることができるが、それが=ファシリテーションができることにはつながらない。

ということもあり、本講座では実際に、場づくりを実践をして頂いています。場づくり実践といっても、会議のファシリテーションを意識してやってみて下さいといった生やさしいものではなく、「場の企画・設計」「集客」「場の運営」「参加者ケア」「開催報告」「ふりかえり」をフルコースでやらなければなりません。それも、出会ったばかりの講座の仲間と一緒に。かなりのハードなことをお願いしていると思いますが、これを実践頂くと、みなさんの場づくりやファシリテーションに対する視点が大きく変化することを実感します。実際に、集客で苦労したり、ファシリテーションが今一つだったという経験を体感された方からの
「テーマ設定が特に大事だと感じました」
「ビジネスのファシリテーションとの違いを感じました」
という言葉のリアリティと重みは、圧倒的です。また、山口さんや広石からのフィードバックに対しての真剣さや、するどい質問からも、実践してみたからこその学びというのを感じています。

また、仕事と育児の両立をテーマにするこうした場づくりは、テーマとしての難しさもあります。ついつい、経験者がアドバイスをしたくなったり、一人一人の悩みに答えてあげなければならないと思ってしまいがちです。
講座の中では、「カフェ」という対話の場の意味やその力を、山口さんや広石が念押しするのも毎度のことです。
これも実践をしてみないとわからないところで、自分が企画・運営した場に参加した人の笑顔や発言から、あ、これが場の力なんだと実感するというものです。

育休後カフェ®の活動が目指すものって?

さらに、育休後カフェ®が最終的に目指すのは、ジェンダー平等だったり、誰もが働きがいを持って‥といったSDGsに通ずるところです。
え?カフェで、そんな社会課題を私、話すつもりでなかったし、子育てと仕事で悩んでいる人の話す場になればと思っているだけなんですけど…というのがあるかもしれません。しかし、実は、その人の悩んでいることを生んでいる社会構造に思いを馳せることが、意外とその人をエンパワーできる可能性があるというのは、私自身も意外だけど納得した部分です。
例えば、両立に理解のない上司の話をするとき、「そんな上司の下で働くなんて大変ねー」「おじさんにはわからないよね」と共感するだけでなく、どうして理解ができないのかといったことを、話し合ってみることで、あなたや上司だけが悪いのではない、もしかしたら「働く」ことに対する認識が違うのでは?、会社全体、社会全体の課題ではないか?といった視点が得られ、そこから何らかの解決の道へとつながっていきます。そして、最終的に、悩んでいる人へのエンパワーとなるのです。
今回の受講生の方からも「会社で育休後カフェ®を実施していき、そこで出たことを人事での制度変革に活かせないかと思った」とおっしゃる方もいて、まさに!とうれしく思っています。

いつでも、どこでも仲間を見つけ、場づくりを学ぶために

事務局として、毎回、参加者の皆さんが、仕事をして、子育てをして、ファシリテーションを学ぶというのは、忙しい中でどうやって時間をやりくりしているのかと思うこともありますが、オンラインのツールを駆使したり、また、得意なことでお互いにフォローし合いながら、なんとか取り組まれています。同じ課題意識を持つ当事者同士ということで共感することも多く、実践を通じてとても仲良くなったり、逆にこうした打ち合わせが楽しみといった声もあります。職場でも家庭でもない、仲間を見つけてるんだなと思います。広石も、今回の講座でも、カフェの参加者の方もお客さんでなく、仲間と思ってくださいとアドバイスしていましたが、育休後カフェ®の活動は「誰もが自分らしく生き働く社会を目指す」という仲間を見つける活動であるとも言えるのでしょう。

今回は、初めてオールオンラインで講座を実施してみました。オンラインコミュニケーションが普及したということもありますが、事務局として「実施できる!」という手ごたえも感じましたので、忙しいパパやママが、いつでもどこでも学べる仕組みづくりにもチャレンジしていきたいと思います。(矢部)


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