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自分の住む街の未来はどうあってほしい?

日常の中でも「脱炭素」というキーワードを耳にするようになってきましたが、みなさんは「脱炭素」と聞いて自分自身に結びついて思い浮かぶことはありますか?
私は地球規模の大きな問題として捉えてしまって、なかなか自分自身の事としてはイメージがわかず。。そんな中、先日、エンパブリック15周年イベントの第4弾「みんなで”ゼロカーボンのまち”を実現するには?」をテーマに、令和4年3月に「ゼロカーボンシティしもかわ」宣言を行った、北海道下川町で、地域づくりのコーディネーター役を担っている麻生翼さんと、下川町役場で気候変動対策を担当している山本敏夫さんをゲストにお呼びし、実際にゼロカーボンに向けて町がトライをしていること、見えてきた課題、その乗り越え方をお聞きする会を開催しました!

その中でも印象的だったのは、自分達の住む町のこれまでの歴史や特色、活かしたいところ、それを持続していくにはどうしたら良いのか?というところを前提に、そこから課題としての脱炭素に繋がっていることがまちの課題としてわかりやすく打ち出しているところです。私たちの住む他の地域でも、自分の住んでいるまちの成り立ちや良い所、それを続けていくには?という課題から考えていく事で、今取り掛からないといけない問題が明確に出てくるのではないかなとつくづく感じました。

そして、それをできるだけたくさんの人にどうしたら伝わるのか、自分事として一緒にやる仲間が増えるのか・・・
脱炭素を目指すのではなく、脱炭素をとっかかりにして、CO2を出さない生活をみんなで考えたら楽しい!という興味を持ってもらえるライフスタイルから、良い追い風になるような事を大切にしているということでした。
下川町で実際に行っている参加者へのアプローチは、

・「参加してもらいたいな」という一人一人に会った時やSNSなどで声を掛ける
・活動している運営メンバーが他の活動にも参加していると、関心を持って参加してくれる人が増えて、お互いのイベントを紹介し合うという事が起こっている
・新しく作るのではなく既にあるコミュニティを使うことで、違うタイプの人が集まる
・出来るだけ幅広い世代、分野などで意見交換をしていくことを心がけている

そして、住民の参加につながっている方法としてパブコメ(パブリックコメント)を行っているということ!住民自身に、まちのことに意見できるんだ!行政に自分の声を直接届けられるんだ!という気づきが生まれ、次に自分の意見を言う事で、その後どうなったのかが気になり、自分事化していく。
そこに丁寧にお返事が返ってくることで、参加が始まる!

そして、行政だけの判断ではなく、町民の意見を聞きながら色んな人の手垢の付いたものにして、愛着をもってもらう事が多くの人に自分事化してもらうのに大事ということ。いい意味で手をかける事が大切なのだと気づかされます。

そして、麻生さんの言葉でとても印象に残ったのが、「脱炭素を目的として達成するということに固執しないようにしている。それよりも、「こうなったらいいな」と思う、”みんなでワクワクできる事をやっていく”」という言葉です。結果に固執するとうまく行かなかったときに、ギクシャクしてしまったりして周りにも伝染して良いことにならない気がするとお話されているのをお聞きして、こういった思いが、麻生さんや周りの方達が本気で楽しんで活動されていることに繋がっていて本当に素敵だなあ・・と感じました。

役場の山本さんの「まちで、小さい事でも”やりたい!”というプレイヤーを広げていきたい」という言葉に、こういう取り組みが色んな地域で広がっていったら本当に良いなーとつくづく思いました。。

誰かと組んで新しい事を進めていく時に、向かう未来を共有しつつも目の前の課題に向き合っていく、そうかといって目の前の問題に振り回されない・・という大きな目標へ向かう時のヒントが、エンパブリックの書籍「ソーシャル・プロジェクトを成功に導く12ステップ」のステップ5「共有の目標と達成への戦略計画を立てようー何を達成し、そのためにどう進めていけばいいのか?」というページに書かれています。
新しくパートナーと活動を始める方、既に一緒に活動しているパートナーと改めて目指す方向性や目的の確認をしたい方にもおすすめです。







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