生きろ。

この言葉に込められた意味は、如何ばかりだろうか。

新型コロナウィルスが流行っている。私の住んでいる自治体でも、外出自粛の要請が出た。日本の制度では、罰則規定はできない。しかし、高齢者や身体の弱い人が優先される中、若者たちも気を抜いてはならない。若者でも、死に至ることがあるのだ。そして仮に無症状だとしても、誰かに移してしまう可能性がある。

医者の言う「軽症」と、我々の考える「軽症」にはズレがある。医者の言う「軽症」とは、「入院を要しないもの」であり、意識があり、入院しなくてもよいものであればどんなに苦しい状態でも「軽症」なのだ。それこそ、インフルエンザのような高熱が出て、「今日死ぬのではないか」という気持ちになるほどだとしても。

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画像は厚労省より

いや無症状の人もいるのだから、風邪程度のことを軽症というのだろう、というのは大間違いである。

インフルエンザで毎年1000〜2000人規模の死者が出ている日本で、インフルエンザよりも高い致死率を数える新型コロナウィルスが蔓延している。現在のところ、1人から1人へ必ず移すという程ではない状況で済ませられているが、問題は感染者1人が集団の中に入った際の感染力、つまりクラスター感染である。

集団・近距離・密閉空間という3つの条件が合わさった中に感染者を投じると起こるクラスター感染。これをとにかく防ぐことが、新型コロナウィルスへの対策に必須なのだ。

というところまでまとめていたら、もっと素晴らしいまとめがあったので、共有する。

ということらしいので、観てほしい。

動画の通り、政府は現金給付もしていないじゃないかということについては、以下を見てほしい。給付金は、実はあるのだ。

もちろん、政府の対応に全く問題がない訳では無い。新型コロナウィルスの影響で、職を失った人もいれば、逆に普段ですら多忙なのに、もっと仕事が増えた人達もいる。職を失った人にはある程度の給付金があるものの、仕事が増えた人達にもっと補償はないものか。

医療、保健、福祉機関等の命を預かる仕事は言わずもがな。治療する医師やケアをする看護師、保健所や病院の検査技師は馬車馬の如く働かざるを得ない。簡易PCR検査? 冗談じゃない。PCR検査を簡易にする事など不可能だ。少ない人数の検査技師を擦り減らしているだけ。寝ずに働いている人達だっている。

学校が休校になり、小規模な児童預かり施設は、普段以上に衛生面へと気遣って、長時間の運営を継続せざるを得ない。この騒動でもリモートワークで親が労働を迫られる中、土日や長期休暇時の営業形態を続ける施設側にも疲弊が出てくる。外出ということで、家よりは危険だが、学校よりは安全だし、子ども達にストレスを溜め込ませないようにしなくてはならない。ただ預かるだけではなく、専門知識や経験のある人がスタッフとして常駐しなければならない。介護現場も同様である。

スーパーやドラッグストア等は開店していなければならない。物流の出口、生活の源。いつ客に感染させられるか、感染させてしまうか分からない中、買い込み客の大荷物を会計して、その分を大量に仕入れて、ピリピリした空気に当てられた客のクレームを処理しなければならない事態になっている。仕事は増えるのに、人員は増えず、長時間労働になっている店員も少なくない。

仕入れが云々といえば、物流も我々の生活を支えている。人と接する事や、所謂三密の場所に行く事は少ないものの、積荷は大量になり、仕事量は増える。我々の生命線である食事だって運んでくれている上、元々人数が少ない為、交通事故の危険とも隣合わせな中、12時間オーバーの労働となっているドライバーも多数見受けられる。

この他にも、きっと労働量の増えた業界は多いだろう。ITも急速な進化を求められているだろうし、見えない所で働いてくれている人達は沢山いる。

働く事が出来ずに帰省を余儀なくされ、しかし帰る事も出来ずに途方に暮れる人がいる。一方、特段の需要の為に外で仕事をせざるを得ず、長時間・度重なる連勤により、時給で割れば最低賃金以下となる、なんて人も珍しくなくなってきてしまっている。

死んでしまった例も増えて、恐怖と不安の中で、日々を過ごしている。サービスを享受する側は、何も出来ない。ただみんな、クラスター感染を発生させない為に、少しでも、出来る限りで良いから、家に引き篭って、生きて、生きて、生きて、生きて、生きろ。

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