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40歳で、イスラエル情勢をイチから学ぶ。

今日は、パレスチナとイスラエルの武力衝突について調べていた。もともと国際情勢に疎く、連日、報道で見ていても、詳しいことを何も知らないので、まずは知ることから始めることにした。

私が見て、参考になった記事や動画を、以下に羅列してある。もし同じモチベーションを持つ人がいたら、役立ててほしい。

<記事>

■基本的な前提知識
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/43e0d8b5047f636443ed116e8b7df58f9319d2a3
簡潔な解説。忙しい人はこれだけ見てもらえれば良いと思う。知識ゼロから学ぶ場合は、まず地図を把握するのがよさそうだ

■NHKの解説(2023年)
https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/qa/2023/10/10/35010.html
今回の軍事衝突の開始直後に書かれた解説。テロを起こした組織「ハマス」側の動機について詳しく書かれている。「封鎖により、社会や経済はひどい状況で、不満が鬱積」「アラブ諸国とイスラエルの関係改善を阻止しようとした」

■NHKの解説(2021年)
https://www3.nhk.or.jp/news/special/news_seminar/jiji/jiji97/
2年前に書かれた記事。問題の背景について、歴史に沿った解説。テロを起こすハマスの人員は、かつて自分たちも家族を殺された過去があることも。

■BBCの解説
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-67318969
人的被害の状況や、イスラエルのネタニヤフ政権の状況など。政権の不得手が、事態を悪化させたことが分かる。ロシアを見ても思うが、権力集中した長期政権による硬直化は、たびたび国民に苦難を強いてしまうらしい。

■ガザ地区の組織「ハマス」
https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/qa/2023/10/16/35127.html
ガザ地区の苦しい状況。多くの人が貧困により、人道支援に頼っている。ガザ地区の人口は約200万人。ハマスの軍事部門は約2万人。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2023102000846&g=int
今回ハマスが起こした、テロ攻撃の凄惨さ

■ガザとエジプトとの境界にある「ラファ検問所」
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-67142246
https://www.cnn.co.jp/world/35211419.html
検問所の通行は厳しく規制されたまま

■イスラエル側
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/3492bc1466599d414cce87ac1c1763147647e9b4
イスラエルが開国からこれまでに犯した国際法違反や、入植地問題について

https://www.jiji.com/jc/v8?id=202311isrhms
対外諜報機関モサドについて

https://note.com/yuki_phototabi/n/n6b90f5fd7199
日本人の方の、7年前の旅行記。貴重な一次情報。イスラエルにあった平和と緊張が、併せて描かれている。

■アメリカ
クリントン、オバマ、トランプ。そして現在のバイデン。それぞれの時代に取り組みがなされている

・クリントン大統領が立ち会った「オスロ合意」
https://www3.nhk.or.jp/news/special/news_seminar/jiji/jiji98/
いま思えば、1993年の、このときがもっと平和に近づいた瞬間だった(以降は離れていくばかり)

・オバマ大統領
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/12/post-6618.php
国連安保理で、イスラエル非難決議案を事実上容認した。これまで「親イスラエル」だったアメリカが、珍しくイスラエルを牽制した場面

・トランプ大統領の和平案
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/420820.html
トランプ政権で、再び「親イスラエル」へ転じた。歴代のアメリカ政権が示してきた和平案から大きく逸脱し、極端にイスラエル寄りの内容になっている

<動画>

■NHKスペシャル「ハマスとイスラエル 対立激化どこまで」
https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/episode/te/M83K982147/
基本的な情報は全てまとまっていて、初学に向いた動画。両地域の市民のインタビューが、多く収録されているのが良い。ナチスのホロコーストからのつながり、アメリカ9.11からの影響など歴史的経緯にも言及。SNSが、この紛争にもたらす影響についても描かれている。
※見るのが有償なのが惜しい(Amazonプライムで、NHKオンデマンドに加入すれば見れる)

■Pivot「ハマス攻撃 次の悲劇が来る」
https://youtu.be/WvaxPjnqi4Q?si=PuU4aIpa7EOXp8n7
同志社大教授、内藤正典先生の、非常に詳細な解説。「この問題は、宗教の対立ではない」ことを強調したうえで、イスラエル側のどんなアクションが、紛争の引き金になったか解説している。ハマスが、他のテロ組織、アルカイダやISと、どう成り立ちが異なるかについても言及。

■報道ステーション ユヴァル・ノア・ハラリ氏 緊急インタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=eVhGKMmqikY
イスラエル出身の歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ。10年前に「人類は進化し、戦争が徐々に減る」ことを著書で言及していたが、その後、状況は悪化し、国際協力が失われてしまったことを憂う。

■News picks
https://www.youtube.com/watch?v=eRFN81varH0
ガザとイスラエルの対立が、国際情勢にもたらす影響について

■アラブから見たパレスチナ問題
https://youtu.be/hdIIuhle1QM?si=G9NB84CEJxb1Pj9Y
主に周辺諸国との関係について。サウジアラビア、イラン、ヨルダン、エジプト。

■ラファ検問所に関する報道
https://www.youtube.com/watch?v=78eBANxntig
検問所のニュース映像

<所感>

きょう、ひと通り調べて、問題の深刻さと複雑さを、ようやく少しは理解できた。どんな理由があったとしても、テロを正当化する気にはならないが、少なくとも、表面的な戦火を鎮めるだけでは、事態が解決しないことは解った。

どちらかが「絶対的な正義」で、もう片方が「絶対悪」だと思い込まないようにすべきです。

「知的な怠惰」は避けなければなりません。現実というものの複雑性を把握するよう試みることが必要です。

報道ステーション ユヴァル・ノア・ハラリ氏 緊急インタビュー

本当にそう思う。物事を単純化してはいけない。複雑さをそのまま理解したい。多様な視点を持つべきだ。

* * *

長年、ゲームという娯楽を作る仕事をしていて、無力さを感じるのは、こうして人々の平和や安全が脅かされているときだ。娯楽は、その土台があって初めて成り立つ。平和や安全が危ういときには、何もできない。たびたび起こる災害や事件を前にし、立ちつくす自分が、いつもそこにいた。

平和とは、当事者たちが努力して、ようやく保てるものだと、つくづく思う。予防接種や、十分な食料と同じく、人類が苦労の末に勝ち取った文明の成果だ。意志を持って、秩序の維持を目指し、言動をコントロールしないと、平和は保てない。つい出てしまう欲や傲慢、挑発、不誠実を抑える。それをしなければ、平和は簡単に崩れ、無秩序の世界に戻ってしまう。イスラエル政府がもたらした合意の反故や圧政、それらは人々の感情を逆撫でし続けた。結果として、それは平和を損なう行為だったのだろう。

今この瞬間も、ガザ地区は日々空爆されている。イスラエル軍の目的は、テロリストの武装解除だ。民間人への被害を最小に抑えつつ、いうなれば「戦いを終わらせるための戦い」が行われている。だが、その狙いが、思った通りに機能したことは、歴史上、あるんだろうか?戦いの力で、戦いを終わらせることなど、本当にできるのか?報復の連鎖が、エスカレートするだけではないのか?

いまガザに降り注ぐミサイルは、意図せずとも、たくさんの一般市民の命を奪い、怒りを買う。その怒りは、将来のテロリストを醸成する原動力になってしまう。また、別の場所での対立を煽ってしまう。これでは、戦いが終わる気がしない。

<余談>

今後もこうして、このnoteを、自分が新たに学んだことを書き留める場としても使うつもりだ。

私が書き留めたメモは、他人が見ても情報的価値はほとんどない。(なぜなら、私が見た情報源そのものを見る方が早くて正確だからだ)だが、こうして40歳過ぎのおじさんが、新しいことを学んでいる様を見せること自体は意味があると思っている。誰かの励みにはなるかもしれない。

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