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健康経営コラムvol.16 制度を整えるだけでは意味がない 本当の意味での「働きやすさ」を追求する

※本記事は2分で読むことができます。

「健康経営優良法人」企業の取り組みインタビュー
株式会社ルージュフィル 様

■ 取材企業 ■

・企業名:株式会社ルージュフィル
・業種 :教育
・従業員:法人全体 30名 うち就業場所 18名(うち女性 18名)(うちパート 9名)
・所在地:大分県
・認定部門:中小規模法人
・会社HP:http://www.magical.ed.jp/index.html?_fsi=jF4AP3ac

女性も定年まで働ける ライフステージに合わせて、長く働ける職場づくり

健康経営優良法人2021中小規模法人に、保育事業などを営む『株式会社ルージュフィル』の名前が新たに加わった。しかし、佐々木美香施設長は認定自体にそこまで重きを置いていない。「当たり前のことを、当たり前にする」という理念を追う中での通過点だからだ。

「私たちの経営目標のひとつは、60歳の定年まで働くこと」。自身も23歳からキャリアを積んできた経験があり、女性がライフステージに合わせて長く働ける環境を作りたいという思いがあった。職員のほとんどが女性で、子育て中のスタッフも多い。有給休暇は一時間単位で取得が可能。加えて、「働き方も選べる時代なので」と、雇用形態もライフステージに合わせてシフトできる仕組みも取り入れた。
「パートから正社員になる人だけでなく、正社員から一年間だけパートに戻った社員もいました。人生の段階に合わせて働けるようになっています」。定年まで働くのは、今や男性だけではない。子どもの年齢や家庭環境に合わせて無理なく続けられるようにと、従業員からの要望にはほぼ100%に応えている。
「顧客サービスと同じで、悪い環境ではいい社員も獲得できないし、長く働いてもらえない」と、従業員の職場への満足度はモチベーションへとつながり、会社の利益として還ってくる。

福利厚生を整えるだけでは、いい職場環境は完成しない

このほかにも、美容関連の福利厚生や、栄養管理など女性に嬉しい制度も用意。定期的に従業員へのアンケート調査を行いながら、職場環境の改善にも取り組んでいる。しかし、同社が最終的に目指すのは、システムを充実させた先にある。
その取り組みのひとつが、コミュニケーション術の研修だ。メンタルヘルスケアに関する勉強会を取り入れている企業は多いが、同社が行っているのは伝言ゲームなどを用いた『正しく意見を伝える』ための研修。「もっと、皆が悩みを言いやすい環境を作りたい。要望や意見を上手に相手に伝えるための勉強会を行っています」。

それぞれが持つ考えを正しく伝え、管理者もそれらを正しく受け取ることのできる職場。ここが強化できれば、会社としてのゴールへ足並みを揃えて進むことができる。「いくら制度を整えても、根本的な考えが変わらなければきちんと使ってもらえない」と、誰もが気兼ねなく、そして正しく制度を利用できる環境を作るためにも重要なポイントだ。
全員が「当たり前のことを、当たり前に行う」ことが実は一番難しい。しかし、これまで行ってきたことが企業理念として浸透したとき、佐々木施設長が目指す、本当の意味での働きやすい職場が完成する。

※取材、文:株式会社empheal(エンフィール)


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