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【事例紹介・健康経営支援】「いい会社を自分たちで創る」と手を挙げたメンバーが部署の枠を超えて活動中!

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「健康経営優良法人」企業の取り組みインタビュー

■ 取材企業 ■

・企業名:会宝産業株式会社
・業種 :卸売・小売(自動車リサイクル・中古自動車部品の輸出・販売)
・従業員:75名(2022年1月現在)
・所在地:石川県
・認定部門:健康経営優良法人 中小規模法人部門 ブライト500(2022年度)
・会社HP:https://kaihosangyo.jp/

【事業概要】

自動車リサイクルを通じて「地球環境」に貢献する、を理念として事業を展開。使用済自動車を解体し需要のある海外へ輸出。使える部品は全て使い、環境への配慮にも注力しています。自動車メーカーのように作る仕事ではなく、使い終わった車を有効活用するという資源循環型ビジネスに取り組んでいます。

【健康経営チームについて】

2018年に会社内で2030年を見据えた【会宝2030プロジェクト】が始動。「どんな未来になるのか」をリサーチしたところ、人生100年時代や超高齢化社会到来といった不安要素が感じられました。当社は新入社員数が多いわけではないので、会社全体の平均年齢は上がる傾向にあります。健康で働く=健康経営を社員発信で行っていなかったため、会宝2030プロジェクトで社員が長い人生を豊かに過ごすためには何が必要かを追求。今夏にはそのひとつとして、当社の健康経営チームのビジョンである「会宝産業に関わる全ての人が、心身ともに健康で幸福でいられる空間のプロデュース」に基づき、社内食堂の設置を目指して取り組んでいます。


【メンバー紹介】
『健康』への取り組みが重要と考えて発足したのが健康経営チームです。部署の垣根を越えて、自ら志願したメンバー5名で編成されています。2週間ごとにミーティングを実施して情報共有をはかり、様々な取り組みを実施しています。

高崎さん:営業職としてリサイクルする車の買取りや、90ヶ国もの国々とお取引を行う海外への販売を担当しています。昨年からは農業事業部も兼務。会長と農業事業部との橋渡し役となって今までにやってないことを計画し、実行しています。

山口さん:アライアンス部に所属し、千葉営業所に勤務しています。日本全国の同業者様と海外のバイヤー様を繋ぐ仕事です。千葉営業所にいるので、入札会などのイベント開催などを実行しています。

小林さん:国際業務部に所属。海外のお客様にコンテナを輸出するお客様の窓口となる仕事です。輸出に関する書類のやり取りや、部内の交渉担当スタッフやお客様のサポートなどがメイン業務です。

他二名が健康経営チームに所属。システム業務室に所属し、社内のシステム関係を担うキーパーソン的な役割担う大倉さん、国内の修理業者さんに中古自動車部品を出荷する業務を担当している国内業務部に所属の吉川さん、と幅広い部署から参加しています。

健康経営チームのみなさま(左上:高崎さん、右上:吉川さん、左下:大倉さん、右下:小林さん、画面上:山口さん)

― 健康経営でどのような会社の姿を実現されたいですか。

山口さん:「心身ともに健康で働きたい!」という想いで始まったプロジェクト。ですから健康経営をやりたいという考えで始まったわけではありませんでした。実際にプロジェクトが動き出して、empheal様とのやりとりを通じて、健康経営という概念を知りました。

食堂は2022年夏頃の完成を予定しています。直接健康に関わる「食」だから、どんな食事を提供すれば健康になるかを考えています。

高崎さん:作るからには「ただ社員が食事をする場所」ではなく、会宝産業らしい地球の健康にも貢献できる食堂にしていきたいですね。まずは社員一人ひとりが「何が身体に良くて、何が良くないのか」を知る事がポイント。「知る」ことで帰宅してから、子どもやパートナーに「正しいことを伝えていける」、そんな場が会社にあればいいなあ、という風に考えています。

― 今年度の健康課題と、最も力を入れていることに関してお聞かせください。また、具体的な取り組みとしては、どのようなことをされる予定ですか。

高崎さん:社員アンケートを行った時に「不眠」が大きい課題として浮かびあがってきました。メンタル面、フィジカル面と合わせて「不調を知ること」も健康経営チームとして重要だと考えています。

山口さん:メンタルヘルスは次の課題だと考えています。健康調査を実施した際も、最も不調があると出たのが「メンタルヘルスの不調」。「その対処法を知らない」と出たのでシビアな問題として取り扱うことになりました。社員全体でストレスの向き合い方を打合せする機会を早急に作る予定です。

― これまで従業員の健康課題へ取り組むにあたり、どのような点が苦しかったでしょうか。

高崎さん:健康経営優良法人認定取得にあたり、禁煙の活動を行いました。自分も若い頃に喫煙していたので、喫煙者の気持ちがわかるし、嗜好品だから止めることを強要するのは、正直疑問でもありました。でも物は言いようだと考え、止めろというのではなく「最近どう?」という話の入りで始めると、「実は手が震えるんです」などの意見が出てきました。そして、2020年11月1日から全面禁煙開始。会社の方針として強制しないといけなかったことは苦しかった部分もありますが、それぞれの生活に変化が出てきて、健康に繋がる提案ができたと思います。

小林さん:その半年前に「11月1日より全社禁煙」を告知。同時に喫煙の身体への発信などリテラシーを上げる活動、例えば健康経営チームのメンバーそれぞれが、タバコの影響やタバコと電子タバコの違いなどに関する動画を作成。「まずは知ってもらう」ために全社掲示板で誰でも見られるようにすることも始めました。

高崎さん:禁煙開始時には、禁煙が辛そう、厳しそうな社員へ個別で声をかけました。あまりグイグイ行くと引かれるので、仕事が終わってから話しかけるようにしていました。

▶ 食堂づくりに向けて、社員の皆さんに健康で美味しいメニューを考案中です。

― 次年度への課題、これから力を入れていこうと思われる取り組みについて教えてください。 

小林さん:メンタルヘルスや不眠に加えて、今年の大きな活動の1つに「食堂の設置」があります。徳島県の上勝町という街がゼロウェスト宣言に取り組んでいて、2022年6月に健康経営チームで視察を予定しています。ごみ削減やリサイクルに関して学び、食堂設置に活かしていこうと考えています。地産地消など自身の身体だけでなく、地域として環境に配慮できる食堂の設置を目指しています。因みに食堂は本社内の研修施設一部区画を使って設置することを予定しています。

当社の事業=リサイクル業、地球の健康に関して取り組むということに、私自身、社員一個人としては取り組めていない、どうしたらいいんだろう、という気持ちがありました。個人でできることや何を残していきたいかという面も考慮して考えたところ、食堂の設置・利用が健康経営に含まれている事象だと気づきました。食堂を設置することで、みんなの気づきが増え、使えば使うほど自身の身体も地球も健康になる場所づくりを目指していきたい、そんな風に考えています。

― 健康経営の推進業務に関して、楽しさを10点満点で表すとしたら何点でしょうか。

高崎さん:8点です。理由は元々「食」に興味があり、農業事業部での仕事をさせてもらったり間接的にでも関われることで、社員のみなさんにも食べてもらえたり気づいた時に病気予防に繋がっていたらと考えると嬉しく感じる。10点ではない理由は、正直なところやることが多い傾向があるので、8点です。

山口さん:7点。10点じゃない理由は、高崎と同様です。健康経営に携わることは大変楽しいと感じています。自分自身、あまり健康的な生活ではない、不健康な生活をしているので、私が関わることで健康に取り組むことのハードルが低くなるのでは、という風に前向きに考えています。できることから1歩ずつというのを大事にしています。

小林さん:楽しさは10点で、業務と一緒にやるとなるともう少し点数が下がります。でも普段の業務とは少し違うこと、いつも会わない方との出会いもあり、たくさんの知識や経験を通じて学んだり、企業訪問したりなど、そんな経験が楽しいと感じています。家族に話すと、「業務中にできることって珍しい」と言われ、改めて楽しいことをさせてもらっていると実感しました。そこで得たものをどんどん発信していきたいですね。社員のみなさんが笑顔になることに繋げていければ、と考えています。


※取材、文:株式会社empheal(エンフィール)
 取材日:2022年3月22日


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