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いいライブ映像を撮影するための相棒

emotalmtzkです。Agp StudioというYouTubeチャンネルで撮影したライブ映像を公開しています。

Agp Studio (アガペースタジオ)
https://www.youtube.com/@agp_studio_1986

ここでは、カメラを始めて約1年ちょっと。そこからライブ映像を撮りまくった私なりの考え方を書いていこうと思ってます。
サクッと一記事で書こうしたら、凄まじい文章量になりそうなので、いくつかのパートに分けます。
今回の記事では撮影するための相棒、つまり機材に関して書こうと思います。

※2023年現時点での自分なりの撮影方法です。数か月後なにか自分の中でブレイクスルーが起こり、考えが変わって全然違うことを言ってる場合もあると思います(笑)
※ライブ映像を撮影している人、それぞれに考え方があって、これが正解とかでもありません。当たり前ですが、
読んでる皆様が撮影する時の一つの助けになればと思います。

はじめに

一眼動画を始める人は明確な被写体(撮りたいもの)があると思います。
YouTube、家族や子供、旅行の風景、様々ある中で私の場合は、ライブ映像をたくさん撮ってきました。

撮影中のレアな写真

一眼動画の撮影方法をネット上で調べるとたくさんコンテンツがあります。
私もたくさん読んだり見たりしてきました。今でも読んだり、見たりします。
ただ、ライブ映像に特化したコンテンツは意外と少ないと思ってます。
この記事はカメラを始めたての過去の自分に伝えるつもりで書いていきます。

※とは言ってますが、ある程度カメラの知識がある前提の部分もありますので、ご容赦ください。

機材

カメラ

まずは、カメラ。なんでもいいです。と言いたいですが、画の綺麗さを求めたり、手振れ補正機能を求めたりすると自然と絞れてきます。

私が選ぶ際に注視している部分は以下の通りです。

  • 4K(C4K)撮影

  • 10bit log

  • 長時間撮影

  • 手振れ補正

  • 30分程度、手持ちで集中して撮りきれるか

上記の理由から自分はLUMIXのGH6を愛用してきました。

ライブ撮影前のセットアップ。見にくいですが、右側と上にハンドルを付けてます。

それぞれ簡単に見ていきます。

4K(C4K)撮影

4Kで視聴できる環境が整ってない方もいらっしゃると思いますが、4Kで撮影することをおすすめします。フルHDとは違う精細感や解像感(?)を感じられます。

YouTubeに公開する場合、YouTube側で圧縮されて公開されるのですが、その圧縮方法には2種類あります。
AVCとVP09。

どちらで圧縮されているかはPC版のYouTubeから確認できます。映像部分を右クリックして「詳細統計情報」をクリックします。

ここの「Codecs」で見ることができます。

vp09で処理されている
avcで処理されている

どちらにしろ圧縮されるので画質は劣化するのですが、VP09の方が圧縮率が低く、画質の劣化が少ないです。
ただ、YouTubeにアップロードしたことある人なら分かると思いますが、現状この圧縮方法はアップロードする方が選ぶことは出来ず、YouTube側で自動的に判断されます。

どうせなら画質がいい方がいいよ!となりますが、これがYouTubeの仕様だから仕方ない。

どちらで処理されるかは、チャンネルやコンテンツのパワーによって判断されているという話らしいですが、4Kでアップするとチャンネルなどに関係なくVP09で圧縮されます。

 これは2023年11月時点での仕様なので、今後仕様が変わるかもしれないです。

上記の理由から4Kで仕上げてアップするのがいいと個人的には思ってます。
確かに編集するのが大変だったり、データサイズが大きくなるので大変ですが。

ちなみにAVCで圧縮されていた動画がある日、VP09に変わることもあります。自分のチャンネルでの経験談です。
アップロードしてしばらくは、AVCで公開されていた動画が、いつの間にかVP09に変わっていた動画がありました。再生数が増えてパワーのあるコンテンツと見なされたのでしょうか。

C4K(シネマ4K)について。
これは必須ではないのですが、普通の4K(UHD)より少し横長で撮影できます。
多くの人は「映画っぽい雰囲気」だから選んでいると思うんですが、自分の場合は、スマホでの視聴を考えて選んでいます。
少し横長にすることでスマホを横で全画面再生したときに黒い領域がUHDより少なくなるんです。なのでスマホで見たときの迫力が違う!と思ってます。
これも編集で上下を切ってしまえばいいじゃないかと言われればそうなんですが、(実際に自分もやっていた)撮影時に切る部分を考えて撮影するよりも楽です。

10bit log

10bitでlog撮影できるカメラを選びます。
最近のカメラでは、log撮影が可能なものが多くなっているかと思います。

ライブハウスは白飛び、黒つぶれがしやすい環境です。
ポストでカラーコレクション、カラーグレーディングすることで、自分好みのコントラスト、色味にしています。

RAW動画というのもありますが、扱い(データサイズとか)にも困ると思っているので今のところ興味はないです。いや何も制限なく撮れるなら一回体験してみたいのですが。

自分好みの色味と書きましたが、バンド毎の雰囲気に合わせて少し色味を変えていることもあります。
コントラストの強い方がかっこよくハマるバンドがいたり、優しいコントラストの方が合うバンドもいたり。色見に関しては自分の感覚と好みに正直になって編集します。

カメラを始めてすぐは、カラー編集に興味はなかったんですが、10bit機を使い始めて編集していくうちに楽しさが分かってきました。

色に対する感覚や知識は元々あまりない方で、まだまだ勉強したり試行錯誤したりしながら楽しんでます。

長時間撮影

4K30Pなどで撮影した時に30分から1時間を撮れるかを一つの目安にすればいいのかなと思いますが、最近のミラーレスでは割とこの部分はクリアしているようです。
4K60Pで長時間撮影したい場合は、ファンが搭載しているカメラを選ぶのが吉かと思います。
4Kの場合、時間制限があったり、ちょっと前のカメラだと、そもそも30分以上動画撮影できないこともあるのでここは注意します。

この点自分の使っているLUMIXは優秀です。

長時間撮影とも関わってきますが、バッテリーの持ちや、USB給電しながら撮影できるかもポイントです。

私の場合、CIOのモバイルバッテリーで給電しながら撮影しています。

手振れ補正

手振れ補正はあるに越したことはないです。必要なければ切れるので。
自分が撮影するライブの場合は、カメラマンが自由に動けるエリアが少ないところが多いです。
なのでジンバルを使うのはなかなか難しいです。
人がたくさん入ってる場所だと邪魔ですし。そもそもカメラマンを邪魔だと思っているお客さんも少なからずいますので。

カメラワーク編でも書くつもりですが、手振れがすべて悪ではないと思っています。
状況に応じて、臨場感の演出でわざとラフに動かすこともあります。

ただ、基本的にはしっかりとブレのない映像の方がクオリティーは高く見えます。

メーカー毎に手振れ補正の思想は少し違うように感じます。
これから一眼カメラで動画を撮影しようと思っている人の多くはSONYを検討すると思います。
自分はLUMIXユーザですが、手振れ補正が好きというのもあります。
SONYはなんとなく癖がある気がしていて、ライブ映像を見ていても、「これ、SONYっぽい」と感じることがあります。あと、SONYの場合、手振れ補正をがっつりかけると大きくクロップされるので、レンズ選びにクロップも考慮することになさそう。

正直、ミラーレス一眼を始めるなら、SONYが第一に候補に挙がってくる人が多いと思いますが、LUMIXもいいです。特に動画なら。
LUMIXの手振れ補正ブーストはすごいです。

30分程度、手持ちで集中して撮りきれるか

撮影者の体力や気力次第じゃないか!と言われるかもしれませんが、重さやグリップ感も重視した方がいいと思います。
グリップの方は、ハンドルをつけたりすることで変わるかもしれませんが、重さは重要です。
ただ、デカ重のカメラの方がいい映像が撮れそうというカマシ(笑)もできるので自分の腕力を鍛えましょう。

レンズ選び

一眼カメラだけあっても写真や動画は撮れません。レンズがないと。
レンズは好みの画角やF値もあると思います。どういう映像が撮りたいかで選ぶのがいいです。

 もちろん、カメラ本体と同様、重さや撮り心地にも直結するのでその辺も考慮に入れて選びます。

私の場合は、ワンカメで一つのライブを撮ることも多く、メンバー全員を入れたり、ボーカルにズームインしたいので、標準ズームを選びます。

撮影しているほとんどは35mm判換算24mmスタートのズームレンズを使ってます。
ステージ最前の上手・下手側やステージ上の端(目立たない場所)で撮影することが多いのですが、この画角だと最広角にした時にステージ全体が撮れると思います。
これ以上広いと「少し違うな」と感じる気がします。

逆にもう少し狭くてもいいかもと思う場面もあります。
3ピースのバンドや演者との距離を少しとれる場面などは28mmスタートでもいいなと思うこともあります。

テレ端は、長ければ長い方がいいですが、まぁ普通に35mm判換算105mmとか120mmとかあればいいかなと思います。

ということで自分がおすすめしたいのは24-105mm F4のような小三元標準ズームです。

 レンズは、好みにもよるので自分の好きなものを見つけるのがいいです。撮影位置にもそれぞれこだわりがあると思うのでそことの兼ね合いで探してみてください。

 画質やF値の低さが正義、予算も十分、さらにデカくても気にしない人という場合は大三元を選ぶのもいいんじゃないでしょうか。
 マイクロフォーサーズであれば大三元標準ズーム(12-35mm F2.8や12-40mm F2.8)は十分コンパクトです!

音声レコーダー

私の中で映像と同じくらいライブ映像のクオリティに直結すると思っているのが音声です。

カメラに内蔵されているマイクだと音割れが必ず生じます。
自分が使っているLUMIXには簡易的なリミッターが付いていたりレベル調節もできますが、それでもカメラのマイクは使いません。
(もちろん編集時に音合わせする時に使うので入力はしています)

また、カメラにマイクを付けて適切にレベル調節をしたとしても、カメラを動かすと左右のバランスが崩れてしまうので安定した音にならないです。

なので、別途音声レコーダーをどこかに設置することをおすすめします。

私の場合は、ライブハウスについてリハ中のタイミングを見計らってPAさんに設置したい旨を伝えます。
ライブハウスによってだいたいこの辺という位置があるので、指示に従います。PA卓の近くに設置させてもらうことが多いです。
また、可能であればPAからのライン音声をもらいます。

その際、ミニ三脚やクランプなど固定するものが必要になるので準備も忘れずに!

2CHのXLR入力があるレコーダーであればライン入力に対応でき、音声のクオリティーもグッと上がるのでオススメです。

さらに余裕があれば、32bit floatで録れるものがいいです。
音声レベルの調整はしますが、なにか事故が起こってめちゃくちゃ大きい音が入ってもほぼ割れないので。

自分が使っているTASCAM Portacapture X6 はbluetoothアダプターをつけることでスマホで遠隔操作が可能になります。

録音のスタートストップはもちろん、レベル調整も可能なので、とても便利。
PA卓の近くに一度設置した場合でも毎回毎回そこに行かなくていいので気を遣わずにすみます。

一般的なライブハウスの大きさであれば、ステージ最前に自分がいても、スマホで録音のスタートストップ出来るのも便利です。
人がたくさん入っているイベントなどで人をかき分けて移動しなくて済みます。

 大きいライブハウスの場合や障害物が多い場合は、bluetoothが届かないこともあるので、近くに行くか予め録音スタートしておきます。
 動画ファイルに比べれば音声ファイルはデータサイズも小さいので事故を防ぐ意味でも早めに録音スタートしておきたいです。
 事故を防ぐという意味では、カメラ上に別途マイクを付けておくのもアリでしょう。
 万が一レコーダーが録音されていない場合でも音割れしたカメラ内蔵マイクよりは圧倒的にマシだと思います。…が、最近は自分はカメラ側にはマイクを付けていません(笑)

まとめ

今回はライブ映像を撮影する上で自分がポイントにしている撮影機材について、まとめてみました。
長い文章でしたが、いかがでしょうか。
次回は、撮影時の設定について紹介していきます。

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