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【配信】二人のピアニストの饗宴 Two-Faced 昼の顔と夜の顔、二人のピアニストが織りなす新しい世界 @ ROPPONGI C*LAPS

【二人のピアニストの饗宴 Two-Faced / 夜部】

『二人のピアニストの饗宴 Two-Faced 昼の顔と夜の顔、二人のピアニストが織りなす新しい世界【夜部】タンゴ×クラシック』
 @東京 ROPPONGI C*LAPS

2022年11月06日(日)17:30開演
Piano by YAMAHA

Piano:松永裕平
Piano:ヒビキpiano

※敬称略

2022/11/06

※ネタバレ注意※










〈全曲〉90分
❖松永裕平
・サルードス/挨拶(Saludos)︰ドミンゴ・フェデリコ
・ラ・クンパルシータ(La Cumparsita):ヘラルド・エルナン・マトス・ロドリゲス
・だんご3兄弟:堀江由朗
・ポル・ウナ・カベサ/首の差で(Por una cabeza):カルロス・ガルデル
・トッカータ(Toccata)〜N.K.に寄せて〜︰松永裕平
❖連弾
・トゥ・ラブ・アゲイン/愛情物語(To Love Again):カーメン・キャバレロ
❖ヒビキPiano
・ラ・カンパネラ(La Campanella):フランツ・リスト
・バラード第1番ト短調 作品23(ballade no. 1 in g minor, op. 23.ogg):フレデリック・ショパン
・月の光(Clair de lune):クロード・ドビュッシー
・英雄ポロネーズ(La Polonaise héroïque):フレデリック・ショパン
❖連弾
・リベルタンゴ(Libertango)︰アストル・ピアソラ
[アンコール]
❖連弾
・情熱大陸:葉加瀬太郎

 本来、7月に開催されるはずだったライブが、この11月にようやく開催されました。

 思ったより早いスタートだったので間に合わないと思ったのですが、何とか2曲目の途中から滑り込ませていただきました。配信の利点は、途中から聴き始めても誰にも迷惑をかけないって所でしょうか。

 画面を見た瞬間、松永さんの白いタキシードが目に入ってきて、色を変える演出の後半である【夜部】は白になったのかと驚きました。
 そして、唯一知っているタンゴ曲の“ラ・クンパルシータ”が演奏されていました。

 最初の頃、タンゴは、フラメンコで演奏されるような曲のイメージと勝手に混同していたのですが、松永さんの演奏で、タンゴとフラメンコは全く別物だと知りました。
 タンゴピアノを初めて聴いたとき、グリッサンドの多さに目を見張りました。ですが、そのグリッサンドがガチャガチャうるさい訳では無く、曲の一部として美しいのです。

 タンゴにも色々な流派があるらしく、松永さんは、主にアルゼンチン・タンゴを演奏されています。日本でよく聴くコンチネンタル・タンゴとは少し違ったリズムです。
 そのお話を丁寧に“だんご3兄弟”で説明されるシーンは、さすがこだわりの解説と演奏でした。
 個人的には、オリジナル曲“トッカータ”が、色んなテクニックのオンパレードで聴いていて楽しかったです。

 曲がメロディアスな、映画『愛情物語』のテーマ“トゥ・ラブ・アゲイン”に入った途中で、ヒビキさんの登場です。1台のピアノでの連弾が始まりました。
 この曲は耳馴染みの良い美しい曲ですが、松永さんの連弾アレンジで、更に美しく仕上がっていたと思います。

 そして、ヒビキさんも白タキシード!!
 本人も仰ってましたが、確かに見慣れない様子のヒビキさんでした。
 また、松永さんの突然始まるヒビキさんへのタンゴピアノのレクチャーコーナーでは、思ったより弾けてしまうヒビキさんの様子はさすがピアニストだと思いました。
 仲良さそうな二人の様子が、本当に微笑ましかったです。

 この後、ヒビキさんに演奏をバトンタッチして、後半はクラシックに変わります。

 ヒビキさんのクラシックは配信で聴いていたのですが、一番驚いた所は、配信の時のような速弾きをしていない所です。
 ただ、曲に合わせたリズムをキープしつつ、頭から“ラ・カンパネラ”のようなエネルギーを使う曲を選曲してくるところは凄いです。

 今回、個人的にヒビキさんの演奏で一番心に響いたのが、2曲目の“バラード第1番ト短調 作品23”です。この曲もヒビキさんの配信でよく聴く曲ですが、この日の演奏が一番美しく感じました。

 ヒビキさんは、どの曲も耳馴染みの良いクラシックをプログラムに選曲されていて、色んな意味でクラシック音痴にはとても助かりました。
 また、クラシック音痴には分からなかった時代背景を気にするところは、やはりクラシックピアニストなのだと思いました。

 今夜のタンゴ×クラシックの演目も然り、まるで動と静、太陽と月を見ているようです。どちらが好いとか悪いとかでは無く、それぞれのジャンルの良い部分を堪能できるライブだったのではないでしょうか。

 ラストの連弾2曲、“リベルタンゴ”も“情熱大陸”も鬼畜編曲と呼ばれる情熱を感じる演奏でした。そして、何より楽しそうに演奏している二人の姿がとても良かったです。

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