【映画】浮き雲 @ パルシネマ
【浮き雲】
監督:アキ・カウリスマキ
脚本:アキ・カウリスマキ
音楽:ティモ・サルミネン
上映時間:96分
イロナ:カティ・オウティネン
ラウリ:カリ・ヴァーナネン
スヨホルム夫人:エリナ・サロ
ラルティン:サカリ・クオスマネン
ユネン:マルク・ベルトラ
フォルストロム:マッティオンニスマー
製作年度:1996年
製作国:フィンランド
原題:DRIFTING CLOUDS/KAUAS PILVET KARKAAVA
2022/11/09
※ネタバレ注意※
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
改めて、映画『浮き雲』を35mmフィルムで観てきました。映写機の音がカラカラ鳴る、まるで『ニュー・シネマ・パラダイス』のような世界での上映です。
35mmフィルムで思い出したのですが、子供の頃、お小遣いを握って公民館にアニメ映画を観に行った事を思い出しました。ドラえもんか何かだったような気がします。
残念ながら、上映途中でフイルムが燃え切れて最後まで観られなかったのも、今では良い思い出です。
そういえば、数日前、この映画をネット配信で待ち切れず観てしまったのですが、ところどころ編集が変わっていたような気がします。それくらい、印象が違って観えました。
そうそう。35mmフィルムの話です。
最近、観たはずの『浮き雲』の印象がガラリと変わりました。ストーリーを分かって観ているからか、初見では無いゆとりを持って観ることが出来ました。
また、少しパチパチ音を鳴らすフイルムの雰囲気が、アキ・カウリスマキ監督の昔の無声映画を思わせる作風に合ってる気がします。
無声映画では無いのですが、役者たちの会話は数少なく、言葉を発してもスェーデン語なのか物静かで、画面の端々に[静]を感じます。
暴力場面も画面アウトしてるので、コックが酔って包丁を振り回すシーンでは大きな体躯の男は怪我をして、結局イロナがビンタで納める音だけのシーンなのに、何処か可笑しみが込み上げてきます。
『浮き雲』は、改めて、劇場で観て良かったと思う映画でした。劇場で観る映画には、ネット配信に無い、作品自体が醸し出す何とも言いようの難しい独特の雰囲気があるのを感じました。
★★★★☆