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ヴェルディの老人ホーム


ミラノに通称「Casa Verdi(ヴェルディの家)」と呼ばれる音楽家のための老人ホームがある。正式名称は「Casa di riposo per musicisti Fondazione Giuseppe Verdi(ジュゼッペ・ヴェルディ財団による音楽家の憩いの家)」だ。

これはかの音楽家ジュゼッペ・ヴェルディが建てた元音楽家の老人たちのための養護施設。そしてヴェルディは妻のジュゼッピーナとここに埋葬されている。ここには音楽家たちが有名無名にかかわらず年金の8割を払うと入居できるとか。その運営はヴェルディの著作権や現役の音楽家など関係者からの寄付で成り立っているそうだ。

ミラノの高級住宅街に位置する「ヴェルディの家」。それがある広場にはヴェルディの像が建てられている。19世紀後半に建てられた美しい建物で、館内に一歩入るとどこからかピアノの音が聞こえる。今はコロナ禍で一時中止されているが、コロナ以前はガイドツアーも行われていた。ヴェルディのお墓は意外と地味な感じだが、ヴェルディファン必見のスポットであることは想像に難くない。

私はこういう人生の終わりにずっと憧れている。音楽という共通言語を持った仲間たちと共に音楽家としての人生をここで終えられるなんて、なんと素敵な事だろう。私が小説家として有名になったら、小説家専門老人ホーム「Casa di Emma(エマの家)」を建てたいものだ。そして私が書いた小説の著作権はこの施設に捧げよう(小説家として売れてもいないくせにナンですが)。

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