L.U.V.のMVについて

このMVを観たのは少し前だが、その時は特に不思議だとも感じなかった。しかしいくつかのMelodyさんの記事を読んでいると、カブトムシの散歩とかウングァンさんの「あいしてる」ネックレスとか、気になる方が多いそうなので、改めて観直してみて、自分なりの考察を記してみることにした。完全に自分の考えなので、そっかーそんな考え方もあるのかーという風に受け取っていただきたい。

歌詞

変わることない愛を誓おう

I used to look for a love that never changed

As soon as I saw her face, I could feel it was fate
No matter what they say, they're just jealous of us
Even if it’s hard every day, we've got to hold on

忘れないで、僕の愛で
世界の果てまで君を守る
恐れないで、怖がらないで
例えどんな事があっても手を離せない

誰も僕らを引き裂くことできない
決められた運命は僕は信じない
天が結んでくれたこの永遠は
ただ君を僕の運命にするだけ

今感じている
戸惑いなく
君を愛してる

小さな手を握りしめるだけで
こみ上げていく

二人で見た今日の星空を
いつまで経っても思い出そう

この煌きは過去じゃなくて
未来を照らす光

愛して、愛して、まだ足りない
全ての思いを君に注ごう

悲しい時にはこの腕の中で泣けばいい
痛みは僕が拭うから

Last piece to my puzzle
Yeah, you complete me
I'd do anything for you
You’re the girl of my dreams
Don't want anybody else
Only you beside me
Through my high and my low
I just want you to know
Across the ocean I'd row
If that's the only way to see you
I'd do it for sure
We'd be the best combo
Hey, I lovе you to death
Girl, I just want you to know
That I'd do anything for you
To you, my life I bestow

強く、深く、愛を誓おう

広げて、広げて、まだ足りない
心の翼を君に捧ごう

嬉しい時には君の輝きが
導く世界へ羽ばたいて行こう

君がいない未来など
僕が描く地図にない
君が進むその道を
僕は共に歩むから

この世界の片隅で
出会えたことの奇跡を
信じて離さないように
いつまでも

愛して、愛して、まだ足りない(僕には)
全ての思いを君に注ごう(全てを注ごう)
悲しい時にはこの腕の中で(悲しみはこの腕の中)
泣けばいい
痛みは僕が拭うから(流せばいい)

君がいない未来など
僕が描く地図にない
君が進むその道を
僕は共に歩むから

この世界の片隅で
出会えたことの奇跡を
信じて離さないように
いつまでも

自分的考察

このMVを考察するにあたっては、服装(時間)、小物(カブトムシとか)、表情(もちろんだが)、天気と色が重要なポイントだと感じた。

人物関係図

まず人物について考えてみた。
下のスクショを見てみると、イルンさん以外は皆長袖を着ている。ちょうど夏が終わり、秋に差し掛かった頃だろうか。しかしイルンさんは半袖を着ており、一人だけ季節感がずれている。

こちらの、かつて皆で遊んでいた頃と思われる場面では、イルンさんは白地に黒い四角が胸の辺りにあるシャツと、半ズボンを履いている。

そして女の子が亡くなった後と思われる、家具に袋がかけられた部屋でのシーンでも同じ服を着ている。

ちなみに↑手前に座っているミンヒョクさんの服装は、シャツにV字カーディガンである。この時↓の服装は、丸襟薄ニットにシャツを合わせていて、服が変わっている。

そして、彼女もイルンさんと同じように、黒い目隠しをしている場面が出てくる。

これらを見て、イルンさんと彼女は同じ人物を演じているのかもしれないと思った。他のメンバーと同じ空間にいるけれども、亡くなった時点で時が止まっているので、その時の季節の格好のままであるとか。

時間軸に関して言えば、ここの場面も、ソンジェさんはシャツと薄いカーディガンを着ているのに対してシクさんは半袖シャツ一枚のみなので、存在する時間の違いを感じる。

一目で見られる、関係性を図で表してみた。

・イルンさん=彼女
・ヒョンシクさん-💗-彼女
・ヒョンシクさん、ソンジェさん、ウングァンさん、プニエルさん、ミンヒョクさん、チャンソプさんはみんな仲良し6人組。
・ミンヒョクさんと彼女は、元恋人同士??ミンヒョクさんがまだ想っている??
・チャンソプさんと彼女の関係性については、友人か兄妹かで悩んだ。風船を飛ばすシーンが、妹とその恋人のためにやっている感じがしたので。
・チャンソプさんと右の5人は友人。線がたくさんになってしまうので太い一本でまとめた。

ソンジェさん

明らかに何かを楽しく祝っている=誕生日会をやっている?のに、急に真顔になるのは、シクさん(役)が亡くなった日と自分の誕生日が同じかもしれない。亡くなった日というよりは、背の高いろうそく4本と低いろうそく9本から判断するに、四十九忌の方だろうか。それに仲間が周りにいなくて一人だけでの記念日で、寂しさがぐっと押し寄せてきたのもあるのだろう。
なので、彼女をというよりは、彼女の後を追って行ってしまったヒョンシクさんの方を想っているのだろう。

この花の種類がちょっと分からなかった…。でも3本は「あなたを愛しています」の意味を持つらしい。下の時間軸のところでも言及するが、「亡くなった」順番は彼女→ミンヒョクさん→ヒョンシクさんだと思うので、その3人を表しているのもあるかもしれない。

ミンヒョクさん

彼女とミンヒョクさんは元恋人同士で、まだミンヒョクさんが彼女のことが好きだったという設定だと考えた。あとで彷徨っている場面があるので、ヒョンシクさんは彼女の後を追って天国へ行ったけれど、ミンヒョクさんは現世界でも天国でもないところに迷い込んでしまったのかもしれない。彼女が遺骨を撒いている場面とか、座って現世界をのぞいている場面とかでは色のついた世界なので、現世界は色付き、天国は白黒、そしてその間の世界があって、そこも色付きなのかもしれない。
そして迷い込んでしまったがために、永遠にさまようこととなってしまったミンヒョクさん。でも唇の血の気がないのが気になるなぁ。

プニエルさん

プニエルさんの立ち位置も悩んだ。まずこの垣根の中を通るシーンは、何かに悩み続けながら生きていることを連想させる。彼女が生きている間ずっと好きだったが、その気持ちを秘めたままで彼女が亡くなったのだろうか。

赤い薬を埋めるシーン。赤い薬を埋めたのは、青い薬を飲んだからだろうか?赤い薬青い薬は映画マトリックスから持ってきたものと思われる。赤い薬は真実(辛いが本当のこと)を、青い薬は無知(知らないが楽なこと)を象徴する。

しかし赤い薬から芽が出てきている。本当のことで辛いことなので、ヒョンシクさんが彼女を追う決心をしたか、もうしてしまったか。それを(多分)プニエルさんが靴で踏むので、説得を試みたとか??

ウングァンさん

ウングァンさんのシーンといえば、この「あいしてる」ネックレス。

この部分で、ウングァンさん一人のドアップがなかったので集合写真になってしまうが、着ているカーディガンの柄が落ちるイチョウの葉っぱである。イチョウには「荘厳、長寿、鎮魂」という意味があり、このうちの「鎮魂」を意識しているのだろうか。

チャンソプさん

車道をゆっくりと歩きながら思い出に浸るチャンソプさん。危なそうでヒヤヒヤした。

お花の種類に明るくないので合っているか分からないが、これはカーネーション??もしそうなら、白いカーネーションは亡くなった母に送る花なので、まさかの息子?なんてことはさすがにないので、亡くなった人に捧げる花、という感じだろうか。

二つの風船=ヒョンシクさんと彼女。最初に、ウングァンさんがネックレスを彼女に届けるために一個の風船を飛ばして(まだヒョンシクさんは現世界にいる)、今度はチャンソプさんが、亡くなったヒョンシクさんと彼女への想いを込めて二個飛ばしたのだろう。

イルンさん

イルンさんの解釈が難しかった。結局、イルンさん=彼女という結論に至ったのだが。

ヒョンシクさん

2回屋上シーンが出てきているので、彼女の元へ行くために身を投げたのは確実だろう。メイキング動画でもメンバーが言及していた。ただどのタイミングで本当にやったのだろう。1回目のシーンで服の色はあるが、2回目では濃い白黒になっている。ひとつ目では決心がつかなかったが、ふたつ目で実行する心が決まったので死の色が濃くなって白黒になったとか。ここでアカペラで歌う歌詞に「嬉しい時には君の輝きが 導く世界へ羽ばたいて行こう」とあるので、本当に文字通り羽ばたいて行ったのだろう。

時間軸

まずは、皆が仲良く一緒にいた頃。みんなでわいわい目隠し鬼ごっこ。イルンさん=彼女なので、この時は皆一緒に過ごしていたのだろう。

いつしか、皆は離れ離れになって、イルンさん=彼女は独りに。自分が死んでしまったことをまだ受け入れられていなくて、この世界に留まっているように見える。もしくは、亡くなっている世界が違うから、ひとりぼっちになってしまったことを表しているかもしれない。

運命の相手はシクさんなのだろう。だが最初に彼女の元へ向かったのはミンヒョクさんのようだ。ここは天国への入り口だろうか。

ミンヒョクさんから見て、左側に目を向けて走っているので、そこに彼女がいたのかもしれない。

多分、散骨している時だったのだろうか。

しかし運命の相手ではなかったために、ずっと追われさまようことになる。

まず、彼女が亡くなった時に、あいしてるネックレスを風船に託して、彼女の元へ届けたウングァンさん。生前に、ヒョンシクさんが彼女にあげたものだろうか。少し驚いたような表情を彼女がしているのが気になる。
あとで「未来を照らす光」の歌詞と一緒に、そのフレーズが縦書きで出てくるので、これもそれと揃えたのだろう。ウングァンさんがその言葉を口にした時にちょうど出てくるタイミングがちょうど。
でも彼女の世界が白黒なので、ここはもう少し後に起こるのかな?

プニエルさんは何かに悩み続ける。

そして49日を迎えた。ここのシーンは、あまりにも感情の変化が大きいので、彼女が亡くなる前のシーンと、その一年後なのだろうか。そしたら同じ服を着るのも変だしなぁ…。

本題とは関係ないが、煙がくるくる🌀

ここでウングァンさんがぎゅっと切ない表情をするので、ヒョンシクさんが旅立ったのはこの時かもしれない。

彼女が噛んでいた唇を放すので、現世界を覗く窓からヒョンシクさんのしようとしていることを見てしまったのかもしれない。

色付きの世界…?彼女=イルンさんであることを暗示している部分?

カブトムシを捕まえる夢を見ると「幸運を引き寄せる」ことを暗示する。またカブトムシは、他の昆虫と樹液を取り合うときに、その角で他を圧倒するので、彼女=樹液(笑)で樹液を手に入れるヒョンシクさんを表すのだろう。赤い糸で繋がれているので、運命の相手であることも表す。彼女が先に逝って、一度ためらったあとに本当に彼女の元へ向かうので、カブトムシは飛んだりせずに遅く歩いているのだろう(カブトムシ的には速い?)。

決心のついたシクさん。
ここで歌うアカペラは、後ろに風音が入っているので、録音室の音ではなくここで実際に歌ったものだろうか。その歌唱力に驚くけれど、ヒョンシクさんだから驚かないが。何度も再生したくなる。

左にぼんやりと輝く太陽は彼女を表現しているのだろうか。

胸がぎゅっとなるシーン。

皆で遊んでいた頃は夏だったが、ススキの穂がそよぐ秋に季節は変わっていった。

二つの風船と、一つのお花。

ここあたりから分からなくなってくる。後ろのレンガ壁から、このテレビはみんなが歌っていた部屋に置いてあるのだろう。そして濃い白黒なので、時間軸は後の方で、テレビ画面がザーザーしているので電波が悪い?うーん。

これは、上でソンジェさんがケーキに火をつけた時と別のタイミングなのかな?その時は、すでにマッチに火がついていたから、もしかしたら続いていて、MVの中では順番が逆になっているのかもしれない。

直後にはじける風船。ここはどこだろう。彼女のいる場所??それとも風船を飛ばす前に失敗してはじけた?

ここのシーンの、ソンジェさんの手の動きが好き笑。何だかソンジェさんらしい動きというか。

シクさんも。
この二人の服装に注目すると、やっぱり季節感がずれている。もしかして、この二人も同一人物を表している!?時が止まったままのシクさんと進んでいるソンジェさん。

誰の骨壷?彼女の?ヒョンシクさんの?それとも彷徨い続けていてミンヒョクさんの骨はないから、代わりに繭っぽいものを入れている?

ついに再会した二人。

これはハッピーエンドなのか…??

プニさんのラップ歌詞

Last piece to my puzzle
Yeah, you complete me
I'd do anything for you
You’re the girl of my dreams
Don't want anybody else
Only you beside me
Through my high and my low
I just want you to know
Across the ocean I'd row
If that's the only way to see you
I'd do it for sure
We'd be the best combo
Hey, I lovе you to death
Girl, I just want you to know
That I'd do anything for you
To you, my life I bestow

気になった部分を3つ挙げてみた。
まず①。最後の単語"row"は、ここでは動詞なので、意味的には「(ボートなどを)漕ぐ」になるのだろうか。「漕いで渡った大海」(oceanはseaより広く大きいイメージ)と訳せるだろう。亡くなった彼女の元へ大海を渡って向かっていった様子を連想させる。
そして、あなたのもとに向かうただ一つの道ならためらいなくするよ、と②では歌っている。
③はまさに、ヒョンシクさん(がする役)が愛する人を追った通りである。

その他の考察候補

他にも色々な説を思いついたので。

ミンヒョクさんガイド(天使)説

彼女が亡くなって、逢いたいヒョンシクさんのために、ヒョンシクさんが行くべき道を案内できるように先に行ってみた説。ただ、それによってシクさんが死を選んでしまうので、その罪としてミンヒョクは何かに追われ続けることになってしまうとか。

ミンヒョクさんが轢いた説

彼女が亡くなったのは、ミンヒョクさん(あくまでも役として)が彼女を轢いてしまったから説。これだとミンヒョクさんが追われるシーンで、手前側に車のフロントガラス周辺のようなものがぼんやりと映り込んでいる訳が説明できそう。それをプニエルさんは目撃したか、同じ車に乗っていたかで真実を知っていたので、あのいばらの道を悩みながら歩き、そして赤い薬を埋めたのかもしれない。

ほぼ全て夢だった説

彼女が亡くなったところまでは実際に起きたが、その後シクさんが屋上から身を投げようとして、そして実際してしまうことなどは全て、夢の中で起きた事、という説。最後の紫青世界は、幻想的な雰囲気で天国で二人が再会したことを表すのかもしれないが、もしかしたら夢の世界を表している可能性があるかもしれないとも思った。

マルチバース説

①彼女もシクさんも亡くなってしまう世界
②彼女、シクさん、ウングァンさん、プニエルさんのいる世界
③ ②の世界に留まる、ソプさんのいた世界
④イルンさん(≒②の彼女)、ソンジェさん(≒②のシクさん)のいる世界
⑤何かが原因で、上の4つの世界をさまようミンヒョクさんのいた世界
の5つの世界が存在するマルチバース説。
最後の盛り上がり部分で、ソンジェさんとヒョンシクさんが季節Sの違う服をそれぞれ着て背中合わせに歌うところとか、顔のアップのシーンが同じように映るのは彼女・イルンさん・シクさん・ソンジェさんの4人だとか、いろいろ観てこう思いついた。

その他いろいろ

分からなかったこと①。この黒い風船1個は、どうして弾けたのだろうか。

分からなかったこと②。このザーザーしたテレビが表す意味は?時間軸?

分からなかったこと③。誰の骨壷?中に入っているのは繭玉?梱包用の衝撃吸収材?

気になったこと①。奥の黒い門扉に注目。

ミンヒョクさんが入ってきた時、扉を内側に向かって開けているが、↑の場面では扉がないように見える。この角度から見るとピッタリと真っ直ぐになって、扉がないように見えるのかな?でもミンヒョクさんが持つ取っ手が見当たらないから、ミンヒョクさんの方の扉は入り口、彼女(とカブトムシ)が歩く方は出口側なのだろうか。

誰の涙か考えてみた。
候補は①シクさんを想う彼女、
②彼女を想うシクさん、
③亡くなった二人を想うウングァンさん/ソンジェさん/ソプさん/プニエルさん。4回涙が落ちるので、一人一滴??
でも「あいして…」だから①か②かもしれない。

最後にひとつ。ここで雲の動きが速いので、過ぎ去っていく時間を表していると思うのだが、この時地上では何が起きているのだろう?目隠し鬼ごっこをする7人?そしてそれを見守る彼女?そう考えると時間順序が逆になる。白黒の世界→少し色のある白黒世界→セピア色の世界→カラフルな世界??でも彼女が亡くなった後に白黒になっていくものなはず…。ますます混乱。

この記事を書くにあたりMVを30回くらい(!)観たので、その度にいろんな解釈が思いつくのでまとめるのが大変だった。なのでところどころ整理しきれずこんがらがっている部分もあるかもしれないが、混乱している筆者を想像してスルーしていただけたら幸いである。

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