“より自分らしく” ホームレス小谷さん・おかえりCandy
コロナ禍を経た今、私のまわりでも海外に行く人が増えています。ほとんどの方が旅行や、短期のお仕事関係の視察が多い中、
ホームレス小谷さんは今回2月から2ヶ月半のイギリスを中心としたヨーロッパ周遊をして日本に帰国されました。
その報告会「おかえりCandy」に行ってきた様子をレポートします。
海外から見たJAPANな格好
スナックCandyに行くと赤い長襦袢(ながじゅばん)的な羽織を着て、小谷さんがカウンターにいらっしゃいました。ロンドンの古着屋さんで購入されたとのことで、試着したときにその場にいた店内の皆さんから拍手が起こったんですって。何その状況(笑) 本当によくお似合いで、逆輸入感ハンパなかったです!
なぜ今回イギリスへ行ったのか
記憶に新しいところで、昨年小谷さんは、東京、大阪に意味なくでっかい駅広告を出され、社会をハッピーにしました。
その流れで、広告会社の方から「今度は表参道に…」と打診を受けたそうですが(おもろいと思えない)というのが顔に出てしまっていたそうです(笑
空気を読んだ担当の方から「イギリスなんてどうですかー?」という一言に、こんな顔になったわーとおっしゃる小谷さんの顔は、お目めがキラキラしてました!(わかりやすい)
ということで、今回は【 ロンドン名物「二階建てバス」をラッピングする広告企画 】の視察として、実際の現地を感じるために出向いたそうです。
「意味わからんおもろいこと」をするにも、わからないままの「意味わからん」をするのではなく、ちゃんと空気感を感じた上での「意味わからん」で、自分がこれ!と思うやつをやりたい。
という、わかるようなわからないような説明を熱弁されてました!
タイミングと節目とシンクロ
今回、渡航後にこの企画のプレゼンを広告会社にするのが4月。奇しくも4月は小谷さんのお誕生日月で、プレゼント代わりにこの企画を通したいんだそうです。2013年からホームレスを始め、10年目である2023年の節目の年はロンドンで新しい自分を開拓したい。しかも今回ロンドンで挑戦する屋外広告は、英語で言うところのOOH(Out Of Home)。小谷さんは「Out Of Home」と「Homeless」の言葉のシンクロにご縁を感じている様子でした!なるほど、じわりますw
エピソード①外国人だからこういう性格…とかじゃないっ
今回の出会いで、ロンドンで会った方から紹介していただいたカメラマンさん。会う前のイメージは、ロンドンっ子で、名前がマイケルときたら、見るからにイケイケなタイプの奴かと思ってキンチョーしていったら、シャイで、日本人以上に目の合わせないコミュ障なタイプだったんですって!
このままでは良い撮影ができない!と思った小谷さんは、緊張をほぐそうとホットドッグのケチャップをわざとこぼしてみたら、和むどころか心配されちゃって一向に距離が狭まらなかったそうです(笑)
その教訓から、外国人だからオープンマインド…ではなく、より自分らしく、そのひとの人間性が面白く、その国にあってたらオールOK!なノリを感じたそうです。
英語に関しても、移民ばかりでほとんどの方が訛った英語だったので、英会話へのハードルも低く、変なカタコト英語に慣れている方が多いんだそう。こちらも海外行ったら英語できなきゃっていう固定疑念も捨てて良さそうです。
エピソード②期待したものには出会えなかったがヒントに導かれていた
旅先で出会った方から、フランスのナントという街で開催される「Little Girl Giant」が面白いから見た方がいいよ!とオススメされた小谷さん。
わくわくしてパリから2時間かけて辿り着いたけど、その日は開催されなかったんですって。がっかりしてインスタに投稿したら、たまたまそれを見ていた近くに滞在中の日本人の学生の子に連絡をもらって、一緒に飲むことに。そこで「二階建てバスの広告を出すためにクラファンをたてようと思ってる」話をすると、その子からとても自然な感じで「海外で広告を出すなら海外でクラファンした方がいいですよねー」と言われ、そうだ!なんで気が付かなかったんだろうってハッとした瞬間がきたそうです。
それを聞いた私は、ナントの地名から(ナントか辿り着いたナントでナント!)という駄洒落もつい浮かんでしまうような、おもろい導きがあったのかなあと思わずにはいられませんでしたw
エピソード番外編 フランスではあの小谷さんが待たされる
フランスでは、美意識が高くて物価も高いことから「フランス最高!フランスが一番」と国民の方達が思っている雰囲気を、より感じたようでした。
ホテルに予約時間に行ったら「今日はスペシャルデーだから、まだ開かないよ。(仏語のニュアンスで)」と言われ、2時間以上待たされるはめになった小谷さん。「待たされるんだから水いっぱいくらいちょうだい」と言っても「水ならそこに売ってるよ」と半笑いされ、「コーヒー」といっても「そんなにノドが渇いてるのか」といなされる。仕方なくロビーでコーヒー飲んで待っていたら、泊まるはずの部屋からあくびしながら人が出てくるのを目撃。「オマエ寝てるやつ出てくるの待ってただけやん!」ってなったんですって(笑
よく遅刻をされる小谷さんに、この時ばかりはわたしも僭越ながら「わーい!待たされろ待たされろぉ」と大喜びでコールさせていただきました!
「今までお待たせしていた皆さん、もーしわけございません!」と小谷さん。笑わせていただきました。小谷さんはフランス感覚だったんですね。
他にも面白エピソードいろいろ
以下も、小谷さんが感じた各国の印象の話で、スペインは、みんな明るくてOla!Ola!(オラオラ)言ってる陽キャな雰囲気を感じたので、ウツっぽい人が行くと良い国だなと感じたそうです。物価も安く食べ物も美味しい。ただこの国自体ヨーロッパのお荷物と呼ばれている側面もあり、みんな休んでばっかりだし、やる気は出ないんですって。何かを気合い入れて挑戦するよりは、一日中ヘラヘラとのんびりしていたい国だそうです。(みんなでマイケルを連れてって!と盛り上がりましたw)
小谷さんがロンドンで感じた感覚
イギリスは、物価が高いけど、他人のことは関係なく「自分が良かったらそれでいい」という生きやすい国。自分の中の変な部分があったら、もっと変に振り切れという空気感を感じたそうです。
対して日本はその逆で、物価は安く生活はしやすいけど、一定の枠を超えないよう監視し合い、自分を抑えなきゃいけないような同調圧力が強すぎて、生きにくい国。
ただ日本は、サービスでもコスパでも品質でも最高。最高な国に暮らしている私たちに大切なことは、どちらにも偏ることなく
海外の感覚と日本の感覚のどちらにも合わせられるのが良い。
そういうことを伝えたくて、外国に行ってるんだよ。とのことでした。
最後に:ここから始まる小谷さんの物語は私たちに繋がっている
今後、広告会社さんへのプレゼンが通ったら今年の夏には、二階建てバスのラッピング広告を出すためのクラファンを海外で予定されている小谷さん。
そのクラファンの候補は、巨大プラットフォーム「KICKSTARTER」。
海外のクラファンは激ムズらしいですが、すでに成功されている方も応援に入っていただけるとのことで打ち合わせを進めているそうです。
まずは内輪ノリで盛り上がり、海外の方にも知ってもらいたいため、私たちも要チェックして待ちましょう。
ここを成功させたその先には、ロンドンでも法人として構え、Candyを展開し、みんなが世界とつながる拠点にしたいとのこと。
いつも行ってるCandyが世界とつながってる場所だったら、夢が広がりますね。
これから楽しみだね〜!って思った方はスキおしてってくださいね!
最後の最後に
ロンドンで生きるエネルギーを充電し、やる気十分!
元気ダマ炸裂中のホームレス小谷さんに会えるのは、もちろんココ!
スナックCANDY
4/12〜4/19の1週間はずっと小谷さんがお店を開けるとのことです!
(※4/12(水)と4/19(水)は非会員様も入れます。)
月額980円で世界と未来を語ろー♪