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わたしの2022年(つれづれなるままに)

1年があっという間に過ぎ去っていきます。
この1年を振り返って、ぽつぽつと湧き出てくることを書いてみたいと思います。

絵本と私

3年前に、ほとんど勢いのような感じで立ち上げた絵本プロジェクト。昨年末に、第一弾の絵本『ボクサー』を刊行し、それからのことを考える1年でした。

通常、私たちが業務で行っている編集プロダクションとしての仕事は、担当部分の作業が終わったら、それで完了です。あとは、見本が届くのを待ち、そのあとその仕事はもう過去のものとなっていました。

ですが、自分たちが版元となった絵本のプロジェクトでは違います。出版した絵本を広めていかなければなりません。本来ならば、出版したあとで営業をどうするか、、などと考えているようではまったく遅いのでしょうけれど、私たちの場合は正直なところ、「ようやく出版できた! じゃあ営業はどうしよう?」という感じでした(笑)。

刊行した絵本を置いてくれそうな書店を雑誌やネットなどで探し、訪問をしました。絵本を紹介させていただき、うまくいくことも撃沈することもありました。その中で「いい絵本ですね」「出版してくれてありがとう」といった温かいお言葉をいただくと、飛び上がるほどうれしかったです。

絵本の読書会で学んだこと

そんなふうにして営業をする中で、知り合った書店さんが開催されている絵本の読書会にも何度か参加しました。参加された皆さんとお話しするうちに、絵本って本当にいいものだと改めて思いました。絵と文で描かれ紡がれる物語。両手で持ってページをめくり、声に出しながら読み進める物語。作品そのものの魅力はもちろん、絵本は読んだ人の経験や心境と響きあうものだと感じました。

絵本の中では、何でも主人公になれる。それが本当に素敵だと思います。子どもや動物はもちろん、一見主人公にはなれなそうな冴えないおじさんや、多くの人が苦手であろう蛾やゴキブリのような虫たち、フライパン、なべ、スプーンといったモノたちも華麗に主人公を演じることができます。かわいらしい”良い子”でなくてもいい、いじわるな”悪い子”も主役級。

だからこそ、必ず、だれかの心に届くのだと思います。

絵本を出版したあとになって、絵本の奥深さ、楽しさ、難しさに気づかされました。絵本ともっと仲良くなりたい、そう思った1年でした。

子育てと私


今年は、次女のことであれこれ考える時間が増えた1年でした。
(もちろん、長女のこともいろいろとありますが、ここでは省略します…)

0~2歳のころの次女は、とにかく傍若無人で自由人。
口いっぱいに食べ物を入れているのに、さらにおにぎりを2、3個片方の手に握りしめて確保する。当時は、自分以外の人はまるで見えていない子でした。泣き過ぎで声は常にかすれていて、スカーレット・ヨハンソンみたいでいいじゃん!などと、いい加減な慰め(笑)を言ってくれる知人もいたぐらい。

それが3~5歳ごろになると、急に外の世界が気になりはじめ、外の世界と関わることをとても怖がるようになりました。

そして6歳。自分と他者との距離をはかりながら、安全地帯を確認しながらもできそうなことはがんばってみようとする上向きの心がようやく生まれてきたところです。

彼女と対峙するとき、彼女は本気の目で私に向かってきます。その目を、その本気を、きちんと受け止めるのが私のただひとつの役目なのではないか。つまるところそれに尽きるのではないかと、そんなふうに思うようになりました。

そんな彼女も絵本が大好きです。
保育園で読んでもらった絵本のあらすじを、一生懸命に私に伝えようとする姿がとても愛おしい。絵本があってよかったと思う瞬間です。

* * * *

振り返りのような、よくわからない文章になりましたが、来年も笑顔と絵本のあふれる1年になりますように。

(おしまい)

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