残された時間

毎日、毎日に追われているが、いまするべきことは何かと考えたとき、これまで書き留めてこれなかった出来事や思いを書き綴ることだと思った。

人はみな死んでいく。そういう意味で、私たちはみな「残された時間」しかない。

カンタベリーに来て2ヶ月が経った。まるで「天国」にいるような時間が流れている。神様を愛し、信じ、神様だけに信頼し、イギリス行きのチケットを取った６月末。そして８月が終わり、神様は私の辛かった思い出を全て消し去ってくれた。ロンドンで過ごした10ヶ月間。プレッシャーとの戦い（生活、キャリア）、お金との戦い。そして日本に帰った2ヶ月間は霊的戦い。辛かった思い出がたくさんある。またこうやってイギリスに帰って来れるとは思っていなかった。そしてここイギリスに戻ってきたとき、カンタベリーで全く新しい計画を神様がご用意してくださっていたこと。あのときロンドンにいた私に、鹿児島にいた私にどうして想像ができただろうか。

いま、私はこの申し分のない部屋で、素晴らしいクリスチャンの仲間達に囲まれて過ごしている。人生とは、こんなにも素晴らしいもので良いのかと、問いかけたくなるほど、幸せなときをここカンタベリーで過ごしている。

ビデオで鼻を啜っているのは、泣いているから。こんな部屋が与えられて、毎日幸せに過ごすことができるなんて、思っていなかったから。でも神様は私の期待以上のものを、ものすごいものを用意してくださっていた。

ここに来る前、鹿児島で霊的戦いに遭い、泣きながらクリスチャンの同志に訴えていた。「辞めたくない、けど怖い。」脅されていたのは仕事にではなくて、サタンに、であった。

目隠しをしたまま、飛行機のチケットを取った。霊的攻撃を受けていた私にとって「生き延びるかどうか」の決断だった。私は、「生きる」道を選んだ。

７月１日にカンタベリーについてから、全てが恵みそのものだった。人に恵まれ、機会に恵まれ、経済的にも守られ、そして精神的にも、身体的にも、全てにおいて神様から守られていた。感動して、涙が出てきた。

あなた（ー私）は、信じられるだろうか。

10ヶ月前にロンドンでキャリアの夢も立ち塞がれ、経済的にも貯金の先が見えず、人や機会にも絞られ、何をしても前に進むことができなかった私が、ここカンタベリーで、自分の部屋を与えられ（家賃を払う必要がない）、人を与えられ（一緒に働く人々）、聖書を学ぶ機会が与えられ、家族よりも近いコミュニティが与えられ、本当に何も申し分のない生活を送ることができていること。仕事は取られずに働き続けることができ、目標も少しずつ達成することができ、きつい時もあるけれど、やりがいを感じながら仕事をしつつ、ボランティア、いやミッションワーカーとして神様のために仕えることができている。この上ない、幸せである。私は今の人生が一番楽しい。何もいうことがない。幸せすぎて、何も言うことがないんだ。

９月３日。教会に行ったとき、自分が霊的にすごく成長したことを実感した。いつも教会に行くとまぶたが重くなり、眠ってしまっていた私。今日は後ろに座っている学生を意識して、いや神様を感じることができた。神様と会話をすることができた。一つ一つの奉仕の経験が、私を予想以上に、期待以上に大きく成長させてくれていたのだ。

私は私がいま持っているもの、この命もすべて神様がくださったものだと思っている。いや、そうなのである。

神様は私にいろいろなものを見せてくれた。東京の竹橋から歩くビルの綺麗な夜景。でも、その中で働いている人々。大きなオフィスの電気を消す経験。エレベーターを降りるギリギリまでワーシップを聴く私。信じる人、信じない人って決めていたけれど、みんなに信じてもらう人になるようにと教えてくれたイエス様。そのイエス様との出会いは私の人生を変えた。いや、私は死んでいた自分の人生から、新しい命を得ることができたのだ。イエス様の中に、私の命があった。それから、私の人生は灰色から、カラフルな、キャンパスに収まらないほど鮮やかな人生に変わった。

それでも、過去の私に経験をくれたのも、今の私に幸せと色彩をくれたのも、イエス様だった。私はなんと感謝すれば良いのだろう。

いつも座るところ