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Emilie Floge History vol11

<メンズショップ クリムト>
コーヒーショップクリムトは、コーヒー専門店として順調に売上を伸ばして行きました。
昭和51年10月頃に、服田店長から、「国立に出店するよ」と皆に話しがありました。
1階が8坪2階も8坪の店舗「業種も決まっていないので、何がいいかな」との問いかけでした。
国立のブランコ商店街への出店で、飲食店としては坪数が足りず、業種選定の調査段階でした。
昭和50年代は、石津謙介のVANブランドと共に、アイビーファッションがライフスタイルや思想にも影響を与えた時代で、10代から20代の若者に人気のセーラーズブランドなどのニュートラディショナルブームも起こりました。

「アイビーがいいんじゃないですか」と無責任な私の発言がその後の「メンズショップクリムト」開業へと進んで行きました。
昭和52年5月25日国立ブランコ通り、ブランコ商店15店舗にメンズショップがオープンしました。
中心ブランドは㈱プロジェクトのWAYーOUTからバラクーダG9モデル、バルスターコート、チロリアンジャケット等インポートの素材でコレクションを提案展開して、トレーナー・チノパン・クラシックモデルシャツなどのカジュアル衣料を中心に販売しました。


メンズショップ・クリムトのオリジナルハンガー

店舗の責任者として、山口正次氏と高瀬勇行氏が担当しました。
山口さんは、アパレル系の会社に在籍ていた販売のプロで、高瀬さんは服飾デザイナーを目指していました。
一橋大学の学生やサラリーマンをはじめ国立にお住まいのお客様で賑わう、アットホームなショップでした。
二人の人柄でしょうか、買い物と言うより、おしゃべりに寄る方も多くいらっしゃいました。
販売で学んだ事は、「人は人につく」ことで商品の価値が伝わる事でした。

数年後、山口さんは実家の家業を継承し、高瀬さんはデザイナーとして別の道を歩むことになり、残念ながらメンズショップは廃業、現在画廊「アートスペース88」として営業しています。
山口さん高瀬さんとは年齢が近い関係もあり、お二人とは今も年1回親交を深め、45年の歳月が流れています。

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