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おとなの読書感想文

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今まで読んだ本のあれこれ。これを見て、あ、読んでみようかな、と思っていただけたらとても嬉しいです。
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#イラストレーション

ことば〜読書感想文を書く理由〜

気がつけばもう8月。暑ーい盛り、いかがお過ごしですか。 様々な意味で外に出るのがはばから…

<おとなの読書感想文>エストニア紀行

数年前、旅行でミャンマーを訪れました。 郊外をまわって気になったのは、生活の足として市民…

<おとなの読書感想文>ゆき

落ち込むことがあると、ひとつをきっかけにちいさな日常の面倒事も気にかかるようになり、秋の…

<おとなの読書感想文>ぶらんこ乗り

ブランコが好きな子どもでした。 公園でブランコを見つけると、真っ先に座ったものです。 小学…

<おとなの読書感想文>キッチン

わたしが中学生のとき、祖母が亡くなりました。 葬儀は9月というのにまだ暑さの厳しい日で、晴…

<おとなの読書感想文>ボッコちゃん

小学生のみなさま。 今も昔も夏休みの定番エピソードといえば、最終日の「宿題まだ終わってな…

<おとなの読書感想文>思い出す事など・変な音

昔は千円札の肖像だった人。 自分のことを「余(よ)」と呼び、妻のことを「妻(さい)」と呼ぶ人。 口ひげがトレードマークで、教科書の写真に落書きされやすさランキングでは(おそらく)上位に位置する人。 さてさて一体だれでしょう。 そう、もちろん、夏目漱石です! 「文鳥・夢十夜」(夏目漱石 新潮文庫、昭和51年) いつも通り本屋をぷらぷらしていて目に留まった一冊。 「坊っちゃん」や「こころ」は読んだけれど、こういう比較的短い文章を読むのは初めてだなあ。 もう夏休みということで

<おとなの読書感想文>空飛ぶ馬

久しぶりに行った書店の本棚は、ガラガラでした。仕入れも整理も追いついていないらしく、小さ…

<おとなの読書感想文>おやすみなさい

本題に入る前に、少し思い出話を。 夏。 4限の体育は水泳でした。 授業を終えるとそのまま昼…

<おとなの読書感想文>ベスとアンガス

わたしは怖がりな子どもでした。 大きな音のするものを恐れ、打ち上げ花火や運動会のピストル…

<おとなの読書感想文>はるです はるのおおそうじ

あるきっかけで、家で絵本を読む機会が増えました。 懐かしい本や知らなかった本まで目を通す…

<おとなの読書感想文>漂流物

石垣島でダイビング中に失くしたカメラが、2年半後、なんと台湾の海岸で発見され、現地で熱烈…

<おとなの読書感想文>ことり

たとえばどこかの神社で、拝殿に向かって柏手を打ち、目を閉じる人。 あるいは七夕の短冊を書…

<おとなの読書感想文>やこうれっしゃ

最近よく眺めている絵本。 「眺める」とはつまり、字のない絵本なのです。 「やこうれっしゃ」(西村繁男作 福音館書店、1980年)。 上野駅の中央改札をふかんするシーンで始まりますが、ここだけでも色々な発見があって見飽きません。 そもそも夜行列車とは、なんと魅力的な言葉でしょうか。 わたしはまだ夜行列車に乗ったことがありません。 いつかシベリア鉄道に乗ってみたいと思うのですが、その話は長くなりそうなので割愛します。 正面の猪熊弦一郎の壁画は今も変わらず。 ただ、掲示板には