
自身に見えている景色は必ず自身で変えることができる‐抜里の茶畑に花を咲かせる
TAKAGIKAORU
自身に見えている景色は必ず自身で変えることができる
‐抜里の茶畑に花を咲かせる
抜里に広がる広大な茶畑の中、一区画だけボサボサとした茶畑がありました。
茶の木はツバキ科。放っておくとどんどん伸び、ぼさぼさになっていく。そこは、持ち主が亡くなられ、手入れのされなくなった茶畑でした。

今回この茶畑に花を咲かせる。というWSを開催しました。
当日は神奈川や茨木からの参加者と、島田市近隣の参加者、総勢70名が集まり茶畑に花を咲かせました。
茶畑に花を咲かせる。とは茶畑をキャンパスに、珪藻土塗料で花を描くということ。










珪藻土塗料は、取組に賛同くださった和信化学工業株式会社さまが協賛くださいました。
さらには、描きやすい珪藻土塗料の質、濃度、色味を一緒に考えてくれました。

和信化学工業株式会社さまのおかげで本当のお茶の花とよく似た自然な色合いの花を咲かせることができました。改めて深く感謝申し上げます。
和信化学工業株式会社
2メートル以上、ぼさぼさと伸び放題だった茶畑。つるがからみつきとても子どもが入って絵を描けるような場所ではありませんでした。
抜里エコポリス(妖精たち)が夜な夜な集まり、どうすれば良いかアイデアを出し、当日までに綺麗に整えてくれました。



茶葉の刈り取りのための作業はしたことがあるけれど、畑をキャンパスにするための刈り取りは当然誰もやったことがありません。
時に喧々諤々に、でも前向きに、話し合いを重ねながら作業をしてくれました。



当日は綺麗な茶畑が用意されていただけなので、誰も気づかないのは当然なのですが、実は開催までにたくさんの想いと力が働いているのです。
関わる人が全員自分の取組だと思ってくれているということ。
どうすればもっと良くなるか、おもしろくなるか、安全に楽しくできるか、ということに誰も手を抜かない。このことは言葉にすると軽くなってしまうのでもどかしいのですが、みなが本気でおもしろく、良くしようとすること。この渦。見えない部分でいろんな人が同じ思いで汗を流し、考えてくれているということ。
この尊さは、アートが媒介になることの可能性の大きなものだと感じます。

絵を描き終わったら、集落の真ん中にある山に登り、どう景色が変化したのかを見にいきました。
暮れなずむ茶畑の中、一区画だけ花が咲いた茶畑が光っていました。


あえて、山の上から見た景色はここには載せません。
見えているとは?
私には何か見えていたのか問おてみた。
ワークショップの作品は着地点を決めてはいない。私的に。
なぜなら多くの人のドラマが重なり合って完成するからだ。
そこに私の意思や導きはほぼ無くていい。
その変わりできる限りの個人の背負っているドラマを感じたい。
茶畑で絵を描く皆は各々に自分の人生と云う背負い籠を背負った
茶摘みする人の姿み見えた。
私がこのワークショップを決めた半年以上も前に見えていたもの。
それは
「変化」という
新しい景色に自ら足を踏み入れる
決心の笑顔を見れる。
と云う事だけだ。
第6回目となるUNMANNED無人駅の芸術祭/大井川は2023年2月23日~3月21日。
みなさまぜひお越しください。
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