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体育会系調理補助ーみんなそうやって働いているー

みんなそうやって働いている。

肋骨の骨を折ったヤギさんが、1週間しか休みをとらないで職場に戻った。
私たちは助かったが、ヤギさんは、70近いおじいさんだ。

他の社員も。

77歳のM坂さんは、腰を痛め、貧血を起こしながら職場に来ている。痛み止めを飲みながら。

72歳のマサさんも、高齢にも拘らず。

調理士のシズさんも、腰が痛くてサポーターをしながら。熱を出したら、注射を打ってでも来る。

私の身にも、コロナの疑いが出たときは泣いて謝った。

家族にコロナが出て、来られなくなったメンバーの代わりに、社の者が総動員で出勤した。

私たちは、病院の厨房で働いていて、食に携わることだから、盆暮れも、日曜祝日、ゴールデンウィークもまったく関係ない。

みんなそうだ。

運送業の人もそうだろう。

ほかの職業のひとだって。

電力会社、ガス会社、最近はコンビニ等?

もっと他にもあるだろう。

「代わりがきかないから」、「職場に迷惑かけるわけにはいかないから」

当然だ。

以前、先輩方と喧嘩して帰ってしまい、無断欠勤したものがいる。
その日は、私は2倍の8時間働いた。
その人の分も働いた。
辞めるのはいいが、人に迷惑かける辞め方はやめてほしい。

頑張る人には、みんな応援する。
けど、そうでない人には、勿論のこと冷たい。

厳しいだろうか?私の言うことは。

けれど、お金をもらっている。チームワークなのだ。
誰かがやらないと困る人がいる。

私たちの仕事は、事故を起こすと人の命に関わる。
口に入れるものだから。

アレルギーを起こすとかなり苦しいのを、私はメディアで見て知ってしまった。
だから、私はアレルギー事故を全く起こさない。箸のセット忘れはあっても、ダブルチェックで必ず見つける。

日々、怒られながらやっていても。
絶対に、泣くことはなかった。
泣いたことはあったが、親のことだけだ。思い出しただけだ。

厳しいことを言うだろうか。

だから、仕事は全力でやっていても、私は頭の中はお花畑だ。
私は、頭が悪いから、癒やしに回っている。フランダースの犬のぱとらっしゅだ。自分のことは、わかっている。

人それぞれの役目がある。

私も、ぱとらっしゅをやっていても言葉がキツイ。

ただ、……

自分で、仕事を「これ」と決めたら、
腰を据えてやって欲しいと思う。
職場と溶け込んで、仕事を納得できるほど出来たときは、


入るお風呂が最高なんだ。


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