日展東海展へ
昨日、私は名古屋市で開催中の「日展・東海展」を見てきました。
昨年12月に、私は、同じく日展の京都展を見てきたのですが、やはりお膝元の東海展を見なきゃなぁ・・・と思い、昨日行って参りました。
京都展については、こちら↓。
京都展では、京都を主にした関西地方の作家さんの作品が展示されていて、それはそれで興味深く素晴しかったのですが、私の地元である東海地方の先生方の作品には触れることができませんでした。そこで、東海展が開催されたら是非行きたいなぁ・・・と密かに思っていました。
そして昨日、ようやく予定が立ったので、思い切って出かけてみました。
◇◇◇
氷点下5℃の真冬日の朝、家を出ました。高山駅の窓から見える風景。
例年通りの気温とはいえ、今までずっと温暖化で暖かかったので、突然のこの寒さはちょっとキツいです(汗)。身体がついていけない・・・。
高速バスに揺られること2時間半ちょい。無事に名古屋駅のバスターミナルに到着しました。
午前中のうちに名古屋に着いたので、少し足を伸ばして熱田神宮を参拝することに・・・。
名古屋はとっても良いお天気でした。
その後、地下鉄・名城線を利用して、栄にある愛知県美術館に行きました。(「熱田神宮」から「栄」へは、電車1本で行けるのですよ~。意外と近いです。)
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栄に到着。
地下から地上に上がると、目の前にでーんとテレビ塔。
日展を開催している愛知県美術館に向かいます。
日展・東海展を見るは25年ぶりです。
昔、名古屋の大学にいたとき、書道の講義で「日展を鑑賞して心に残った作品を三点挙げ、それらの作品について感想を書きなさい」という宿題(レポート課題)がありました。
それで大学時代は4年間欠かさず見に行っていました。
実際に日展作品を見て、そこから創作へのインスピレーションを得たことも多々あります。
大学を卒業してからも2~3年は律儀に見に行っていたのですが、結婚と同時に書道を止めてからは、全く行かなくなっていました。
だから、本当に久しぶり(汗)。
当時の恩師の先生方は、(お年を召されて、かなりご高齢だけど・・・)今もご健在なので、そんな先生方の作品も是非見ておきたいと思いました。
今はこんな感じで、日展も写真撮影がOKなのです。ですので、TwitterやInstagramの誰かの投稿から、会場の様子や展示されている作品を見ることが出来ます。
昔は、日展と言えば「権威主義の象徴」みたいな世界で、密室化していて重々しい雰囲気でしたが、今はとてもオープンな感じです。
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チケットを購入して、いざ会場へ。
平日でしたが、割とたくさんの方が見にいらしていました。
でも、そこでふと気づいたことが・・・。
鑑賞しているギャラリーの皆さんを見ていると、ご年配の方が非常に多いです。いや、年配者しかいない・・・のですよ(汗)。
私もアラフィフだから「年配者」の仲間に属するのですが(汗)、この場所に居る人たち、みんな65歳以上の高齢者・・・という感じです。
平日だからかもしれませんが、昔、私が学生だった頃と比べても、若い人たちが全くいないです。いや、ギャラリーの数も全体的に少ないかもしれません。昔は、日展開催中の会場は人で人でごった返して、人をかき分けながら見た記憶しかないので・・・。こんなにゆったりと余裕をもって見ることが出来るのにも、ちょっと驚きました。
これは一体どういうことなのか・・・。
たまたま、高齢の方が多数見学している時間帯だったからなのか?
それとも、日展自体が高齢化してきたのか・・・?
創作人口が減ってきているのか?
私自身、東海展の会場を訪れたのは25年ぶりなので、その辺りの事情はよく分かりません。浦島太郎のような気分で、会場を順番に回りました。
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ある作品の前で、足が止まりました。
私の恩師の作品です。
樽本樹邨先生、若い頃に「コメダ珈琲店」の看板の字を書かれたことでも有名な先生です。
円熟味が増して懐篤く、強さの中に温かさがあって、とても素敵な作品でした。
当時を思い出して、懐かしさでいっぱいになりました。
その他、昔、お世話になった先生方やOBの先輩方の作品を久しぶりに見ました。
この感じ、この雰囲気、これが私のルーツです。
これらの作品群を見て、自分の中の指針がピピッと整った感じがしました。
◇◇◇
会場の建物を出ると、名古屋の冬の空が広がっていました。
昔、この街をよく歩いたよなぁ・・・と思いつつ。
久しぶりの東海展。
名古屋で過ごした青春の日々。
あの頃の、あの日々の輪郭を辿るための、今回の日帰り旅。
私はここから出発したことを、この日、クリアに思い出しました。
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