文章を書くために私が心掛けていること
伝えたことを正確に理解してもらえる文章を書くために…。
読みやすくて分かりやすい文章を書くために、私が普段から気を付けていることを、ここでまとめてみようと思います。
右脳で感じたことを、左脳を使って客観的に書く
私が書くときに心掛けていることは、
右脳と左脳の両方をバランスよく使うこと。
…です。
右脳と左脳?とびっくりされるかもしれませんが、案外、ここ大事です。
書くためには、最初に強い「動機」となる部分が必要なのですが、この動機の部分は、心で思ったことや感覚的に感じ取ったことが主になると思います。
この感覚的に感じること…これが右脳の働きです。
でも、心に感じたままでは「文章」にはなりません。
そこで次に、自分が感じたことを的確に表す『言葉』を掘り当てて表記し、更にこの言葉たちを集めて『文章』に組み立てていきます。
この「感じたことを文章で表現して伝達していく」ことは、左脳の仕事です。
つまり、右脳で感じたことを、左脳が分析して言語で表記し論理的に書く…という流れになります。
ここで、右脳と左脳の違いについて、簡単に説明します。
右脳は、図形や風景の認識、イメージの記憶、直感・ひらめき・インスピレーションなど、全体的な情報処理を受け持つ部分で、イメージ、感覚、芸術的なセンスを司っています。
その一方で、左脳は、読む・書く・話す・聞くなどの言語文字の認識や表記、計算、算数・数理的推理、論理的思考など。論理や分析、思考による判断…等を受け持っています。
このように、右脳と左脳では働きが異なります。
簡単にまとめて言えば、
★心で感じたり、直感的に受け止めたり、フィーリングで想像したりすることは右脳。
★感じたり思ったことを分析して解析し、それを言葉で表現して論理的に人に伝えることは左脳。
ということです。
ですので、ただ闇雲に感じたことを思い付くまま書き綴ったのでは、まとまりがなく自己満足な文章になりますし、逆に、書き手の気持ちは一切含まず、ただ目の前の事象を論述するだけだと(学術的な論文ならそれでOKなのですが…)、書き手の個性が感じられない堅苦しい文章になってしまいます。
右脳と左脳の両方をバランスよく使って書くことが、文章上達の近道だと思います。
実際に、何をどう心掛けるとよいのか
それでは、右脳と左脳の観点で、具体的に説明していきます。
何を書けばいいのかわからない。
書くネタが見つからない。
…という人は、左脳優位で、右脳の働きが弱いのかもしれません。
右脳で、ただ感じてみること、感覚的に受け止めること、イメージしたことをそのまま具現化して新たに創造していくこと…等。
人からの評価など考えず、また、損得勘定や成功・失敗にこだわらず、ただただ自分が感じること&思うことを大事にしてみてください。
このとき、書く以前のところで、例えば、自然や芸術に触れて感性を磨いたり、日常のちょっとしたことに感謝や感動ポイントを見つけることを心がけたり、五感を研ぎ澄ませて様々な感覚を体験して味わったり、童心に戻って無我夢中で興味あることをやってみたり…等。
思考的についつい考えすぎる癖を一端止めて、何も考えず、ただ感覚で楽しみながら行動することを実践すると良いと思います。
右脳を働かせる訓練をするのです。
感覚を広げて、いろんなフィーリングを感じとることを練習してみてください。
自分は何を感じるのか?
何を思うのか?
どう受け止めたのか?
そこからどんなことをイメージしたのか?
…そんな「形にならない自分の気持ち」をしっかり感じ取っていくこと。
それが、とても大事です。
意味や価値など無くてもいいのです。
人から評価されるとか認められるとか、そんなことも関係ありません。
ただ純真に単純に
自分はどう思ったのか?
どう感じたのか?
これを大切にしてください。
自分が感じたり思ったことを主軸に置いて、素直な気持ちで「自分が感じたこと」を説明するように書いていけばいいのです。
右脳の働きが弱い人は、自分の直感や感性を蔑ろにする傾向があります。つまり「自分の直感やイメージを信頼していない」ということが多いです。
自分の右脳が素直に感じとったことを、自分の思考(左脳)でジャッジし、意識的に拒否・否定する癖があるのです。
そして、自分のフィーリングよりも、他者の意見や評価を信じたりもします。
ですので、もっと自分の感覚を信じて、自分の感性を尊重することを心掛けてください。
自分にダメ出しするのではなく、自分の個性をもっと信頼してほしいな…と思います。そして、自分に自信を持ってください。
また、それとは逆に、
書きたいことは山ほどあるのに、それを文章にまとめるのが下手。
アイディアはあるけど、書くことが上手くできない。
言葉で説明することが苦手!
…という人もいます。
性格的には感性豊かで情緒的なのですが、文章を書く段階になると、フワフワとした、まとまりのない抽象的な表現になってしまい、何が言いたいのかさっぱりわからない、伝わらない…というものです。
そういう人は、もしかしたら右脳有利で、左脳の働きが弱いのかもしれません。
この場合、感情的に物事を受け止めることが癖になっていて、自分の思考を整理したり、自分の感性を言葉で的確に表現し、論理的に筋道を立てて説明することが苦手だったりします。
傾向として、他者と自分の間の境界線が薄く、すぐに感情移入するところがあります。自分の意思や意見も感覚的に捉えていて曖昧で、うまく言葉で説明できなかったりします。
ですので、感情移入し過ぎないよう自分を律して、物事や他者を客観的に観察、分析するように心掛けると良いと思います。
また、論理的思考力を養うために、自分の気持ちや感情を、慌てず冷静に「言葉を使って説明する」ことを心掛けたり、自分が興味を持つ分野でちょっと難しい本を読んでみるなど、自分の脳のキャパを広げる訓練をすることも大事だと思います。
要は『言語を使って表現することを練習する』『書くための技術を習得する』ということです。
アイディアは豊富なので、あとは「書き方」を身に付けることだと思います。
また、書くことから少し離れますが…。左脳の働きが弱い人は、少しでも苦手だと感じることが出てくると、自分の世界に逃げ込む癖があります。
逃げるのではなく、ちょっとでもいいから「苦手」に取り組んで、頑張って立ち向かう。勇気を出してチャレンジする。失敗してもいいからとりあえずやってみる。…等。
目の前の問題としっかり向き合い、きちんと対処し解決させることに、左脳をフル活用するのです。
問題に蓋をして逃げるのでなく、左脳を使って客観的に物事を観察したり、冷静に分析したり、解決策を模索したり、筋の通ったやり方を実践してみたり、やり方をいろいろ工夫したり、考え付いたことを実際に行動に移してみるなどして、「問題に自ら対処して、解決し乗り越える」という体験を自分に与えてください。
その取り組みの過程で、論理的思考力が身につき、左脳が鍛えられると思います。
こんな感じて、右脳や左脳を鍛えながら、両方がバランスよく機能するようにすると良いと思います。
その結果、文章を書くこと(言葉による自己表現)も徐々に上手くなっていくと思います。
構成メモを使って思考や思いを整理する
右脳と左脳をバランスよく育んでいきながら、「書く」という表現が自由にできるようになるために…。
書き出しは良いんだけど、書き続けていくうちに、だんだんと文章の主題が違う方向へと逸れていったり、文のまとまりがなくて読みにくい文になってしまう…という場合、書きたいことを可視化することをオススメします。
つまり、ノートや紙に、前もって「書きたいこと」を書き出して、文章の全体像(構成)を組み立てていくのです。
やり方はこれです↓。
箇条書きでいいので、まず
この記事で自分は何を伝えたいのか?
(テーマを決める)
テーマを説明するために、何を付け足していくのか?(エピソードや体験など。テーマを具体的に説明するための装飾的な文章。トピックをいくつか挙げてみる。)
こうして、書きたいことの概要をまとめたら、次に文章を下書きで書いていきます。
1記事に1テーマ。テーマを貫くことを心掛ける
(話題が多義に渡って混乱したり、内容がごちゃごちゃすることがないよう、テーマは一本に絞って貫く)
テーマがずれたりぶれたりしないよう、最後まで一貫して貫くように、全体の文章構成を考える。
これを意識してみてください。
ペンを使って手書きで下書きを書いていきながら(←ペンや鉛筆を手にもって書くことは脳へのいい刺激になります。)、書き上がったら、全体を俯瞰して読んでみて、客観的に「これでいいかどうか」をチェックしてください。
書いたことの全体像を、上から眺めるようにして俯瞰してみるのです。
自分が書いたものを俯瞰して見ていくと、
何が足りないか?
何が余分か?
…がよく分かります。
黙々と書いていると、ついつい独りよがりな文になりがちですが、書き上げたあとに、ちょっと視点を変えて読んでみることで、客観的に自分の分を読み返してください。
こうして直すべきところが見つかったら、すぐに校正します。
ひと手間かけますが、これで、伝いたいことがよく分かる読みやすい文章になっていくと思います。
その上で、清書(パソコンに打ち込む)と、スッキリとした読みやすい文章になると思います。
ちなみに、文章表現に長けた人、文を書くことが得意な人は、構成や下書きなど、全て自分の脳のなかでやっています。思いつきでスラスラ書いているように見えても、実は案外、頭の中で構成を考えてから書いているものです。
そこは、やはり能力だと思うのですが、何度もノートや紙に書き出してチェックしていると、だんだんコツをつかんで慣れてきて、脳内で処理できるようになります。
ですので、慣れないうちは面倒でもきちんとノートに書き出してまとめていく作業をやると良いと思います。
今は昔と違って、原稿用紙に肉筆で書くのではなく、パソコンでパチパチ書いて、校正も訂正も自由自在にできるようになったので、本当に便利になりました。
その点では、昭和の時代と比べたら「書くこと」は本当に楽です。
書くことへのハードルはどんどん低くなっているのですから、あとは自分の感性と言語表現能力をどう鍛えるか…だけです。
地味で根気がいる作業ですが、王道はありません。気長にコツコツ取り組むことが大切です。
書くこと(言語表現)が得意になるために、また、日々の暮らしを情実させるために、
☆右脳を育てるために、自分にさまざま体験を与えて、自分のフィーリングを大切にし、自分を信じて、自分の感性を磨くこと。
☆左脳を育てるために、ちょっと困難なことでもあえて勇気を出してチャレンジし、物事を冷静に観察して分析したり、自分の気持ちや考えを言葉を使って客観的に説明すること。
その両方をバランスよくやりながら、「感じる・思う→言葉でアウトプットする」の流れを築いてくのです。
こうして「自己表現」を楽しんで取り組むと良いと思います。
書くことにも、個性がにじみ出てきます。
慣れてきたら、自分の個性を表現の中に織り込み、さらに「書くこと」を自分の一部分に昇華させていくと、ますます充実したものになるだろうと思います。
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