見出し画像

キューバに行った話をしよう(4)

予期せぬトロント泊

すったもんだの末、現地時間23時頃だったかようやく用意されたホテルに到着。フロントでチェックイン手続きをすると、空港で3枚もらったミールチケットの内1枚がホテルのレストランで使えるチケットに増額されて交換されるというミラクル。嗚呼、ありがたいにもほどがある。

そして部屋のドアを開けてびっくり。こんな立派な客室に泊まるのは生まれて初めて、いや、これはわが人生において最初で最後かもしれない。しかも期待していなかったバスタブ付きバスルームときた。

ベッドのサイドボードからデスクまでこの距離。

大の字でも持て余すダブルベッド。マットの厚みがすごいです。

チェストも立派。せっかくなので翌日の着替えを入れてみました。ネ〇カフェ〇リスタ的なコーヒーメーカーまで。

翌日のチェックアウトは11時だったか12時だったか忘れてしまいましたが、この間は何不自由のない時間を満喫して疲れをとりました。既に深夜でしたが、お腹も空いたしせっかくチケットもいただいたのでレストランで軽食を。

全然軽食ちゃうし。写真では大きさがイマイチ伝わりませんが、参考までに言うとポテトの量はガ〇トの山盛りポテトより多かったです。しかし貧乏性なのできっちり完食。翌日もチケットを使って軽くブランチを取り、飛行機の時間まではかなりありましたが、土地勘もないし、ここでトチったら本当にややこしいと思い、おとなしく早々に送迎車で空港へ向かいました。

青いベストの空港スタッフと仲良くなる

早く到着するにもほどがある。昼過ぎに来たけど飛行機の搭乗時刻は19:35なので航空券の発券もできません。羽田みたいにチェックイン前から遊べそうな場所も見当たらないし。そんな感じでひたすらぼんやりしていたら、来た!青いベストの空港スタッフ。今回は素敵なおじ様が声を掛けてくれました。

早く来過ぎて暇で困ってると言うと、話し相手になってくれたこの方、日本に行ったこともあるそうで、カワサキユーザーのバイク乗りでもありました。お互いのバイクの写真を見せ合ったりして(おじさんのバイクは予想通り立派な大型バイク)随分盛り上がり、あっという間に時間が過ぎてお別れのときが来てしまいました。チェックインカウンターから荷物チェックへ移動するところまで、とにかく私の姿を追える限りのところまで見守って遠くから大きく手を振ってくれたおじさん。ほんの2時間だけのお友達。それでもちょっと別れが切ない、そんな体験。写真くらい一緒に撮っておけばよかったな。なお、チップはアメちゃんで。

ようやくキューバへ

チェックインラウンジでまた待つこと数時間、やっとこさハバナ行の飛行機に搭乗。こぢんまりした機内は身体の小さい私には別段問題ありませんでしたが、隣席の方はかなり長身で膝が前の座席につっかえて大変そうでした。この方は牧師さんで、行先はジャマイカなんだと仰ってました。ちょっとお話した後、ウトウトしている間に飛行機はあっという間にハバナ到着。着陸時には歓声と拍手も聞こえ、なんでそんなテンション高いねんと思いつつも、ああ、いよいよラテンの国に来たんだという気分にもなり。で、土砂降り。あらら…。

ツーリストカードについて

出発前に発行が間に合うかとドキドキしたツーリストカードについては、エアカナダのトロント→ハバナ間の機内で配布されるとか、それはカナダ人しかもらえないとか、ネット上では確たる情報を得ることができなかったので、おとなしくキューバ大使館宛てに郵送で申請、取得しました。大使館領事部で窓口申請すれば2,100円ですが、郵送だと5,600円。なんとも腑に落ちない金額。それでもこれがないと入国できないので致し方なし。なお、申請には以下のものが必要です。

ダウンロードした申請書(要写真添付)
パスポートコピー
往復航空券の予約と宿泊先バウチャーのコピー
申請料金の振込票
切手添付済み返信用封筒

上記に不備がなければ写真のものが送られてきます。記載事項は名前、生年月日、パスポート番号、国籍となっています。

結論から言うと、機内で「記入してください」と白紙のものが全員に配布されました。しかしたった1度の経験ですし、配られるから日本で申請しなくてもいいですと公に断言はできませんので、今後キューバへ行かれる方はできれば日本国内で申請することをおすすめします。因みに私の手元には機内で配られたものが残っていますが、次に訪問するときにこれを持って行って問題ないのかというのも定かではありません。

これは私の憶測ですが、大使館発行のツーリストカードを持っていれば入管がスムーズに通過できるのかもしれません。これが機内で記入したものであれば、宿泊先バウチャーや航空券控え等の提示をここで求められた可能性はあります。そうなると今回飛行機の遅延で最初の宿泊先バウチャーが使い物にならなくなっていた私はまたもや入国にてこずった可能性がなかったとは言えません(手は打ってありましたが)。

おかげさまで入管はさくさくっと通過。入管のスタッフも威圧感ナシ。荷物チェックのお姉さんたちはミニスカ制服&網タイツ。

ひゃっほー。私、キューバに来たんだ!

国際空港のトイレ

どうせすぐには荷物が出てこないだろう(実際相当待った)と踏んでトイレに入って茫然。トイレットペーパーは持っていたけど鍵が壊れて閉められないのは想定外。国際空港ですよね、首都ですよね、なんでなん。どないせいっちゅーねん。足元を見ると大きなゴミ箱があったので、それを足でガガっと移動させてドアを固定。鍵、なんでもいいから付けたらいいと思う。そのわりに水は自動で流れるのね。いやいや、その前に鍵なんとかして。

そして空港の外へ

雨のせいで荷物はびしょびしょ。スーツケースだからいいんだけど。かなり待って荷物をピックアップ。カナダで同様に足止めをくらった日本の方ともここで再会、そしてお別れ。まずは両替に行かなきゃ、と外へ向かう途中で1人の女性に「日本の方ですか」と声を掛けられました。実は羽田からずっと一緒だな、と思いつつ、声を掛けようにもどうも掛け辛い雰囲気で気になっていた人がいました。そしてまさにこのとき、その方からお声掛けいただいたという。行先は同じサンティアゴ・デ・クーバ。かなり並ばないといけないからとりあえず早く両替所に行った方がいいと教えてもらい、ハバナ市内までタクシーの相乗りを誘ってくれたのですが、結局あまりにも両替に時間がかかりそうだったので、ここではお互いに名前を告げて「じゃあサンティアゴで」と別れたBさんには、その言葉通りサンティアゴで再会し、随分とお世話になるのでした。

その両替所で私の前に並んでいたのが、これまた日本からメキシコ・カンクン経由で来たというSさん。おかげで退屈せずに両替の長蛇の列をやり過ごすことができました。とりあえず必要な額の両替を済ませ、Sさんとタクシー相乗りで市街地へ向かうことに。空港の外はタクシーの客引き合戦。あっちからもこっちからも次々に「タクシー?」「タクシー?」と声がかかりますが、だいたい市街地までの相場は決まっているので、適当な人と極端にボラれないよう先に値段交渉して1人15CUCで走ってもらいました。

Sさんはハバナでバタドラムを習うために来たそうで、音楽つながりでそこそこ話も弾み、共通の知り合いの名前もちらほら。「それじゃ日本でもそのうちどこかで出会うかもしれませんね」なんて言いながら、私は先にタクシーを降りたのでした。

写真はハバナのホセ・マルティ空港。荷物が流れてくるところ。簡素です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?