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キューバに行った話をしよう(5)

タクシーにまつわる話

空港からハバナ市街の目的地まで利用したタクシー、乗り込むと車内は音楽ガンガンで、助手席にはどう見ても客とは思えない女の子が座っていました。
「My wife」
だそうで。いやはや、なんとも。とりあえずかわいいやんって言っておきました。別にこちらは目的さえ果たせれば何も困りませんし。

その後の滞在期間中、ハバナとサンティアゴ・デ・クーバ往復の長距離バスを除けば、私の移動手段はもっぱら徒歩か車のタクシーでした。日常的に使えそうなタクシー的なものを以下に書いてみます。呼び名もよくわかりませんがとにかくバリエーション豊か。

乗用車のタクシー
我々日本人が想像する一般的なタクシーです。ただし車種は年式も含めとんでもなく多種多様。
乗合タクシー(馬車)
何人か乗れる荷台を馬がひいています。キューバでは馬車はまだまだ現役。
乗合タクシー(自転車)
何人か乗れる荷台を自転車がひいています。
モトタクシー
オートバイもしくはサイドカーのタクシーです。排気量はだいたい日本でいうところの小型二輪車程度のものがほとんど。お客さん用のヘルメットを携帯しているのがモトタクの目印になるそうです。

この中で実際に私が利用したのは乗用車のタクシーだけです。

乗用車のタクシー

他の移動手段に比べたら、とんでもなく贅沢な移動手段でしょうが、スペイン語がさっぱりわからない私が安心して利用できる移動手段はこれ一択でした。保険みたいなものです。実際、そんなに遠出することもなく、滞在中に行きたいところまでタクシーを利用したのは4回だけだったので金銭的にはそれほど苦しいものでもなかったと言えます。現地の生活が長くなるとそんなことは言ってられないでしょうし、生活自体に慣れればキューバ国民が足に使っている交通機関を安価に利用できるのでしょうけど。いやらしい話、とにかく私は精神的不安をお金で払拭してました。

しかし乗用車には乗用車の面白さがあるってもので、なんせ車両のポンコツ具合が凄い。キューバといえばアメ車のクラシックカーというイメージを持つ人も少なくないですが、ピカピカのあれはハバナの高級ホテル周辺で待機してるやつです。私がお世話になったタクシーは、走ってる最中に半ドアになる、サイドミラーが完全に明後日の方向を向いている、開閉にコツがいる、40年モノのロシア車…あげつらうとキリがない、なんせこれでよく走ってるなと思える代物がほとんどでした。彼らはこんな車たちを商売道具にしているので、そのせいか車が痛むような走り方をしたりはしません。特に道路のギャップ(道路の傷みもあちこち凄いのです)は、それはそれは慎重に走っていたのがとても印象的でした。

写真はいつも宿のお母さんが手配してくれていたタクシー。運転手は若いお兄さんでした。名前、忘れちゃったな。

ここまで書いておいてなんですが、キューバで最後に乗ったタクシーはなぜかピカピカのアウディでした。逆に日本でも乗ることないわい。

キューバのタクシー運転手

片言の英語が話せる人が多いようで、それほど困りませんでした。ハバナで利用した黄色いタクシーの運転手はかっちり制服を着て、私なんかよりよっぽど英語が堪能で、プライド持って仕事してます的な雰囲気が漂っていました。上記のアウディもそれ。首都ハバナは特殊かもしれませんが、いずれにせよツーリスト相手の仕事は大変貴重な収入源だと思いますので、白タクのお兄ちゃんでもわりと英語でコミュニケーション取ってきます。
当たりが良かったのかもしれませんが、どの運転手も仕事はきっちりでした。呼んだら時間通り来てくれるし、値段交渉にも応じてくれるし、行き先ついたら建物入り口まで荷物運んで中の人呼んでくれるし。そんなわけでいつも降車時には、関西のおばちゃん名物、アメちゃんをお渡し。そうすると強面の運転手さんが子供みたいな顔をして笑ってくれたりして、そんな他愛のないコミュニケーションが楽しかったです。

モトタクシー

サンティアゴの街の中はかなりこれが走り回ってました。ちょっとそこまで、という感覚で、安価に利用できる足の一つのようです。現地のお姉さんたちはワンピースを着ていても横乗りでバンバン利用しています。日本の公道では再現不可能なやつです。捕まります。街中の狭い道も結構なスピードで駆け抜けていきます。そこら中で事故が起こらないのが不思議です。が、もちろん事故自体は当然ありますので油断なりません。現地でもあれはヤバイから乗らないって言う人もいました。

そんなわけで結局これは最後まで利用しませんでした。ヘルメットは運転手もお客さんも半キャップだし、いくら安くても事故が起こるとただでは済まない上に何の保障もない。自分の運転で事故するのは勝手ですが、タンデムでやられたらどうしようもないな、と。せっかくキューバまで来たんだから、キューバでしかできない体験を…というにはちょっとリスクが高いように思います。覚悟のできる方は記念に乗ってみると楽しいかも。またサイドカーもありますので、これはいいかもしれませんね!あ、そうか。これに乗れば良かったんだ。しまったな。

余談ですが、バイクは現地でレンタルできるという話を聞いたので、滞在期間中借りてしまうというのが一番機動力を発揮できるかもしれません。ただし右側通行。

馬車と自転車

基本現地の人の足なんじゃないかとは思うんですが、馬車はツーリストも乗ってる感じでした。次の訪問時にまだ交通手段として残っているようなら是非利用してみたいです。また、そもそも観光目的のものもあるので、それもいいかもしれませんね。日本の観光地によくある人力車みたいな感じかと思われます。私はそこら中歩いて回っていたのでそれも利用することはありませんでした。


こうやって書いていると、割となんにもしてないですね、私。
以後、サンティアゴでの滞在期間はほぼ同じ毎日の繰り返しだったので、時系列ではなくトピック毎に書き進めてみうようと思います。


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