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いつか、だれかのために

写真というものに出会ったのは、小学3、4年生の頃。

「学研」の科学の付録についていたプラスチックのカメラでモノクロの撮影をするというもの。

小さな現像液と印画紙もついていた。よくわからないまま、何枚かシャッターをきった。そして再び、よくわからないまま押入れにこもってカメラから印画紙を取り出した。暗い中、手探りで現像液にひたす。目をこらしていると、ぼんやりと紙に浮かび上がる自転車。それが、初めて写真に出会った瞬間だった。

その写真は時間と共に、光と影をクッキリと描きだした。自転車のサドルが黒くテカテカする感じもきちんと出ていた。印画紙が像を描くまでの時間、暗い押入れでじっと見ている体験はなんだかあやしげで、神秘的で、ワクワクした。

それが強烈な写真体験になって写真家を目指したのです・・・、と言いたいけど、そうではない。子供の頃からやりたいことがあって、ずっとずっと、その仕事をにつきたくて、大人になって実際にその仕事をしていたのだけど、気づいたら写真を撮る人になってた、という感じ。それも、友人や出会った人たちに導かれるように。

そんな感じなので、特に写真で世界に表現したい、とか、何かを伝えたい、という強烈な思いは、なくて、ただ、写真を撮るという行為が好きで、写真もカメラも大好きで、一生好きでいたい。その気持ちだけなんです。訳もわからず押入れで印画紙を眺めてワクワクしていた、その時から写真への気持ちは変わってないのです。

そんな感じで撮っている私の写真が、いつかだれかの為に役に立ったり、好きだと思ってもらったり、元気が出たとか、そんな風に気持ちをよくすることが出来たら、うれしい。

そして、noteで、私の写真を使っていただけるって、すごくうれしいんですよ、と言いたい。そんな今日の日記でした。



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