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フジロックに行ったカメラ女子 031

レインウェアのフードの絞りをぎちぎちに絞って、雨の侵入を防いだ。
どれだけ絞れるかを楽しんでいたところもあるかもしれない。
転換中に、アジカンのツアーでよく観たネオンサインのセットが運び込まれてきたことに気付き、昨日ツアーが終わったばかりなのに、もうここまで運ばれてきているのかと感心した。
ドラムの伊地知さんがサウンドチェックに現れ、スマホで写真を撮っていたので、「あとでインスタに載るやつだ」と考えていた。
ステージの転換はぼっちにとって最大の待ち時間であるが、時間通りに転換できるように一生懸命作業しているスタッフのみなさんを観察するのもおもしろい。
おもしろいと言っては失礼だ。
興味深い。
私たち観る側にとってはただの待ち時間になってしまうが、彼・彼女らにとってはむしろそこが本番と言ってもいいのではないだろうか。
影の作り手である。
アーティストが何かしたいと思った時、本人たちより多く稼働してアーティストをサポートする。
サポートというと本人たちのサブのように聞こえなくもないが、結構クリエイティブな仕事なのではないかと思っている。
「何者かになること」が夢のあり方と、世間一般では認識されているかもしれない。
でも、そうじゃない道もあるし、そちらの道の方が楽しいこともあると思う。
アジカンで例えると、ゴッチになることが何者かになるということならば、彼の周りには彼を支えている多くのスタッフがいるのだろう。
何者かになるのは、お金がたくさん貰えるとか大きな夢があると思う。
でもその分、何かをすり減らしているのかもしれないと最近は思う。

サポートいただけたら幸いです!