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フジロックに行ったカメラ女子 025

入浴待ちの行列に並んだ。
パっと見たところ、玄関まではそんなに人が並んでいなかったので、すんなり入れそうだと思った。
しかし、玄関口まで列が進むと、 思いもよらぬ景色が私を待っていた。
そう。
建物の中にも7〜8 m ぐらいの列が続いていたのだ。
疲労からか、思考がまともに働かないせいもあり、絶句した。
苗場温泉では、男女別に一列に並んで順番を待つ。
温泉にある脱衣カゴの空き状況を見て判断するのか、係員の方が入場する人を数えて、定員になると入場が止められるシステムになっている。
こういう時は、この状況を分析し、どうやって苗場温泉が運営されているのかを考察するに限る。
切れ者感を演出するなとお叱りを受けそうだが、なんてことはない。
暇つぶしツールになるスマホをテントに忘れてしまったのである。
それで、なんとか思いついたのがシステムを考えるという暇のつぶし方である。
やはり、男女で入浴に要する時間差があるせいか、男性の列の方が早く進む。
女性の列が次に進むまでの時間は、だいたい20分。
一度に5〜8人くらいの人が入場する。
そこから計算すると、私が入場するまで待つ時間は1時間...。
自分を絶望の淵へ追いやってしまった。
どうやってその1時間をやり過ごしたか、私は憶えていない。

浴場では、かいた汗をしっかり流し、むくんだ脚を入念に揉み、冷えた体をゆったり温めた。
テントに戻り、体を斜めにして寝た。
想定外の疲れにより、深夜のKID FRESINOを観に行くことができなかった。
目は覚めたが、体が起きてくれなかった。
こうして私のフジロック初日が終わった。

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