フジロックに行ったカメラ女子 027

2日目の朝。
天気は晴れ。
台風が近付いてきているせいか、風が強かった。
テント生活では、直射日光が当たるのが一番つらい。
内部が高温になり、とてもじゃないけど寝ていられない。
晴れた日のフェスでは、健康的な生活を送ることができる気がする。
強制的に早起きができるからだ。
暑くてうなだれながら今日の準備をしていると、遠くの方からラジオ体操の音が流れ始めた。
日本人の悲しい性なのだろうか。
悲しいかはさて置き、音を聞くと「やろうかな」という気持ちになる。
外に出ると、心地良い風が吹いていて、清々しい天気だった。
ラジオ体操をやると、何だか体がスッキリした気がする。
周りにも同様に体を動かす人たちがおり、夏休みのラジオ体操を思い出した。

昔から早起きが苦手だ。
朝からごにょごにょ言いながらも徒歩1分の会場に通い、毎日スタンプをもらっていた気がする。
朝にラジオ体操をやるのは何年ぶりだろう。
「スタンプなんて子どもだましだなぁ」と大人になった今では思う。
でも、あの頃はスタンプを押してもらうことに喜びがあった気がする。
いつからスタンプでは喜べなくなってしまったのだろうか。
つい、そんなことを考えてしまう。

テントは相変わらず暑いままで、どんどん温度が上がっていく一方だった。
暑い空間にいては汗が止まらないので、外でメイクを済ませた。
出店のコーヒーやご飯をいただき、ぼーっとした。
普段、家でやっていることが、フェス会場でもできるのは何という幸福だろうか。
きれいな空気と目に優しい緑の森というオマケ付き。
フェスに来て幸せを感じられるのは、こういうことがあるからなのだろう。
今日の行動予定を、タイムテーブルとにらめっこしながら考えた。
観たいアーティストが多かったのと、昨日歩き回って疲れていたのもあって、この日はカメラ活動は控えめにし、のんびりしようと決めた。

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