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「経験の引き出し」を増やす価値

広報としてスタートアップ業界で働き始めて早8年。この業界では常に「成長」が求められます。それは企業としての成長はもちろん、そこで働く個人の成長も同様です。ですが、「成長」って実際のところ何なのでしょうか?

数字で測れる成果?
新しいスキルの習得?
それとも別の何か?

今回の記事では私の経験も交えながら「成長」について考えてみます。

引っ込み思案だった私

今でこそ広報のほかにタレントやキャスターなどの演者としても仕事をしている私ですが、幼い頃は人と話すことさえ苦手な引っ込み思案なこどもでした。自分の意見を述べるのはいつも不安で、将来の夢を聞かれても友達の答えをそのまま書いていたほどです。友人も決して多くはありませんでした。

そんな私の人生を変えたのは、小学生の時に始めた女子サッカーです。今思えば地方の女子サッカーチームに人は集まりにくいですし、廃部も検討されるぐらいの状況だったのだと思います。数少ない友人が私を誘ってくれたのは、誰でもいいから部員を集めようとしていただけかもしれません。ですが誘ってもらえたことが嬉しくて、運動経験もない引っ込み思案の当時の私は、意を決してサッカーを始めることにしました。

これが、私の「経験の引き出し」を増やす最初の大きな一歩となりました。

多様な経験がもたらす成長

サッカーは私にとって絶好のコミュニケーション練習の場となりました。フィールド上での声かけ、チームメイトとの作戦会議、試合後の反省会など、様々な場面で自分の考えを伝え、他人の意見を聞く機会がありました。最初は恥ずかしくて声も出せなかった私が、次第に大きな声でチームメイトを鼓舞できるようになっていきました。

この経験は学校生活にも良い影響を与えました。クラスでの発言が増え、友人関係が広がっていったのです。以前は教室の隅で黙っていた私が、クラスの中心で活発に意見を交わしたり、学級委員を務めたりするようになりました。サッカーを通じて培ったコミュニケーション能力が、私の学校生活を大きく変えていきました。

「経験の引き出し」を意識的に増やす

大学生になってからも意識的に挑戦を続けました。中でも大きな出来事がミスコンテストへの参加です。実はそれまでのオーディションでは最終選考で落選が多く、なかなか結果が出なかったんです。そこで、このままではいけないと危機感を感じ、自分を差別化できる何かが必要だと考えました。おかげでこれが私の「経験の引き出し」をさらに広げるきっかけとなりました。

当時のミスコンはステージでのアピールだけでなく、SNSで自分をアピールしたり、WEB投票を集めたりする必要が出てきた頃でした。まさに広報やマーケティングの要素が詰まった経験で、今の広報としての仕事の原点にもなっています。

具体的には、私は自分を一つの「ブランド」として考え、自分の魅力を効果的に伝える方法を学びました。また、WEB投票に参加してもらうためのニーズを理解し、それに応える能力も身につけました。おかげで現在、ビジネス視点のあるタレントとしても仕事ができています。

この経験を通じて、私は「経験の引き出し」を増やすことの価値をさらに深く理解しました。さまざまな経験が、点と点でつながり、予想もしなかった形で将来の自分を支える基盤になっていったのです。

コンフォートゾーンを超えることの重要性

これらの過程で気づいたのは、人間が最も成長するのは自分のコンフォートゾーンを飛び出し、新しい挑戦をするときだということです。

振り返ってみると、この「コンフォートゾーンを超える」経験は、まさにスタートアップ業界で求められる姿勢そのものでした。スタートアップ企業は常に新しい課題に直面します。市場の変化、技術の進歩、競合の動きなど、予測不可能な要素が多く、従来の方法だけでは対応できないことがほとんどです。そんな環境で成功するには、常に自分の限界を押し広げ、新しいことに挑戦し続ける力が重要になっています。

私自身も広報の仕事を通じて、毎日が新しい挑戦の連続です。プレスリリースの中で新しい技術や製品を分かりやすく説明したり、急な危機管理対応をしたり、時にはCEOのプレゼンテーション資料を作成したりと、常に自分の能力の限界に挑んでいます。タレントとしても現場で求められる能力はそれぞれで、日々発見と反省ばかりですが、そのたびに成長を実感しています。

「経験の引き出し」が導く最適解

そもそも人は経験の蓄積から最適な選択をする能力を磨いていきます。つまり、「経験の引き出し」を増やすことで、私たちの判断力は豊かになり、より良い決断を導く能力が高まるのです。だからこそ私たちは積極的に新しい経験を求め、自分のコンフォートゾーンを飛び出す必要があるのだと思います。

もちろん、新しい経験に踏み出すことは時に不安や困難を伴うかもしれません。ですが、その一歩を踏み出すことで、私たちは成長し、より広い視野を得られます。さらには、自分の好奇心を満たすこともできるんです。

スタートアップ業界やタレント活動での私の経験は、まさにこの考えを裏付けるものでした。もしこの記事を読んだあなたにも、なにか気付きがあったら嬉しいです。

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