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子宮鏡と卵管造影検査■事前情報もほどほどに

痛みが伴うと噂の卵管造影。いよいよ自分も受ける番になった。
痛くないという話もあるけれど、やっぱり噂や話は
よりインパクトのある内容のものが記憶に残るもの。

すごく痛くて、看護師さんがずっと手を握ってくれていたとか
麻酔をして受けたとか
そんな話を聞いたことがあった故、いよいよ自分の番となると
ものすごく身構えてしまった。

加えて痛さへの構えと共に、
私はどうしても薬への副作用やアレルギー反応が気になる。
事前の説明時に
「この薬のアレルギーはありませんか?」とか
「当日4時間前から絶飲食なのは、当日アレルギー反応を起こして嘔吐した場合に、誤嚥しないためです」とか
言われた日にゃあ、怖くて仕方なくなる。
アレルギー反応を起こした時のシュミレーションまでしてしまいそうになる。

なんでそこまでビビるのか、と思う人もいるかもしれないけれど
私、嘔吐恐怖症なのだ。吐くことが異様にこわい。
原因はわからないけど、かれこれ20年近く吐いていないので、まず吐き方がわからない。
どのタイミングで、どれくらい気持ち悪くなったら吐くのか?我慢できるのか、できないのか?とかもわからなくて、経験値で予想できない。
良いのか悪いのか、お酒にも強くて、飲みすぎて吐いたこともない。トイレで寝ていてえずいたことはあるけど、吐くまでには至らず。
だから、吐ける人はみんな尊敬する。
すごい、吐けるなんて!笑

そんなこんなで、吐くことには人の100倍くらい身構えてしまって、
こういう検査の場合も、
「嘔吐した時に誤嚥しないようにってどういう状況?」
「どうやって吐けば良いの?横向き?」みたいな疑問符が頭の中でいっぱいになってしまうのだ。
自分でも笑えるんだけど。

話が逸れちゃった。

そんなわけで
今日20年ぶりに吐くかもしれない…と覚悟しながら笑、来院。

当日は4時間前から絶飲食だという。
11時の予約だったので、逆計算して、ギリギリの7時前に朝ごはんと水分を摂ってから来院した。

数年前に熱中症になって、脱水症状でひどい目にあったことのある私は
4時間水分摂れないとか、久しぶり。結構なチャレンジだった。

早く終わらせて、これ飲むぞ〜と用意したのは
出汁スープ。アミノ酸摂れて、血糖値対策できて、水分補給ができて、安心しかない。

そんな出汁スープを水筒に入れていそいそと出かけたら、
ものすごく混んでいた。
受診3回目。こんなに混んでいるのを初めてみた。
ちょっと待つかもな〜
でも検査だけだし、すぐ呼ばれるかな〜
とか思っていたけど、甘かった。

これぞ、よく聞いていた「ものすごく待ち時間長いです」ってやつか。

15分待っても30分待っても呼ばれないので、
「2時間待ちとかザラですよ」という、かつてのクライアントさんの言葉が
脳裏をよぎる。
え…出汁スープを飲めるのは何時間後ですか…。

持ってきた本でも読んでいればいいものを
メールで呼び出されるシステムなので、
メールの着信にすぐ気づけるようにスマホが手放せない。

結局、暇を持て余したスマホ画面を眺めながら、
電池ばかりが消耗していく。

「こういう時にSNSとかみちゃって、いろんな情報に触れちゃってみんな辛くなっちゃうんじゃ…」

とか思いながらも、周りの人の様子を伺うわけにもいかないし、
下を見ながら待ち続ける。

「こんなに待つんやったら、4時間過ぎても食べたり飲んだりしたらよかったやん…!!!」

待ち時間も考慮して時間設定してくれよ、、こっちは脱水になったらどうするんや。
という、意味のわからない怒りが湧いてくる。
空腹ってダメねー。笑

そしてようやく1時間ほどして、メールが届いた。

「2番のお部屋にお入りください」

ようやく!!

私のお腹は、もうすでにグーグー鳴っている。
早く終わらせて、出汁スープ飲んで、美味しいご飯を食べるのだ。

そして、本題の子宮鏡検査。
やはり今日もクールなドクター。忙しそうだもんな、仕方ない。
でもちゃんと声はかけてくれるし、やはり内診上手で安心。

初めて、自分の子宮の中をカラーで見た。
お〜こんな感じか。不思議。と感心するもつかの間、一瞬で終わる。

「うん、きれいですね。大丈夫」

筋腫とかポリープとかなかったんだ、よかった。
続いて、あっちゅうまにバルーンが膨らむ。

初体験で何が行われているかわからないまま、
「痛みはありますか?」と聞かれる。
「大丈夫です」
と言ったそばから、言われてみたら痛い気がする…となる。
おや?生理痛???程度。

そしてそのまま、間髪入れずヨード剤が注入される。
これがもしかしたら、アレルギーで吐くやつか…私もいよいよ…!!
鼓動が一気に早くなる。

「痛かったら教えてくださいね〜」みたいなことを聞かれた気がするけど、
生理痛の弱い鈍痛程度。
え?この後どんどん痛くなるの?どうなの?とビビっている間にドクターはいなくなり、
看護師さんがサクサクと処理をしてくれて、
膣内にチューブと注入器がぶっ刺さったまま、部屋を移動することに。
下着なんて履けないから、もちろんノーパンのまま、院内をうろつく。
きっと歩き方もぎこちなかったに違いない。

これが、皆さん通ってきた道なのですね・・・
という気持ちだけが、恥じらいを消し背中を押してくれる。

そしてX線室で台の上に寝転がり、そのままの状態でドクターに卵管を検査してもらう。
またしても、必要以上の会話のないクールなドクター。

「うん、大丈夫ですね。卵管通ってますよ」

妊活中の女性がどれだけその言葉を待っているか!
という大事なフレーズを、いともサラリと小声でなんてないトーンで
伝えて、あっという間に足早に去っていくドクター。
お礼はなんとか伝えられても、質問などする暇なし。
本当に、不妊クリニックって多忙なんだな…

それにしても、細いところでは1㎜程度の卵管が
無事詰まらずに通っていて本当によかった。

その後、x線室の看護師に検査後のことについて説明をされる。
「膣内に入ったガーゼは、13時20分頃に取ってください」
「時々、帰る途中でお腹が痛すぎてクリニックに戻ってみえる方もいます」
「抗生物質をこの昼食から飲んでいただくんですが、アレルギー反応出ましたら、次の来院時に教えてください。」
サクッとビビらせてくる説明。(ビビりすぎ)
私はどうやら、医療従事者のくせに、患者のポジションは慣れていないらしい。笑

結局、腹痛もアレルギー反応も大丈夫だったけど、
検査後の不正出血と、抗生物質の副作用で下痢がしばらく続いた。

今回のことで

事前情報はほどほどが良いということ。笑
医療従事者は慣れているけど、患者は慣れない検査ばかり。
丁寧な説明と安心する声かけは必須だということ。

何にしても、本当に頑張った私の子宮と卵巣が
なんだかとても愛おしく思えて、
その日はたくさんお腹に手を当ててたくさん話しかけて眠りにつきましたとさ。



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