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タイムスリップ出来るなら



『ママにじいじと会って欲しいんだよね。』
先日5歳の次男が突然つぶやいた。


もしタイムスリップができるなら、私は2019年7月に戻りたい。

まだコロナ禍に入る前で、自由にどこにへでも行けて、会いたい人に会いに行ける、昔は当たり前だった時代に。

有楽町

先日3年ぶりとかに有楽町線の有楽町駅に来た。

2019年当時の自宅から私の千葉の実家に帰るために乗り換えで良く使っていた有楽町線の有楽町駅。

当時はまだ次男が2歳とかだったからベビーカー移動は当たり前で、エレベーターをいつも探していた。

ビックカメラを通り越えて、JR有楽町駅の目の前に出られるエレベーターで地上へ。

そこから東京フォーラムを目指して、京葉線の東京駅へと向かうのが実家への通り道だった。

電車に乗って実家の最寄り駅まで2人の幼児を頑張って連れて行くと改札には母が待ってくれていて、その先のロータリーで父が車で待ってくれていた。

実家に着けば、子ども達がソファの上によじのぼり、置いてあるおもちゃを出して遊び始める。

どこにいてもうるさい我が子に癖いしながら、
父と母がいるだけでこのやんちゃな子ども達もなんとかなりそうだなって、ワンオペじゃないって本当に心強いなと思えた。

けど、もうその実家に帰るルーティンはない。

父はもういないから。

だからこの前有楽町に着いた時はものすごい感情の揺さぶりがあって歩いていて泣きそうになった。

いつもならこのまま京葉線に乗っていけば実家まで行けちゃう、また当たり前に両親が出迎えてくれたはずだけど、当たり前がもう当たり前じゃなくなった。

実家に帰っても父はいない。
出迎えてくれるのは母だけになった。

タイムスリップ



父が亡くなってもうすぐ1年経とうとしてるけど、この寂しい違和感を拭えない。

ふと私の心が過去にタイムスリップすると、勝手に涙が出てしまう。

正直毎日は育児に家事にとてんやわんやで、センチメンタルになってる暇なんてないのだけど。
ふと一人で自転車漕いだり、一人でいるときは、
あぁ死んじゃったんだなって改めて悲しくなる。

きっと母はもっと大変だと思う。
人が亡くなるってダメージがでかすぎる。

以前何かで見かけた、亡くなった人を考えると天国の故人に花が降り注ぐって。

こうして父を思うことで天国の父に何か届いたらいいなぁ。

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