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拝啓ラブライブ!運営様、コンテンツの「問題解決の秘策」を考えました

先日スクフェスのサービス終了を受けてSNS多くの意見を読ませていただいたが、今の時代にゲームを作ってそれをヒットさせることを難しさを改めて感じました。その中でも、ゲーム以外のコンテンツ供給量が増えて居ることを指摘する声や、イメージダウンを懸念する声は大きかったのです。

さて、前回、ラブライブ!という作品の問題点は「キャラクターの存在が不可避である反面、ニーズが多様化かつリッチ化の一途を辿っていき、高コスト体質と満足度高い展開を提供できないことだ」と書きました。

DAO型IPはともかく、ある程度実現可能性があって軟着陸できそうな、問題解決の秘策を素人考えで書いてみました。

1.アニメの制作本数を絞るべき

コンテンツを分析すると、まず収益構造として推定されるのは、ライブが最大の収益源であり、ライブの観客動員の呼び水はアニメであり、キャラクターによるグッズやタイアップ、出版でその大半の収益を賄う構造であると仮定します。

で、初っ端から身も蓋もないことを書くのですけど、アニメって新作を2期3期に完全新作の映画と繰り返し新作を作り続ければ、利益やライブの観客動員が2倍3倍に増えるものなんですかね?

例えば1期はライブの結成話をやって、1期の総集編映画に新規カットとか、2期は劇場版7部作とかじゃダメな理由でもあるのですかね?

常々に、本作のキャラクター展開のあり方には大きな問題があると思っているからこういうこと書くのですが、2期3期に映画にと新作作られ続ける根拠って「μ'sがそうだから前例踏襲しないと拙い」程度に漫然とやってる気がするのですよ。

ラブライブ!のアニメなんて、比較的評判がいいのは仲間が集まりきるまで、たいていそれからが面白くなくなってきて、2期は作品の推進力がなくただ漫然と予定調和的にラブライブ優勝する駄作に堕ちるわけで、今以上に、ワンシリーズの制作期間に時間を掛け仲間集めに絞って、その中で、いろいろなパターンを工夫して見せるようにすべきじゃないかなと思うのです。

2.リアルアイドル路線の強化

そして、短期的には「コンテンツは健在」ということをアピールするために、中長期的には「スクフェスの代わりにラブライブ!を子どもたちに知ってもらって憧れられる存在となるため」には、外部出演が手っ取り早いのです。

外部出演し易いのはキャラクターよりもキャストになるので、今のLiella!以上に積極的に外部に出演したり、アニメを減らす代わりにせーはすのようなバラエティを制作して地上波で放映するなど、リアルアイドル路線を強化すべきです。

可能なら、シリーズとは関係のない作品やコマーシャルとタイアップを採るようにすれば万々歳であるし、積極的によそのコンテンツやアイドルのライブにゲスト出演(特にライブを重視するアイドルはメジャーデビューしても対バン企画多いんです)して対バンをするようにしたい。ときには生放送やラジオのような「内輪受け」の仕事を減らしてでも、外部を重視すべきではないかと思います。

ブシロードの木谷社長が「売れるためには流行ってる感を出すのがいい」と言っていましたが、要は「流行ってる感」というのは「いかに露出するか」ということです。

さらに言えば、今までは上り調子やコロナという危機があったときには問題がなかったバンダイナムコフィルムワークス・ブシロード・KADOKAWA・バンダイナムコミュージックライブ(それにくわえてリアル展開にはアミューズも関わる)という船頭の多い体制に、どこか限界があるのではないかとおもうし、コストの掛かるアニメ(というかキャラクター展開)には製作委員会を組むのは仕方ないにしても、協業体制を見直して、船頭を減らして意思決定のスピード化をはかるしか無いと思うのです。

そして、誰が主体になるかといえば、ラブライブが一番の稼ぎ柱の会社が一番本気になれるわけで、バンドリがあるブシロ、なんかいっぱいあるKADOKAWA、ガンダムのあるフィルムワークスよりもミュージックライブまたはアミューズが適切じゃないかと思うし、となればリアルアイドル路線強化が適切なのかなと思うのです。

3.楽曲センターポジション選挙の復活

ラブライブというのは度々指摘してることですが、読者参加型企画が初出である以上、作品の展開に読者が関わる余地を残すというのは極めて重要であると考えているのですが、リアルアイドル強化となればその接点が今まで以上に薄れてしまうので、そのあたりの強化のために楽曲のセンターポジション総選挙の復活を提案したいです。

リアルアイドル路線となればアニメがなくても年間あたりシングル4~5枚と、アルバム1枚くらいは出したいですが、楽曲には「ライブのイメージソング」だの「スクフェスのタイアップソング」だの、アニメが絡まなければ何かしらの大義名分がなければならないという風潮がなぜか強いですが、そんな大義名分なんてものは自分で作ってしまえば良いのです。

総選挙曲はいままでMVが制作されていましたが、その代わりに曲の製作風景を描いたドラマCDを、初回限定版のおまけに収録するようにします。要はスクフェス2にあったオリジナルラブソングを作るまでの背景を描いたスクフェス2のショートムービー「ニジガクの日常 私のラブソング編」を横展開させるのです。

そうすることで、ラブライブの楽曲には物語に紐づいた文脈が無いといけない言う声にも答えられるわけで、「アイデアというのは複数の問題を一気に解決するものである」という任天堂の宮本茂の名言通りの一石四鳥の企画にもなる企画です。

4.コラボの充実

また、ゲームの方針を話しておきたいです。もともと、グラブルだの、最近はアイプラだのと、よそのゲームとのコラボは割と散見されますが、この度自前のゲームがなくなり、せっかく(?)フリーになるわけだから、この際他の音ゲーと積極的にコラボをしても問題がわけです。

下手にADVを出してリソースを消費するよりも、それこそどこぞのサンリオのキャラクターじゃないですが、こちらもコラボを積極化すべきじゃないかと思うのです。

思えばリコリスリコイルなんて新作アニメを業界の供給力不足から新作を出せない事情があるにしろ、ゲームではなくコラボを積極的にする方針なのは、ゲームを出しても勝ち目がないという判断があるのではないかと思うのです。

5.最後に

こう、長々と書いていて、関係者でもない、自分が偉そうにアドバイスやコンサルティングをして一体なんなのかという気にはなります。外部の、ましてや素人のアドバイスほど当てにならないものはないとはよく言う。それを承知であえて書きましたが、実際のところ運営が本当は一体何を目指しているのかがわからないし、データもない中では的外れの意見しか出てこないでしょう。

もしかしたら、もう続ける気もなく、美しく終わりたいと思っているのかもしれないけど、泥水をすすってでも継続することが大事だと私は考えてこの原稿を書かせたいただきました。

試行錯誤の末に今の形態にたどり着いたのでなにか本質なのか極めて分かりづらいコンテンツなだけに、難しい面はあるだろうが、おそらく今こそが存続の危機と捉え、既存のファンから「こんなのラブライブ!じゃない」と言われつつ、企画の根底では本質を捉えたような施策をうたないの厳しいのではないと思います。


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