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過去に妊娠歴があるが、窓ズレが判明した症例について

【ご質問原文】

初めて質問させていただきます。

過去に凍結胚盤胞を5日目に2度移植し2回妊娠しております。

ERA検査後着床の窓がずれているとわかり、その後6日目で胚盤胞を2回移植していますが陰性でした。

もちろん胚盤胞だからといって異常なしとも限りませんし、5日目で移植してもだめかもしれませんが、私の実績として5日目で移植しても妊娠しているわけですから、検査結果を鵜呑みにして6日目で移植することが正しいのか、もやもやしています。

医者は検査重視で6日目で移植の方針のようです。

同じような患者さんはいらっしゃらないでしょうか?

検査結果を信じるべきか、自分の過去の実績を信じるべきか。
お忙しいところ恐縮ですが、アドバイスいただけると幸いです。

【回答】

ご質問ありがとうございます。

まず、ERA検査をしたのは妊娠後(または出産後)でしょうか??
もしそうであれば、妊娠した時と子宮内膜の受容期のタイミングが変わってしまった可能性が考えられます。

問題は、「なぜ5日目→6日目に着床の窓がズレてしまったか?」ですが、近年、話題となっている慢性子宮内膜炎の影響が関係していると言われています。

子宮内膜炎が陽性の状態でERA検査をした時に、5日目では非受容期(窓ズレあり)だった症例が、子宮内膜炎を治療後に再度ERA検査を行った所、5日目が受容期(窓ズレなし)に変わったという報告があります。

つまり、子宮内膜炎が窓ズレの原因となり、治療後は窓ズレも改善する可能性があるという事です。

また、子宮内膜炎自体がホルモンバランスなどに異常をきたすため、着床不全になる原因となると言われています。

あくまでも可能性の一つですが、ご質問者様が以前妊娠した際には、子宮内膜炎などがない状態で移植ができており、その後なんらかの原因で子宮内膜炎となり、窓ズレが発生し、着床不全となった可能性が考えられます。

CD138検査などを実施して、子宮内膜炎がないことを確認している場合は、他の要因が原因である可能性が考えられます。

そうなると、胚側の要因や検査の方法、精度などの影響も考えられます。

以上です。
ご参考になれば嬉しいです。

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