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【夢の話】

夢の話と言っても、先ほど昼寝中に見た夢の話です。
これはなるべく忘れないようにしなくては、何かに残さなくては、と起きて焦るほどの夢だったので書き起こしておきます。

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私は一人で小林聡美さんの経営する宿に泊まりに行っています。
常連で小林さんとは気心も知れて仲が良く、もう一人常連のおばあちゃん(もたいまさこさんに似ているような気もするけど、もたいさんではない。結構パワフルで喜怒哀楽がはっきりしている。)と家族のように過ごしています。

ホテルとかペンションとかそういう雰囲気というよりは、小林さんの経営するお店に転がり込んで好きに暮らしているような感じ。
その宿は3つの大きなガラス屋根の空間があり、そこはサンルームのように日が入り、ホームセンターのように小林さんがセレクトしたいろんな植物が売られていたり、ちょっと手を抜いて荒れていたり、畑になってたり、道具が売ってたりします。

主にこのサンルームのどこかで、私たちは喋ったり、散歩したりして過ごすのですが、私はこのサンルームの植物を見るのが大好きで、小さくちょこちょこ植えられている多肉植物や、珍しい植物、ハーブ、陳列方法、植物の植えつけ方、鉢、それに日々胸をときめかせていました。

多分、この場所に来たくて私はここに泊まりに来ているんだと思う。

そしてちょっと手が抜かれて植物が好き勝手になりかけているエリアを見つけて、「ここは私が手入れさせてもらおう」とワクワクしながら思うのです。
そう思いながらも、売り物のスコップ搬入のお兄さんや、団体客、友達が少ないことを隠すのに強がる男の子(あれは昔の私かも知れない)などの来訪でバタバタし、私は思うように植物の手入れができず、少し焦り始めます。

ある日、小林さんがサンルームの小さい畑を耕していて、見た事もないネバネバした植物を見せたりしてくれました。なんか体にいい、とか言っていたけど、私はあまりの気持ち悪さに「食べたくねぇ〜」みたいなことを連発します。
小林さんは笑って、「そろそろ夕飯の支度をしなくちゃ」みたいなことを言って去っていきます。
今と同じくらいの時期なのか、夕方だけどまだ日は結構明るいのですが、私は焦り始めます。早く、あの場所を、手入れしなくちゃ!

サンルームの中を必死に走って、あの場所へ向かいます。その時私は分かっています。これが夢で、いつか醒めてしまうことを。
そして、「少しでも覚えておかなくては、このときめく場所のなるべくいろんなことを。」と思って必死に机の上の多肉植物のディスプレイやインテリアを眺めます。

そこで小林さんが「夕飯の時間だよ」と迎えに来ます。
日はまだ明るいけど、多分7時くらいになってたんじゃないかと思います。
「どうしたのそんなに必死になって。もうこんな時間だから夕飯にしよう。」

そう伝えてくれる小林さんに、私は泣きながら伝えます。
「これが夢だって分かってるの。だから、なるべく忘れないように色々覚えてるの。ここでの色んなことをわすれたくないの。」

それを聞いて小林さんは、ハッとした後、泣いて、少し存在が遠く?小さくなります。多分私が夢だと自覚し伝えたことで、存在が弱くなってしまったのかな。

私は小さく遠くなる小林さんに焦り、「夢じゃない!夢じゃないんだけど!」と必死に否定します。そしたら小林さんはまた近くに戻ってくれて、私を泣きながらぎゅっと抱きしめてくれました。

そこで、彼女は泣きながら私にどうしてこのお店を始めたのか。どういう気持ちで始めたのか。を伝えてくれたような気がする。

でも、そこはもう覚えていない。彼女が一番伝えたいことで、そして私に一番必要だったことかもしれないのに。

***
目が覚めた私はあの場所に戻れないことと、小林さんとの別れが悲しすぎて、ぼろぼろ泣いていました。泣きながら抱きしめてくれたこと。夢だと伝えた時の顔。あんなに心がときめいて、いつも行っていた場所なのにもう行けないんだということ。

何となく、可能な限り覚えておきたくて急いでnoteに書きました。
いつか あの場所を 自分で作るための夢だったのかもしれないな。

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