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働くこと

1年ぶりに来所したその人のお話しを聞きました。

その人は、発達に特性がありますが、大学を卒業するまでは、内向的で物静かなタイプと周囲から思われて、特に問題がなかった男性。

就活をする中で、コミュニケーションの点がハードルになって未就職のまま卒業し、来所しました。

私が担当になるまでに、心理士との相談で指摘を受けて、本人なりに調べてみると、納得できることばかりだとのことでした。

相談を続ける中で、彼が器用ではないけど、コツコツと同じ作業を続けることや、朝刊配達のアルバイトでは時間に遅れることなく継続できてることから、自己PRは得意じゃなくても、体力とやる気があれば給料がたくさんもらえる契約の仕事を勧めました。

正社員ではないけど、まずは働くことを経験するのはどうですか?お金に余裕ができれば心に余裕ができることもありますし。と勧めると本人も納得して採用になって行きました。

1年経ち期間満了になって、また仕事を探しに来たところにお会いしました。

仕事はどうでした?大変だった?と聞いたら、確かに大変だったけど、その分給料はきちんともらえたからとのこと。

次はどうしたいですか?と聞くと、同じ仕事では正社員の道はなさそうだから、何か技術を身につけられる職場で正社員で働きたいとキッパリと話します。

その様子は1年前とは見違えるほどです。

働くことで磨かれていくもの…

◯◯はやったこと無いけど、きっとできるようになるだろうな…と自分に対しての信頼の気持ち=自己効力感

それが人を成長させるのだと思います。

そして、働くことでしか得ることができないものもあるのかもしれません。

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