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絶対優位の戦略で生きよう

さて、今回は私がよく利用している『ボイシー』の中から、面白いと感じたお話をさせていただきます。皆さんはボイシーって聞いたことありますか?
多種多様なジャンルのパーソナリティーがおよそ10分間という短い時間の中で、感じたことや考えたことを話すショートバージョンのラジオのようなものです。

先日、山口周さん(著作家、経営コンサルタント)の方の放送を聞いていて『なるほどな』と考えさせられたので、その内容についてお話しさせていただききます。

『ゲーム理論』って皆さん知っているでしょうか?(私は名前だけ知っている程度です)有名な事例として『囚人のジレンマ』というのがあります。
簡単に言うと、2人の囚人が別々の部屋に分けられて取り調べを受けた場合に、本人が告白をして、相手は黙秘なら相手のみ10年、本人が黙秘して相手が告白したら、本人のみ10年、お互いが告白すればお互いに5年、お互い黙秘ならお互いに2年となる。

本来ならお互いを信頼して黙秘することが結果的にいい結果となるのに、相手の出方次第でこちらの状況が変わる場合では、自分を利益を優先してしまい結果的にお互いにとってデメリットの結果になると言うジレンマの例えです。(部分最適を優先して、全体最適が悪くなるパターンもこれに当てはまるのかな?)

これは『相対優位』で、相手の状況によってこちらの状況が変わってしまうと言う例です。それに相反することが『絶対優位』という考え方です。
この考えの例えとして『パスカルの賭け』という話があります。パスカルは皆さんもご存知の哲学者『人間は考える葦である』と言う言葉を残した偉人です。パスカルはある時、仲間から『天国に本当に神様がいて、良い行いをすれば天国に行けるか』賭けるかと言われます。パスカルは敬虔なクリスチャンであったため、この賭けに対して次のように答えます。『神様がいることに賭けることは、どちらに転んでも結果的に損がない。もし聖書に則って正しい行いをした場合、神様がいれば天国に行ける。いなかったとしても、正しい行いをすることは自分にとって損はないので、どちらの結果でも問題ない。だから聖書に則った正しい行動をとることはリターンが最大化されると言った。

現代において『絶対優位』な行動とはなんでしょうか?例えば『挨拶をする』ことはお互いに気持ちよく朝をスタートできるメリットあり、相手が挨拶をしなくともこちらで失いものはない。『人におねがい事をする』も断られても失うものは何もない。一方で世の中みは『絶対劣位』な行動をする人もいる。いわゆる『余計なこと』である。蛇足の足を描くようなことで、ネットで誹謗中傷を書き込むなどはデメリットしかない。タバコも然り。大きな視点で言うと『戦争』も現代ではデメリットしかない。普通考えれば『絶対劣位』な行動は常識のある大人はしないものである。デメリットしかないのであるから。それでもそういった行動をとる人間がいるので、本当に愚かで不可解な生き物である。

山口周さんはこの例えを出した後で、我々はどう日々を過ごせばいいかを提示してくれます。それは、人生を複利で考えること、つまり日々を行動でほんの少し自分の行動を良くすることで、5年、10年経った時には複利の効果で大きな成果を手に入れることができるのではないかとのことです。投資も複利の効果で積み立てれば、大きな資産を築けるように、人生も日々の質をほんの0.1%高めるだけ、時間を味方につけて大きな成果になるのではないだろうか(大きな成功でなくても、人間関係の資産や人としての徳が高まるとか信頼が高まるとか)

この話を聞いてから、『もっと毎日、その瞬間を大切に生きよう』と考えるようになりました。気持ちよく挨拶できているか?ゴミを放置していない?困っている人を無視していないか?自分の健康に気をつけているか?その行動は環境に負荷がかかっていないか?家族に思いやりを持って接しているか?人に誠実に接しているか?

毎日の質を高めることの積み重ねが、人生のリターンを最大化させる。
それが、死ぬ間際に『いい人生だったな』を思わせてくれると信じて、
今をより良く生きよう。そう思ったお話しでした。

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